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早稲田大学 presents Queering Waseda 第4回文字起こし

はじめに

「早稲田大学GSセンターpresents Queering Waseda」とは…
社会規範となっている事柄をジェンダー、セクシュアリティの視点から疑う・検証していくQueerの姿勢を持ったGSセンターの学生スタッフけいとリョウがパーソナリティのPodcast番組です。2022年5月から7月の間、隔週の金曜日に投稿します!

早稲田大学GSセンターは、早稲田大学早稲田キャンパスの10号館213にある、早稲田大学のLGBTQ+(性的マイノリティなど)学生や、ジェンダー・セクシュアリティに関心のある全ての人々(アライ含む)の居場所であり、誰もが自由に利用できるセーフ/リソースセンターです。お待ちしております。

【概要欄】

.【第4回】最近、何読んでる?

GSセンターにはジェンダー・セクシュアリティに関する沢山の書籍、漫画、雑誌、映画、ドラマなどが置いてあります!

GSセンターの利用者であれば誰でも読むことができます、(早大生・教職員は借りることができます)

またこの本を置いて欲しい!とリクエストすることもできるんです!!

今回は「書籍・漫画」を取り上げ、学生スタッフのけいとリョウが最近読んだGS本の話をしています。2人が紹介した書籍・漫画はGSセンターに置いているので、是非読みにきてくださいね。

それでは次回、2022年7月15日(金)の配信をお楽しみに〜!

第4回文字起こし🌈


けい

早稲田大学GSセンター presents、Queering Waseda!

けい
皆さんこんにちは、Queering Wasedaパーソナリティ、GSセンター学生スタッフのけいと!

リョウ
リョウです! この番組は、早稲田大学スチューデントダイバーシティセンターのGSセンターや、そこで働いているスタッフのことについて、ゲストをお迎えしたりしなかったりしながらご紹介していく番組です。番組を通じて、GSセンターをより身近に感じていただき、早稲田キャンパス10号館2階のセンター室やイベントに、お越しいただくきっかけになったら最高です! 

リョウ
というわけで、このPodcastも早くも第4回になったわけなんですけれども、第2回と第3回はですね、ゲストの方をお迎えしたんですが、今回は久しぶりに私とけいさんの2人でお届けしていきますね。

けい
はい!

リョウ
私たち2人の話をするっていうのが久しぶりなのでちょっとドキドキしてるんですけどもね、楽しくやっていけたらと思います。

けい
はい! ではそろそろ始めていきましょう! Queering Wasedaスタートです!

ジングル(けい)
10号館213、Queering Waseda!

けい
改めまして、こんにちは、けいです!

リョウ
リョウです! では早速コーナーに参りましょう! 

けい
「ねえねえ!最近、何読んでる〜?」

リョウ
いえー-い!

けい
はい、今回の配信では、私たち2人が最近読んでいる本、漫画などについて話していこうと思います! 実は、GSセンター内にはジェンダー・セクシュアリティに関連した沢山の本、そして漫画、そしてそして映画・ドラマまで置いてあるんです!!! そうですよね、リョウさん!

リョウ
はい、そうなんです! 図書は早稲田大学の学生、職員であれば借りることができます。またそれ以外の方でも、GSセンター内では自由に閲覧ができますので、ぜひご利用ください。あとですね、GSセンターは、置いて欲しい図書をリクエストすることもできるんです! なのでですね、ホームページ、ウェブサイトの方に、いまある図書のリスト一覧が載ってるので、それを見てみて、借りたい本あるかなー、ないなーリクエストしようかなーみたいなことを考えてくださったらいいなって思います。いまどんなのがあるのかというと、結構幅広く、ドラマ化されて話題になったマンガとか、入門書的な本とか、もっともっと知りたい人向けの本とか、本当に広くあるので、自分の関心に合わせて使っていただけたらなって思います。
で、今日は私たち2人で自由気ままにトークしていこうと思うんですけど、GSセンターでは月に2回くらいオンラインラウンジっていうのを開催していて、そこと似た雰囲気になるかなーみたいなことを思っています~ テーマが決まってる回もあるんですけど、決まってないときとかは特に、最近読んだ本とか観た映画の話が出ることが多いので、ちょっとそれを覗き見てる気持にもなっていただけたらいいのかなって思います! じゃあ早速話していきますか?

