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Roger Scruton

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#保守主義

【翻訳】私が保守主義者になった理由/ロジャー・スクルートン

【翻訳】私が保守主義者になった理由/ロジャー・スクルートン

 私が育った時代は、国政選挙で英国民の半数が保守党に投票し、英知識人のほとんどが「保守主義」という言葉を罵倒語とみなしていた時代であった。
 保守主義とは、若さと対立する年寄り、未来に抗う過去、革新に反動する権威、自発性や生活に反する「構造」の側に位置するものだと言われていた。
 このことを理解した上で、自由な発想を持つ知識人としては、保守主義を否定する以外に選択肢がないことを認識すれば良いとされ

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【翻訳】"自由の限界"/Roger Scruton

【翻訳】"自由の限界"/Roger Scruton

 この1年間に掲載された「個人の自由の未来」に関するTHE AMERICAN SPECTATOR'S ESSAYSは、自由が依然として現代政治の決定的な問題の1つであり、国内の論争、外交関係、そして現代の広範なイデオロギーの動きの中で危機に瀕していることを再認識させてくれた。
 リベラリズムと保守主義の対立、学校や大学における政治的正しさをめぐる論争、宗教的自由の新たな問題、憲法をめぐる戦い、EU

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【翻訳】単にアカデミックなだけでなく/ロジャー・スクルートン

 メディアも大学も学校も、異論を許さないソフトな左翼主義の正統派を採用している。
 保守的な社会観の基盤となっている基本的な価値観、すなわち国家主権、社会的継続性、政治的自由、キリスト教的遺産は、ヨーロッパの各機関によって非難され、ある意味では犯罪化されているが、わが国の政治家は微塵も抵抗していない。
 こうした政治家たちが、私たちの生活様式に違反し、恣意的な変更を加える権利を持っている。
 国境

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【翻訳】知識人の反逆/Roger Scruton, The American Conservative

【翻訳】知識人の反逆/Roger Scruton, The American Conservative

 T.S.エリオットが創刊・編集したロンドンのジャーナルにちなんで名づけられた「ニュークライテリオン」は、20年にわたり、私たちの文化的・芸術的遺産を守るために勇敢で必要とされる活動を続けてきた。
 ヒルトン・クレイマーが創刊したこの雑誌には、現代の最も優れた保守的知性を持つ人々が多く参加しており、この最新の瞑想録にもそのような人々が含まれている。

 文化をめぐる戦いは、私たちが今戦わなければな

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