【詩】震えて待て

私の姿を見た者はいない
夏 もみじのトンネルに座って
風の通るにまかせて踊っていることを
誰も知らない
春 小鳥たちのさえずりと共に
芽吹きの歌を唄い回っていることを
秋 ガサガサと踏み遊ばれる
枯れ葉の中に私が眠っていることを
冬 白い嵐と二人きり
たくさんの物事を破壊していることを
誰も知らない
なぜなら
私の姿を見た者はいないから

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