できるマネージャーの共通点~産業医面談からの気づき~
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たまたまマネージャー層との面談が連続で続いた日がありました。
その会社では、年に1度は社員全員と面談をして欲しいとのリクエストがあり、体調や仕事の面で悩みや問題を抱えていない人と話す機会が結構あります。
その面談を通して、とても忙しく責任も重大なのに体調を崩さずバリバリ働くマネージャーには共通点があるように感じました。
その共通点とは以下の3つです。
✅ 忙しくてもしっかり寝ている
✅ 休日は仕事から離れる時間をしっかり確保
✅ 先を見据えて、今の仕事に意味を見い出している
これらは働く人全てに対して、忙しい時期を乗り越えるために必要なことだと思いますので、今回はこちらについてお伝えします。
体調面も仕事面も睡眠時間がカギ
以前にも書きましたが、睡眠不足は体調不良やパフォーマンス低下につながります。
また、睡眠不足が続くと「眠気の自覚はある程度のところから変わらなくなるが、作業エラーは睡眠不足の期間が伸びるほど多くなる」というデータもあります。
つまり、寝不足が続いている人は「そんなに眠くない」とか「慣れたので辛くない」なんて言いながら仕事のミスがどんどん増えているということです。忙しいマネージャーがこの状態になってしまうと、
そもそもの業務量が多いのにパフォーマンスが低下してより時間がかかる
→睡眠時間を削って仕事をする→睡眠不足が進む…
という負のスパイラルが回ります。これが続くとどこかで体調を大きく崩し、仕事どころか日常生活もまともに過ごせなくなってしまうかも知れません。
on-offの切り替えは「意識的」に
在宅勤務が一般化したことで、仕事をする場所と日常生活を送る場所が一緒になった人も多いと思いますが、「仕事が終わった後なのに気になってPCを開いた」ということが増えていませんか?
在宅勤務ができる仕事は明確な終わりがないものが多く、「1日もしくは1週間の仕事の終わり」は自分で意識する必要があります。そうしないとプライベートの時間も仕事に追われるようになってしまいます。仕事上の責任が大きい人にとってはそのストレスが過大なものとなり体調を崩す原因になるかも知れません。
なので、休日は仕事から離れてしっかり休む、自分の好きなことをしてリフレッシュするなどを意識して行うことが重要です。
他には、在宅勤務をする場所と寝る場所を分けるというのも大事です。
本来寝る(リラックスする)場所で仕事をしていると脳が「ここは仕事をする場所だ」と認識してしまい、交感神経が活発になる→眠れない!となってしまう可能性があるからです。
自分の仕事は何に繋がっているのかを理解する
出来るマネジメントは「今は大変ですが…」の後にだいたいポジティブな言葉が出てきます。自分が取り組んでいる仕事の重要性を教えてくれたり、ステークホルダーにどう良い影響があるのか説明してくれたり。
これはピーター・ドラッカーによる「3人の石工職人」の話で言う3人目の職人的考え方ですよね(以下、noteが勉強になったのでリンク貼らせていただきます)。
逆に、”う~ん”なマネジメントはやっているタスクの大変さについてはとめどなく話すものの「それがどうビジネスに影響を与えるのか」について明快な答えが出てきません。
この捉え方の差は、心身に感じるストレスにも影響を及ぼします。
「この仕事はこういう意味があるから頑張っていこう!」
「なんでこんな大変な作業を延々としなければいけないのか…」
どちらの考えが体調を崩さずに仕事を続けられるでしょうか?
当然前者ですよね、後者はゴールのないマラソンを延々と走らされているようで、そりゃメンタルヘルス不調にもなるよと思っちゃいます。
マネージャー以外でも忙しい仕事に疲れている方は、自分の業務がどうビジネスに貢献しているのか確認して、仕事の意義を見出してみてください。
マネージャーに産業医としてお願いしていること
マネージャーは部下に対して健康配慮義務を負っています。簡単に言うと「仕事のせいで体調不良にならないように配慮する」必要があるということです。なので、産業医面談ではマネージャーに対して以下をお願いしています。
自分の部下に対して、
・休日の過ごし方と睡眠時間について確認する。
→体調不良が疑われれば産業医や病院受診につなげる。
・モチベーションが低い部下にはアサインした仕事の意味を伝える。
これを行っていただければ、体調不良者を出さずにチーム全員で大変な時期を乗り越えられると思います。
これをご覧いただいたマネージャーのみなさまも是非実践していただけると嬉しいです。
最後までお付きあいいただきありがとうございました!
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