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呼び名について
たまにお客さんから、「何てお呼びすればいいですか?」と聞かれることがある。
僕の場合、一人しか店員がいないこともあって、こちらに分かれば何でも構わないと思っている。
お客さんは、気を使って
「店員さん」
「店長さん」
「ご主人」
「マスター」
などと呼んでくださることが多いが、
実のところ、
「おい」でも、
「兄ちゃん」でも、
「バーテン!!」でも何でも、
とにかくこちらに、「呼んでいる」ということが伝わればいいと思っている。
とくにこちらから、「こう呼んで欲しい」というのは、ない。
(他のお客さんが怖がるほど横柄なのは困るが )
たまに、同業者に
「お前は自らの職業を「バーテン」などという蔑称で呼んで、業界としての地位向上を何と心得て・・・云々」と言う輩もおられるが、
((注)「バーテン」とは「バーテンダー」を略して呼んだものだが、その響きが「フーテン」に似ていたため、職業を侮蔑するような呼び名だと言われることがある。が、お客さんはそんな事は知らないし、関係のないことだ。)
僕から言わせれば、お金をいただくお客さんに、こちらから「こう呼べ」と言うのはどうかと思うし、元より尊敬されている職業であれば、「こう呼べ」などとはそもそも言わないものだ。(稀に「先生」と言う呼び方だけはやめてくれ、と逆に言う職業の方はいるが)
以前、タクシーに乗った時、少し酔いが回っていたせいか、うっかり「運ちゃん」と言ってしまって、延々と嫌味を言われたことがあるが、平謝りに謝りながらも、「ちょっとそれは違うんじゃないか」と思っていたことがある。
地位向上を目指すのであれば、まず、自ら尊敬されるような仕事をするのが先というものだろう。
禁煙区域の路上でタバコをスパスパ吸っている運転士や、
店の前で堂々とうんこ座りをしながらスマホをいじっている店員に対して、
何が「こう呼べ」だ。
そういう人間を一人でもなくすような努力もしていなくて、何が「業界としての地位向上」なのだろう。
「呼び名」など、それからの話だ。
というわけで、少々熱くなりましたが、「呼び名」は何でも結構です。
神保町へお越しの際は、是非お立ち寄りください。
ちなみに、慣れない声で「ちょっと・・」というのが好きです。
お待ちしております。
Callin'. / Psalm Trees & Moose Dawa
Radio Juicy
2019
(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)
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