けい
はい! そうですね。じゃあ疑似オンラインラウンジ的な感じでいきたいと思います。まず私が最近読んだもの、漫画なんですけど、これは実は利用者の方におすすめしてもらって本当に超超感謝しています。で、そのタイトルが、『作りたい女と食べたい女』っていう漫画で、GSセンターに今第1巻と第2巻が置いてあります。どういうお話かって言うとですね、これはゆざきさかおみさんという方が書かれた漫画なんですが、料理が大好きだけど 一人暮らしでしかも小食であるから、作りたいものを思うように作ることができていなかった野本さんっていう女性が主人公で、その方とその方のお隣さんでめちゃめちゃよく豪快に朝気持ちよく食べる春日さんっていう女性の方がいらっしゃるんですけど、その二人が出会ったことで、変化していく日常をテーマにした作品になっています。何がおすすめかって言うとですね、本当に本当に超素晴らしい漫画で、私あんまり普段たくさん漫画読むタイプじゃないですけど、ドはまりしておりまして、何がお勧めかって言うと、料理とか食べることって意外とそのジェンダーと密接に関わっていることで、なんかそれをすごく何だろうあの気持ち良く描いてくれる作品だなと思います。どういうことかって言うと、私 めちゃめちゃたくさん食べる方で、大盛り無料とか書いてあるとすごい心が躍っちゃうタイプの人間なんですけど、なんかでも私がその性自認が女性であるが故に、なんかあんまりたくさん食べることを良しとされない、なんかちょっと社会からの圧っていうんですかね、なんかあのそういうのを感じたり。例えば 逆に、小食の男性がなんでもっと食べないんだよとか言われたりする現状があったり。あとは、料理が得意だと女子力高いねって言われちゃうとか。結構、食べること、料理をすることの願望が、変に満たされにくいなと最近思っていて。そんなところでこの作品に出会って、野本さんと春日さんが、作りたいっていう願望と、食べたいっていう願望、本当それだけがきれいにその2人の中だと見える、なんかそれがすごく見てて楽しいし、あ、いいなって思います。

リョウ
なるほど~

けい
なんか リョウさんとかってあれですか、料理、食べること関連でもやもやしたことってありますか?

リョウ
そうですね、やっぱりあのー、何て言うんだろうな、食べ過ぎちゃう時私もあるんですけど、何からの要請なのか分からないですけど、ま社会とかかもしれないけど、食べ過ぎは良くないみたいな、太らないようにしなさいみたいな、そういうのって結構感じていたりとか。あとはそうですね、私が実家で住んでた時は、やっぱり食事の準備 をするのは母と私、まあ私も配膳係みたいな感じで、父と弟は呼ばれないこともあるのになんか母に私だけ呼ばれて、配膳手伝えみたいな。私はそれにめちゃめちゃ怒って、いやまじで料理作ってくれているお母さんにはありがとうの気持ちすごいあるし、私ができる時は変わるし、でもその選択肢の中に父も弟も入れろと、いうことをすごい口うるさく言ってたりとかしたことがあって。なんかそうですね、料理作って食べるっていうことの、社会の中の位置というか、そういうのにジェンダーが関わってるっていうのはすごく共感しました、今の話聞いてて。

けい
なんか、もうリョウさんの意見が完璧です(笑)今言ったことが本当に、「つくたべ」には本当同じことが書かれていて、それだけみんなが思ってることだけど、でもやっぱりその食事とか料理って、自分のプライベートな部分で起きることなので、なかなかその声を上げにくいしそもそも言語化することが難しいと思うのでその「つくたべ」はそれをちゃんと言葉とか絵とかで表してくれるのが、凄く凄く。ネタバレにならないように一つだけお勧めしたいところがあって、最初野本さんってその主人公の方が、料理が超超上手なんですね。その方がお弁当を、自分で作ったものを持参した時に、男性だと思うその同期みたいな会社の同僚の方から、なんか、わ、女子力高いね~みたいな感じで言うんですけど、それを野本さんは、ただモヤっとした顔とかだけじゃなくて、全部男のためっていうものに解消されるのが辛い、みたいなことを書いてあって、あ、そう分かる! それなの! みたいな、ちゃんと私が感じてるもやもやを言語化してくれる素晴らしい漫画なので、ぜひぜひ皆さん読んでいただきたいなと思います。

リョウ
ぜひぜひ、GSにね、あるということで。1巻と2巻ですかね?

