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【詩の翻訳】大事/アルフォンス・ペツォールト

大事

あることが君の心に残っているに違いない、
君は今叩いているのだろうか、旦那、鋼鉄と石で、
槌を掴んで深みへ降りているのだろうか、
火の明るさを制しているのだろうか、
耕地に種子を恵み、
土地と土地を銅線で結び付けているのだろうか——
どこかに仲間の一人がいて
同じものを同じ無口な力で創造しているのだから、
どこかで仲間の一人が君のように
激しい憧れを抱いて太陽の輝く時間を目指しているのだから、
そのときには、全世界で兄弟の契りを交わしながら、
彼が君の手を自分の右手で握っているのだ。

Alfons Petzold: „Das Große“, In: „Deutsche Gedichte für die Hauptschule”, Hrsg. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Frankfurt a. M.: Diesterweg 1966, S.79.

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