Green Sustainability Kumamoto

日本の自然を愛し、守るために立ち上がった環境グループです。 今起きている環境問題につい…

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日本の自然を愛し、守るために立ち上がった環境グループです。 今起きている環境問題について考え、発信し、改善を目指しています。

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熊本は“公害経済”を望むのか? TSMCが熊本の美しい自然を破壊する

台湾の世界的な半導体メーカー「TSMC」が、日本で初めての工場建設を熊本県菊陽町で進めている。これを受けてメディアは一斉に経済効果をうたい、不自然なほど良い面ばかり報道している。  しかし、半導体工場、特に半導体の前工程を製造する半導体工場TSMCの環境へのインパクトは、計り知れないほど大きくなる可能性があることに私たちは気付いているだろうか。 膨大なCO2の排出 半導体の製造と環境問題は、表裏一体の関係にあることは専門家の間では周知の事実である。工場は膨大なエネルギーと

    • 莫大な電力消費で停電する台湾

      TSMCの電力消費は原発3基分以上に 半導体製造は、想像を遥かに超える量の電力を使用する。台湾のTSMC工場の電力使用量は、2022年時点で台湾の総電力需要の6%を占め、2028年には13%にまで増加し、450億kWh もの電力消費量になると予測されている。これは台中の原子力発電所3基、火力発電所10基に相当する。 ハーバード大学の研究者であるUdit Gupta氏と共著者は2020年の論文で、「テクノロジー産業において半導体の製造が二酸化炭素排出の主な原因である」と述べ

      • 熊本が負う代償

        TSMC熊本工場では台湾人と日本人に待遇差 経済産業省は、JASMだけで直接雇用1700人を含めた7500人の雇用効果があるとし、熊本県や九州に半導体関連産業の進出が相次げば、大きな雇用効果が見込めるとしている。 しかし、『DIAMOND ONLINE』によると、実際にTSMCが欲しい日本人人材は、作業員以下レベルだけなのではないかという。つまり、TSMCの熊本工場では、半導体産業の将来を担うハイスペックな人材ではなく、「安い労働力」としての人材の供給だけを期待されている

        • 九州に押し寄せる台湾人は親日なのか?中国に世論操作される台湾人

          日経新聞は、TSMCの熊本への誘致によって、600社の台湾企業が九州への進出を検討していると報じた。つまり、九州には駐在台湾人とその家族が大量に押し寄せるのだ。 多くの日本人は、台湾人=親日というイメージを抱いており、台湾企業や台湾人への警戒心は薄い。 だが、台湾は長い間、中国からの強烈なプロパガンダ戦を受けていることをご存知だろうか? 親中派大物台湾人と中国に掌握される台湾メディア 親中派の大物企業が台湾の報道機関を買収し、中国政府は台湾メディアへの支配を強化してい

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        熊本は“公害経済”を望むのか? TSMCが熊本の美しい自然を破壊する

          「台湾人は親日」の幻想

          日本人は台湾=親中というイメージを抱いており、台湾企業や台湾人への警戒心は低い。もちろん台湾には日本に好意的な方々が多く存在することは事実だ。個人的に付き合う分には、大変素晴らしい方々も多い。 しかしながら、台湾には、国民党、人民第一党、中国統一推進党などの親中政党や、反日思想をもつ政治家や国民が数多く存在することを忘れてはならない。 台湾独立派であると言われている民進党の蔡英文が政権を取った2020年の台湾総統選においても、親中の国民党が一般投票の約38%を獲得している

          「台湾人は親日」の幻想

          【止められるか】台湾化する九州・熊本

          ブルームバーグで、米国から「中国人民解放軍に所有、または管理されている企業」として名指しされる中国大手フェアーウェイの半導体供給網の整備に協力していたと報じられた崇越グループ。この企業はTSMCと深い関係にあることが知られる企業であるが、既に熊本県の大津町に進出し、拠点を築いている。 崇越グループのトップの発言に見え隠れする台湾の思惑 2023年のNHKのインタビューに対する崇越グループのトップの発言は、以下の通りであり、熊本県はその通りに動いているような節が見えるのだ。

          【止められるか】台湾化する九州・熊本

          中国への協力が疑われる企業が熊本に

          中国大手フェアーウェイによる半導体供給網の整備に台湾企業4社が協力していたとブルームバーグが報じたことを受けて、台湾の経済部は米国などの対中輸出規制への違反がないかを調査するという。 中国のファーウェイといえば、米国から「中国人民解放軍に所有、または管理されている企業」として名指しされ、2020年に米政府機関が製品などを利用している企業との契約を行うことが禁止された。さらに、米国製の半導体製造装置や設計ソフトウェアを使ってつくる半導体をファーウェイに対して輸出することも規制

          中国への協力が疑われる企業が熊本に

          TSMCは日本の救世主?

