【詩の翻訳】日没/ゴットフリート・ケルヴェル
日没
春のはじめの素晴らしい日が暮れて
太陽が座礁して溶けかけていたとき、
空の輝きを掴まんと
地平線がいかに茫洋と広がったことか。
光に飢えて森林は巡礼し、
雑木林は太陽を前に跪き、
鳥たちは究極の歌を捧げる
黄金への請願の勤行、誇大な狂気。
しかし誰も心の準備ができていなかったのだが、思ったよりも早く
あかるい泡の最後の部分が沈んだ
葉を落とした木々は虚しく哀願し
指を広げる、かじかんで、大きく。
Gottfried Kölwel: Sonnenuntergang. In: Gedichte des Expressionismus. Hrsg. von Dietrich Bode. Stuttgart: Philipp Reclam jun. 1991, S.214