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コロナで、別居婚やめるってよ②〜自粛警察おばさんの存在〜

荷物を整理するために上京する前日まで、

わたしは連日課長に呼び出されていた。

ちょうど大雪警報が出ていたのと、緊急事態宣言の再発令が出ていたからだ。

「天気が悪そうだけど…本当に行くんだよね?」

「いろんなことを言う人がいるかもしれないけど、耐えるんだよ」

そして最後に、

「帰ってきて来週いっぱいは、在宅で。できることがないなら年休を取りなさい」

との命令があった。出発前日のことだ。

恥ずかしながら自宅の端末はoffice2010で、十分に動作するものではなかった。

なので急遽、近くのPCのなんでも屋的なところから自腹で端末を借りる約束をし、在宅で(うちは個人情報を扱う課なので、データの持ち出しができない)できる、個人情報関係ない仕事をできるだけ多くピックアップして持ち帰った。

東京での作業は順調に進み、大雪で在来線は止まっていたうえに、自宅には1mもの雪が積もっていたが、

無事帰宅し、在宅勤務も思った以上にはかどり、症状も出ず(人と会食したりしておらず、食材を買えないために都内の行きつけのお店でテイクアウトなどでご飯を賄ったくらいなので当然と言えば当然だが)、翌週から出勤し、本来とは別の執務室で業務をした。

だが、同じ課の会計年度職員(非正規でわたしより年上)が、口を聞いてくれなくなった。

仕事をしても、わたしが別室にいるのを知っていて、決裁文書は自席に置きっぱなし。

当然仕事を頼める雰囲気でもなかった。

その人が早退するときも、本来なら係で共有すべき情報だが、わたしにだけは知らされなかった。

しかしそれも1週間が過ぎ、わたしは結局、帰宅から2週間経っても症状は出ず安心していたところ、

職場の隣の施設でクラスターが発生した。

何やらそれをきっかけに、その人の態度はもとに戻った。

後から聞いた話だが、

「おんせんたまごさん、東京に行ってあちこちでいろんな人に会うみたい。絶対コロナになるよ。」

と、ありもしない話を職場中に言いふらした職員がいたのだそうだ。

それで、「1週間は出勤させないでほしい」と上司に訴えた人がいたと課長に聞いた。それが前述の会計年度職員かまでは問い詰めなかったが。

普通在宅勤務を命じるなら、端末も準備した上で、が前提じゃないのか、

との話の答えがこれだった。

誰かにぽろっと話した覚えない?(覚えねーよ)

◎まとめ

・田舎の自粛警察おばさんはこわい。

・正直者はバカを見る(迷惑をかけないために正直に上京すると職場に話したのに、逆に嫌がらせされた)

・たとえ不要不急でなくても、東京へ行くのは悪であり、バイ菌扱いしても、された方が泣き寝入りしなくてはいけない。

もし何か今後、用事ができたとしても、

もう絶対に職場には内緒でいよう。

ズルも大事、教えてくれてありがとう、自粛警察さん。

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