【詩の翻訳】雪の魔法/ルール・フォン・シュトラウス・ウント・トルナイ
雪の魔法
波立つ雪まじりの霧は野原の上を動いてゆく——
そこへ目を向けるような、確固たる点はない。
葉を落とした白樺は道の端にだけ
灰色がかって幽霊のように白い壁のまえに立っている。
雪片は静かに夢の中のように降りてゆき、
私は無言で果てしない空間中を歩き回り、
曙光から遠く離れて世界と時間が
私には大きな白い孤独に沈んでいくように思える。
Lulu von Strauss und Torney: „Schneezauber“, Hrsg. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Deutsche Gedichte für die Hauptschule, Frankfurt a. M.: Diesterweg,1966, S.26-27
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