けい
はい! ウェブでも読めると思うので、紙媒体が好きとか、ウェブ媒体が好きとか多分あると思うので、ぜひぜひお選びください! 

リョウ
お選びください~ 

けい
つぎ、リョウさんお願いします!

リョウ
はい! 私はですね、これもGSセンターにある本なんですけど、『ジェンダーと脳:性別を超える脳の多様性』っていう本を読みました。ダフナ・ジョエルさんと、ルバ・ヴィハンスキさんが書いてる本なんですけど、例えば、生きていると、例えばですけど、女性は親切でコミュニケーション能力が高い、一方、男性は攻撃的で空間認識に長けてるから車の運転がうまくてとか、なんかそういう言説って聞くことあるかなって思うんですけど、それってほんとか? みたいなことを書いてる本です。今言ったような言説を私は本で読んだことがあって、2011年に出た別の本で、『話を聞かない男、地図が読めない女:男脳・女脳が「謎」を解く』っていう本があって、これは私は高校の時に高校の図書室で読んだんですけど、なんかその時は、本当か?みたいな思いながら、いやでもなあ、私は別に女性だけど地図読めるしなあ、みたいな。なんかそういうもやもやを抱えたまま、でも反論する手立てもなく、過ごしてきちゃってたんですけど、この本を読んで結構武器が、武器じゃないか、それを細かく言語化していく手立てを得たなっていう感じがしています。具体的にどういう話かって言うと、脳の性差とされている特徴っていうのは、短時間のストレスを与えられただけですぐに容易く変わるものだっていうことがまずあって、脳っていうのは本当に、ストレスとか生活環境によってものすごく変わりやすいものだから、常に一定の性差とされる特徴を持つっていうことがそもそもそんなにないっていうか、っていうことがまずあって。あとはですね、例えば女性と男性の脳を集めて比較する実験をこの本の中でしてたんですけど、そうすると、ある領域に関しては、平均してですよ、平均して男性の方が大きいなとか、ある配線に関しては平均して女性の方が強いなみたいなことは、平均の値で言うとあるらしいんですけど、でも個々の脳に目をやると、その平均的な違いっていうのは全然意味を失って、なんでかって言うと、その、何て言うのかな、領域とか、要素によるんですよね、人の脳っていうのは。全ての脳の、全部の領域が、平均的な特徴として女性的な方によく見られる特徴だけを持ってるみたいなことっていうのは本当に稀で、みんなここの部分は女性的とされる特徴を持っててこっちは男性的とされる特徴を持っててみたいな風に、脳は「モザイク」になってるんだっていう。その組み合わせはその人固有のものだから、完全な男脳とか女脳っていうのは存在しなくて、みんなモザイクなんですよそれぞれの、っていうことを言ってるんですけど。その考え方をインストールできたのすごい良かったなと思って。

けい
シンポジウムに参加した気分です。

リョウ
(笑)。うまく説明できたかちょっと分からないんですけども。

けい
でも本当によく言う人いますよね。男脳だから~女脳だから~みたいな。本当によくいますよね。だからどう対応するか。なんか絶対これ間違ってるこの人とは思いつつ、やっぱり言葉がないととか、知識がないと、そういう人にちょっと違うくないですかそれって言えないものじゃないですか。だからすごい、なんか、いいですね。実践しやすいというか。

リョウ
そうそう、そうなんですよ。やっぱり本を読むことの良さっていうのは、いろんな場面でこう、繰り出せる言葉とか、考えのその経路みたいなものを、増やせるっていうことだなと思うので。この本は特にそれを最近感じた本でした。

