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【詩の翻訳】早朝/ペーター・フーヘル

早朝

オークの木から
朝露が滴るとき、
いくつものドアがきしみ、輻を車が運んでいく、
雄鶏の鳴き声に起こされて。

月のシーツの
もっと下では
草原が眠っている、涼しく、明るく。
沼地は照って煙を上げ、
蛙たちが膜を動かしている。

月の角持つ牛が
頭を揺すり、
川辺でぼんやりと草をはむ。

大鷹が
突き進んでくる風の中で
ひばりの明るさを呼び起こす。

Peter Huchel: „Frühe“, Hrgb. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Deutsche Gedichte für die Hauptschule, Frankfurt a. M.: Diesterweg,1966, S.9-10

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