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Der immerwährende Kalender/万年暦

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2023年3月の記事一覧

【詩の翻訳】早春/ヨーゼフ・ヴァインヘーバー

【詩の翻訳】早春/ヨーゼフ・ヴァインヘーバー

早春

山腹を黄金の微風がなぜる。
甘き静寂へ
祝祭めいて桜の茂みが咲きほこる。
森のはずれではノロジカが草をはむ。

割れ目や畑の溝に、
そしてきっと貧しい心の中にも、
まだ少し雪が残っている。

Josef Weinheber: Vorfrühling. In: Deutsche Gedichte für die Hauptschule. Hrsg. von Ernst Meyer-Herma

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【詩の翻訳】春の信仰/ルートヴィヒ・ウーラント

【詩の翻訳】春の信仰/ルートヴィヒ・ウーラント

春の信仰

おだやかな風が目を覚ました、
それはざわめき昼に夜に息づいて、
いたるところで働いている。
おおみずみずしい香りよ、おお新たなる響きよ!
さあ、哀れな心よ、怖気付くな!
今やすべて、すべてが変わらねばならない。

世界は日に日に美しくなり、
これからどれほど美しくなるのかわからない、
花の盛りは終わらないだろう。
最も遠く、最も深い谷底も満開だ。
さあ、哀れな心よ、苦悩を流し去れ!

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【詩の翻訳】春の歌/ルートヴィヒ・ヘルティ

【詩の翻訳】春の歌/ルートヴィヒ・ヘルティ

春の歌

風は青く、谷は緑、
小さなスズランが咲き誇り
その下にはサクラソウ。
谷間の草原は
もうこんなに色鮮やかで、
日に日にいっそう色彩豊かに化粧をする。

だからおいで、春がお気に入りの人よ、
そして世界を、
父なる神のやさしさを喜ぶがいい、
こんな壮麗な眺めを、
木とその花を
生み出したもうたやさしさを。

Ludwig Hölty: Frühlingslied. In: Deutsche

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