けい
素敵です。

リョウ
ありがとうございます。GSにあるので、是非興味があったら読んでみてください。

けい
私からもう一冊、おすすめしたいのがありまして、新ヶ江章友さんという方が書かれた、『クィア・アクティビズム:はじめて学ぶ<クィア・スタディーズ>のために』っていう本を、ぜひぜひ紹介したいというか、お勧めというか、最近読みました。私がゼミでクィア研究のゼミに入ってるんですけど、それで使った、文献購読の時に使った本で、すごく分かりやすく、これ基本的にアメリカの話なんですけど、どうやってゲイ解放運動とか、よく多分皆さんジェンダーとかセクシャリティに興味がある人が、大学の講義とか受けて聞いたことあるな、ゲイライツ運動とか、そういう聞いたことある単語を、全部流れの中でちゃんと説明してくれる、しかも写真とかも結構たくさんあって、あの非常に非常に読みやすい本になっています。私が、授業とか演習とか受けてて思うのが、ある一定の分野には知識を与えてもらえるんだけど、でもこの話って結局歴史の中でどこにあるんだろうとか、一体どういう時期にどういう人がやってた運動なんだろうとか、結構曖昧なまま終わってしまうことが多いというか、多分先生は説明してくれてるんでしょうけど、なんか自分の中であんまり理解しないまま終わっちゃうみたいなことが私は結構多くて、そういうのを体系的に、体系的って言うのかな、一連の流れ、アメリカっていう、アメリカ中心主義っちゃ中心主義なんですけど、結構盛んに社会運動が行われてきたアメリカの、1950年代から1980、90年代までの社会運動をまとめた章もあったり、すごく、あっなるほどね、みたいな、この時この事件ってこういう流れで起きてたんだとか、すごくすっきりする、全部が整理されて、個人的にはありがたいなと思う本だったので、ぜひぜひお勧めしたいなと思います。

リョウ
うんうん。

けい
これもGSセンターに最近置かれました! ぜひ借りてみてください~!
えー、さて! 今回のコーナーは以上となります。私たちが今回紹介したものは3冊だったと思うんですが、それ以外にも本当に本当にたくさんの本が、しかも雑誌もあるんですね、さっき説明し忘れちゃったんですけど雑誌もあるので、ぜひぜひ一度GSセンターにいらっしゃってください! お待ちしております~!

リョウ
お待ちしております~! 以上、「ねえねえ!最近、何読んでる〜?」のコーナーでした!

ジングル(リョウ)
10号館213、Queering Waseda!

けい
お届けしてきました、早稲田大学GSセンター presents Queering Waseda、お別れのお時間となりました。さてリョウさん、今回はいかがでしたか?

リョウ
はい、そうですね。今日紹介した3冊全部、GSにある本だと思うんですけど、 ジェンダーセクシャリティについてやっぱいろんな角度から、まあそれはそうなんですけど、切り口で書かれている本を、結構バリエーション豊かに紹介できたんじゃないかなって思いまして、やっぱりあのGSの本棚をですね、皆さんにぜひ見ていただきたいなっていう気持ちが強くなりました。はい、ぜひぜひ皆さん、気になったものがあれば手に取ってみてください。一度に3冊まで、基本的には2週間借りられますので、是非どうぞ! そしてですね、あと、GSセンターは定期的に新刊本を購入して本を増やしてるんですけども、新刊本が来たらGSセンターのInstagramとかTwitterとかでお知らせしてるので、それもぜひチェックしていただけたら嬉しいなと思います!

けい
はい、ありがとうございます! この番組は、隔週の金曜日に更新される予定です。GSセンターの公式TwitterやInstagramでお知らせしますので、新刊本チェックも兼ねて、ぜひフォローしてください!

リョウ
はい、お願いします! 次回の番組更新はですね、7月15日金曜日を予定しています! それでは皆さん、また次回の放送でお会いしましょう! お相手はパーソナリティのリョウと!

けい
けいでした~!

リョウ&けい
ばいば~い!!


おわりに

文字起こしは毎回、Podcast公開後なるべくはやくアップする予定です。
次回更新もお楽しみに!


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