悟り世代によって変わる新しい社会の話

ウェーバーのプロ倫を最近読んでいる。自分に理解できる程度に読んでいるので正確ではないかもしれないが、まとめるならば「今までの資本主義は賃金が上がったらその分働く量を減らしていたが、プロテスタントは賃金が上がったとしても働く量を減らさなかった。そこから働くことは良いことだという倫理があるのではないか云々」といったところだろうか?
時代を現代日本に移したいと思う。

「働く目的」では「楽しい生活をしたい」が増加(昨年度37.0%→41.7%)し、過去最高を更新した。「自分の能力をためす」は(昨年度13.4%→12.4%)過去最低を更新。「社会のために役立ちたい」も3.2ポイント低下(昨年度12.5%→9.3%)。

引用:http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001478.html

詳しくの推移は厚生労働白書を見ればわかるが、能力や社会貢献よりも楽しい生活を重視しているのがわかる。つまり現代日本人はある一定の生活さえできれば「足れり」としたわけだ。これはあまり驚くべきことではない。悟り世代と言われている世代が就職し始めたのだ。ここで「最近の若者は〜」というのはお偉い人が沢山やっているため面白くないため、根拠のない予想を立てていこうと思う。

新しい世代によって社会はどう変化する?

今までは「どれだけ働いてどれだけ稼いで使うか」という傾向だった。今後は「楽しい生活ができれば良い」という者達が雇用されていき、社会に流れていく。ここでホワイト企業が多かったり今後ホワイト企業になっていく会社が多いのならば、意外と新製品は生まれるだろう。そこで順当に消費が伸びていくならば「いかに我が社はホワイトであるか」という所が争点になっていく。そうなったならプロテスタントでの重視されていた「いかに働くか」という価値観が崩壊していく。そうなると二つの未来が予測できる。「生産能力を上げるため賃金を減らす」か、「うまくいったのでこのままでいく」である。

二つの未来

ここでは国際化や海外企業の影響など、相当量を省いて杜撰に予測している。

前者は賃金を減らすことで生産能力を上げる動機を作った。賃金が減るので消費も減り、消費が少ないのでマーケットはますます縮小、だんだんと小さい国になっていくだろう。そうなった場合は生産ではなく外からの需要をあてにしたサービス業が重要になっていくのだが、雇用状況が悪い日本に来るかは中々意見が割れそうである。
そのままでいくのなら精神的余裕があるので消費が伸び、国内需要は少しずつ増えていくだろう。経済でみないとしても割と良い社会になりうるのではないだろうか。

若者が社会を殺すのか?若者が社会を創り変えるのか?

どのような結果になるかはこの記事を見てもわからないし、他の記事を見てもわからないだろう。理論化することは非常に困難であるからだ。しかしながらこの世代の新しい価値観によって、また新しく社会が変わるのは確実であろう。そうでなければ社会によって新しい世代が殺されるかだ。「若者が今までの社会を殺す」のではなく、「『若者が今までの社会を殺す』と思い込んでいる社会に若者が殺される」のだ。
勘違いしないでほしいのは若者に何も干渉するなと言いたいのではないということだ。若者が間違った方向に走りそうなら修正はすべきだろう。だが世代交代をせずに「今の若者は」と一方的に価値観を押し付けてしまうと若者はうまく動かないし、その世代の特徴を変えることはできない。そうならないためにはやはり世代ごとに生きやすい社会をその都度新しく創り変える必要があるだろう。

長々と書いたが、ようするにホワイト企業に入りたいのである。
#エッセイ #コラム #雇用 #ビジネス

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