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逮捕歴ツイート。最高裁が削除命令!

皆さま、こんにちは。
弁護士をしております、中野秀俊と申します。
今日のテーマですけれども、逮捕歴ツイート。最高裁が削除命令というお話をしたいと思います。

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10年前の逮捕記事を削除できるか?

これは報道でも結構大々的に取り上げられていましたが、ある男性が2012年に建造物侵入容疑で捕まったというツイートをされて、この男性がこのツイートを削除して欲しいという申請をしたというものです。このツイートは報道機関のウェブサイトを引用する形であったのですが、元の記事はすでに削除されているという状況でした。
この逮捕歴というものを削除するのか、しないのかという事については、以前にGoogleの検索結果で自分の逮捕の情報が出てきてしまうという件で最高裁が出した基準は、逮捕歴を公表されない利益が逮捕歴を公表される利益よりも「明らかに上回る」場合については削除ができるというものでした。
この「明らかに上回る」場合という、いわゆる厳格な基準をとったといわれており、原則やはり逮捕歴のツイートや記事、検索結果というのはなかなか消えないという事が明確化されたわけです。

逮捕記事の削除…新しい基準?

今回、表示される事実の性質、被害の程度、ツイートの内容や状況の変化などがあげられていますが、その公表されない利益が公表する利益を優越する場合には削除が認められるとされました。Googleの検索結果との違いとしては、Googleの検索結果の場合は「明らかに上回る」とされましたが、今回はその「明らかに上回る」という文言がないというところで、Googleの検索結果よりも厳格な基準を緩めたのではないかといわれています。なので、これからの事例の集積が必要かもしれませんが、最高裁の判断という事で逮捕歴のツイート、記事が削除しやすくなったのではないかともいわれています。
今回とGoogle判決との違いとしては、Googleの検索結果の事案では児童買春や児童ポルノ禁止法違反の逮捕であり、逮捕からは5年くらい経っているなどの点がありました。そして重要な点としては、先ほどお話したように、Google判決の場合は、「明らかに上回る」という文言がありましたが、今回はありませんでした。
今回、逮捕歴について一定の基準をクリアすれば削除できるとした事は大きいのではないかなと思います。

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