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写真を印刷して、この世界に産んであげる


「渾身の一枚」
と思えた写真は 印刷するようにしている

ネットプリントサービスが便利になり
写真データを送れば数日で手元に届く

僕はA4で印刷することが多い
それを額縁に入れては 部屋に飾っている


渾身の一枚たち


写真は創作活動であるはずなのに
デジタルだと手元になにも残らない

SDカードの中にはいるけど
それは電子世界に存在しているのであって
この世界には存在していない

消去ボタンを押したら
サラーっと一瞬で消えてしまう

印刷とは
写真をこの世界に産んであげるということ


SNSに上がっている写真は
ダウンロードしたりスクショしたり
いくらでも複製されてしまう 

でも
印刷してこの世に産んであげた写真は
「世界で一枚しか存在しない写真」になる
指でタップしても複製することはできない

火事で全焼するか
自分で捨てるかしない限り
その写真はこの世に存在し続ける


写し止めた一瞬は宝物だ


写真を撮り続けていると なんだか
宝物がどんどん増えていくような気分になる

自分が生きた瞬間を保存できるのだ
宝物以外の何物でもない

そして そんな宝物に
実際に見て 触れたくなる

液晶画面の明るさに左右されない
質量を持った 確固とした物質として
写真をこの世に誕生させる

宝物がもっと宝物になったような
その写真に愛着と親心が湧くような
嬉しい気分になれる


印刷することによって
カメラがもっと好きになる
写真をもっと撮りたくなる



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