          TSMCは日本の企業の半導体不足を救わない 2021年10月、決算説明会でソニーグループ副社長兼CFOの十時裕樹氏は、「長期にわたる世界的な半導体不足の中で、TSMCの日本工場は安定調達のための解決策になり得る」と説明した。 また、ソニーセミコンダクタソリューションズ社長兼CEOの清水照士氏は、「今回のパートナーシップが産業界全体のロジックウエハーの安定調達に寄与することを期待する」としていた。 つまり、この一連の熊本県菊陽町のTSMCの誘致は、世界的な半導体不足によっ

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          汚染された環境、失われた健康は元には戻らない

          外資誘致を掲げてから、莫大な政府の開発資金が九州に流れ込み、市民はその恩恵に預かれるものと期待して湧きたっている。ところが、冷静に考えると、雇用効果は限定的、半導体不足解消を掲げて税金を投入したものの、その半導体は日本企業に優先的に供給されるわけでもない、さらには台湾で問題となっている公害問題と水不足、電力不足問題を輸入する結果となったことに気が付いた人は少ない。 台湾人にとってTSMCは、環境や健康と引き換えに国の経済を強くした面もあった。だからこそ、「栄光の代償」と冠を

          汚染された環境、失われた健康は元には戻らない

          TSMCの誘致はおかしいことだらけ!言ってることがどんどん変わる政府

          ① TSMCの日本誘致で日本企業に優先的に半導体が供給されるのではなかったのか? 2021年10月、萩生田経産相(当時)は「(NEDO)に基金を設け、複数年度にわたって補助金を出す案を検討している。国内に優先出荷する義務を課し、日本から撤退する場合は補助金を返してもらう仕組みにする方向だ。」と記者会見で明らかにした。 ところが、 2023年5月 参政党の神谷宗幣議員の質問主意書によって、 政府は「国内の企業に優先的に供給する義務を貸すことが出来ない」との 見解であること

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          有害物質は河川・地下水から有明海全域へ

          豊かな生態系と海洋資源を有する有明海 有明海は福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県の4県にかこまれた豊かな海域だ。干満の差が日本一大きいため、潮の流れが速く、この速い潮の流れによって湾の隅々まで酸素や栄養分が行き渡り豊かな生態系が作られている。 国内での記録が有明海だけに限られる有明海特産種が23種、有明海以外ではごく限られた海域にしか生息しない有明海準特産種が40種以上も確認されている。ムツゴロウ、エツ、ワラスボ、ハゼグチなどは有名だ。 美味しい海産物も豊富であり、クチゾコ

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          工場就労者や周辺住民の女性に重大な健康被害

          半導体製造に使用されるCMR物質は、工場に従事する女性や工場周辺に住む女性にとって特に重大な危険性があると指摘する研究もある。 韓国の国家機関の研究では、半導体工場でチップを扱う女性労働者が白血病に罹る危険が、労働者全体より1.59倍高く、亡くなる危険性は2.8倍も高いという。 同じ血液ガンの非ホジキンリンパ腫では、死亡の危険が最大で3.68倍も高かった。韓国のマイクロエレクトロニクス産業内では、「サムスン電子」の工場で隣り合って作業し、まったく同じ化学物質を使用していた

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          壊れゆく故郷を憂う

          壊れゆく故郷を憂いながら、最近よく思い出すのは学生時代の記憶だ。 夏の熊本の高校生のデートスポットといえば、(筆者の周りだけかもしれないが(笑))江津湖の周りをただグルグルと散歩したり、ボートに乗ったり、嘉島の天然プールで泳いだり、阿蘇山に出かけたりすることだった。 熊本県民は豊富な水とともに育ってきた。 夏の終わりの江津湖の納涼花火大会は、一年の楽しみの一つだった。 そんな記憶の中にある美しく懐かしい場所が、一つ、また一つと壊されていく現状は見るに耐えない。 江津

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          地下水の過利用と枯渇の可能性

          熊本は、市民の水道水の100%を地下水でまかなっている日本一の地下水都市である。 阿蘇山の大火砕流噴火で隙間の多い地層が形成され、水が浸透しやすいため熊本地域に降った雨は地下水になりやすく、地下に豊富で良質な水が蓄えられる。加えて、水田や畑が豊富に水を涵養し、ますます地下水が蓄えられてきた。 しかし、近年、都市化の進展や政府の減反政策、第一次産業の低迷で、地下水を蓄える機能を持つ「涵養域」が減少しており、地下水の量は年々減少している。 そこに追い打ちを掛けるように、膨大

          地下水の過利用と枯渇の可能性

          半導体工場の周辺地域のガン罹患率は高い

          『新新聞』によると、台湾の半導体工場の周辺地域のガン患者数は、全台湾平均よりも遥かに高いという。 例えば、台南市の南部サイエンスパーク周辺の新市区、安定区、善化区、永康区の4区において、2001年から2017年までの男女のすべてのガンの発生率は全台湾平均よりも明らかに高く、今も増加傾向にある。 また、新竹サイエンスパーク周辺の新竹県宝山郷、竹東鎮、新竹県東区において、2001年から2015年までのすい臓ガンと女性の乳ガンの発症率が全台湾平均より高い。 中科后里七星サイエ

          半導体工場の周辺地域のガン罹患率は高い

          TSMCは発ガン性物質を多用

          半導体製造プロセスにおいて、膨大な種類と量のCMR物質を使用している。 CMR物質は慢性的な発ガン性、変異原性、及び生殖毒性があり、健康に非常に深刻な影響を与える物質のことである。 発ガン性物質とはガンを誘発し、発生率を高める物質または混合物のことであり、変異原性物質はDNAの損傷、染色体異常のような遺伝毒性のうち、娘細胞(細胞分裂後に生じる細胞)や次世代の個体に変化が伝わる毒性のある物質である。 そして、生殖毒性とは、男女の性機能及び生殖機能に悪影響を及ぼしたり、子孫

          TSMCは発ガン性物質を多用