2023年2月の記事一覧
【詩の翻訳】二月/イローナ・ボッデン
二月
若い柳の木々はまだ黒く葉を落としたままで、
黒っぽい地面は雨でぬかるんでいる。
沼の縁や川辺の道々では
去年の枯れ草がしなしなと弱々しく佇んでいる。
まだ緑はなく、絹のようにすべらかな
弓なりの幹が傍らでかしいでいる。
赤い日がゆらゆらと輝く雲のかかった空に
夕方が紫色の影を連れて現れる。
星の輝く夜には
凍てつく息吹が青い彼方で震えている——
音もなく青ざめた野原が広がっていくように
【詩の翻訳】星椋鳥の歌/ジェイムス・クリュス
星椋鳥の歌
星椋鳥たちはふたたび
南から海を越えて
煌めく羽毛を生やしてやって来る
どこから来るのか、誰も知らない。
彼らは冬を
アドリア海で楽しく過ごしたのだろうか?
それとも遠く、遠く向こうの
暑いアフリカで?
僕は君たちに漏らすことはできない、
星椋鳥たちがどこへ行くのかを。
カルパチア山脈へ行くのかもしれないし、
トリノまでしか行かないのかもしれない。
星椋鳥たちはそうこうするうち