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トマトはひたすら濃く濃く

ようやく、ようやく、今度は本当に梅雨が明けたようです(笑。

やっぱり、なんだかんだ言って、この時期までかかるもんなんですよね。

自然って凄いです。


さて、夏といえば「トマト」です。(勝手に(笑。)


BAR ground line の煮込みメニューにも、「ソーセージの蟹トマトソース煮込み」が今年も登場します。

渡り蟹で出汁をとった、暑い季節にぴったりのトマトソース煮込みです。

熱々のところを、「夏みかんソニック」で流し込むのが、BAR ground line 流。
(毎年言ってますね(笑。)

是非どうぞ。


ところで、


最近、外食をさっぱりしていません。


この騒動が始まって以来、ほぼ2年以上。数えるくらいしか出掛けていません。

感染予防に、と言えば聞こえはいいのですが、

自分で飲食店をやっておきながら、本当に恥ずかしい限り。

近頃の外食の動向など、味覚の更新もしていかなければならないのに・・・、

早く収まることを願うばかりです。(また増えて来てますね。)


そういえば、


味覚といえば、「外食の味」って、やはりその特徴は、「濃さ」にあると思っています。

家庭料理と違って、「外食」は一回きり、一発勝負のところがあります。

来てもらったお客さんに、何がしかの「印象」を持って貰いたいと願うと、作る方としてもどうしても「インパクト」を訴求しがちになります。(お酒がメインのところは特に)

前述の「トマトソース」も然り。

できるだけ、煮詰めて味の「濃い」トマトソースに仕上げることを心がけています。


  ◆


子供の頃、母親の作る「ミートソース」がイマイチ苦手だった。

うちは、母親が専業主婦をやっていたせいもあって、「外食」というものにほとんど連れて行ってもらうことがなかった。

「家で作れば済むこと」

それが当たり前のことだったし、別段それで不服はなかった。

だが、ごく普通の和食を出されているときは何も問題ないのだが、こと「洋食」になると、どうにもその「薄さ」に納得がいかないことが多かった。(生意気ですね(笑。)

外食の機会の少ない僕にとって、「洋食」は数少ないエンターテイメントの一つ。

そこには何がしかの「インパクト」が欲しい。

それは、やはり味の「濃さ」に直結していたように思う。

母親としては、日本の瑞々しい生のトマトをふんだんに使って、手作りの「ミートソース」を作ってくれていたつもりだったのだろうが、

僕にとって、それは「優し」すぎたのだ。

ある日、母親が台所を空けているときに、こっそり忍び込んで、鍋をあけ、トマトケチャップを少し足してみたことがある。

戻ってきた母親に、

「何かした!?」

と半分怒りながら問いただされると、

「ううん。」

とシラを切ったはいいものの、内心ちょっと不安だった。


その晩の夕食時。


「あれ?美味しくなってる・・。」


と母親。


万事解決。


そんな子供でした。


  ◆


今回の「蟹トマトソース煮込み」も、トマトをたっぷり使って煮込んであります。

トマトは煮込みに使うには、何と言っても「缶詰」が一番です。

イタリア製の、そしてできれば「ホール」のものがいいです。
(カットしてあるものは品種が違うので、煮込みには向きません。)


できれば煮込む前に、油の温度を上げ、「焼く」行程から入るのがベスト。


外出を控えている方は、是非お家でお試しあれ。


それでも「外食」を求める方は・・・、BARground line へ是非どうぞ。


まだマスク着用のご協力いただいておりますが、


夏のささやかな「エンタメ」に。


神保町へお越しの際は、是非お立ち寄りください。

久しぶりに家でミートソースを作ってみました。家では薄味が一番(笑。

お待ちしております。


The Creator Has A Master Plan / NATURAL CALAMITY
TOY'S FACTORY
1995

(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)

サポート頂いたお金は、お店でかける音源の購入に充てさせていただきます。