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【詩の翻訳】帰宅/アグネス・ミーゲル

帰宅

私たちはもう一度視線を
ごく高いところのマイルストーンに向け、
村の方を振り返った、
沈みかけの夕日の中にある村を。

真紅の雲の扉が
森の上でぱっと開き、
墓地は、野は、荒野の沼地は
すでに青い黄昏の中にある。

一人の農夫が道を下っていく、
背中に
金髪の小さな娘をおぶって——
娘は大喜びして叫び笑う。

父親は歌った——夕凪が
二人の笑い声を私たちの耳に運んだ——、
それで父親は子供と一緒に家へと歩んだ、
天の太陽の扉へと向かって。

Agnes Miegel: „Heimkehr“, In: „Deutsche Gedichte für die Hauptschule”, Hrsg. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Frankfurt a. M.: Diesterweg 1966, S.77-78.

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