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2.「ダークアジェンダ」に対抗する

出典:THE NEWS TRIBUNE 「Up against 'the dark agenda」
Sean Robinson: July 19, 2004 12:01 am , Updated July 17, 2013 12:22 pm


・秘密を守るのは簡単ではありません。

シャイニ・グッドウィン(Shaini Goodwin)、別名 ダブ・オブ・ワンネス(Dove of Oneness)。彼女がそれほど多くを望まなければ、人生はもっと単純だったことでしょう。

彼女は世界中の何千人もの読者を引き付けるレポートを書いて、インターネットを混乱させる必要などありませんでした。そして、NESARAと呼ばれる秘密法ー国家経済安全保障と改革法ーに付いて書く必要もありませんでした。時々、彼女は言いました。

「NESARAに付いて知らなければ良かった。」

ダブは議会が2000年に「密かにそれを可決した」と主張しています。その法律案では、住宅ローンとクレジットカードの借金を免除し、IRS(国内国歳入庁。米国の連邦政府機関。日本の国税庁に相当)を廃止し、平和を宣言しています。

ダブは、「私は公人ではない」ので、自分にギャグ命令(かん口令・口止め)は適用されないと言います。彼女が自身に課した使命ーNESARAの真実を明らかにすることーでは彼女に、シェルトンの自宅からレポートを書くことを強いたのは、アメリカ同時多発テロにより、NESARAの発表を阻止する為に、ブッシュ政権が9月11日の殺害を計画したからだと説明しました。

その知識は重い負担です。

「9・11」が起こらなければ、彼女が自分の主張を侮辱する批評家をかわす必要などありませんでした。彼女をサイバーカルトの女王と呼び、NESARAを投資と関連付けて資金を集める詐欺だと告発されることもなかったでしょう。また、世界中にデモを呼びかけたり、15,000人の読者に寄付を求め、オリンピアストリップモールの郵便受けにそのお金が届けられる必要もありませんでした。

しかしその負担は、NESARAがもたらす平和のために彼女が喜んで支払う対価でもあります。

「NESARAは地球上で最も重要なものです」と彼女は言いました。

彼女は、「ホワイトナイト(White Knights)」と呼ばれる強力なグループが秘密法・NESARをめぐり「イルミナティ(Illuminati)」と秘密の戦争をしていると主張します。彼女の定期的に更新されるレポートでは、世界各国で最高レベルの政府機関および経済界から得た秘密の情報を引用しています。

彼女は自身の陰謀論を、既に有罪判決を下されている詐欺と結び付けています。そして、NESARAが50以上の「繁栄プログラム」で保持されている資金を解き放つと言います。これは、イリノイ州マトゥーンのクライド・フッド(Clyde Hood)という詐欺師が運営するオメガ(Omega)と呼ばれる投資詐欺を含みます。1990年代半ば、この詐欺は数千人の人々から2,000万ドル以上を奪い、18人の共犯者が電信詐欺やマネーロンダリングで有罪判決を受けています。

世界中の信者が彼女のレポートを信じ、彼女の「e-グループ(e-Group)」をインターネットで購読し、彼女の目的の為に噂を広めます。信者らは、発表する秘密法が無いこと、議会がそれを可決してい無いこと、ギャグ命令など無いことを告げる政府高官を無視しています。

グッドウィンは批評家や反論者を、「ダークアジェンダ(the dark agenda)と呼び否定し、オメガの有罪判決は偽物だと言います。

「それは、人々からお金を奪う政府の陰謀です。私は政治活動をしているだけで、真実を語り、カルトを導いたりしていない。」

信者らは、彼女が寄付金の回収を容易にするために起業していること、少なくとも1回は破産を宣言したこと、また、IRSに12,000ドルの借金があることを知りません。殆どの信者が、彼女の名前すら知らないし、彼女がマクレアリー出身の57歳の元パレードクイーンであることさえも知りません。


・シェヘラザード因子

グッドウィンは彼女の古いビザンチンパズルで遊ぶのを止めたー

オメガは、イリノイ州の引退した電気技師だったフッドが1994年に計画した投資詐欺です。ニューエイジ(精神世界)の専門用語は、グッドウィンに弁論術を提供しました。陰謀の理論は「ダ・ヴィンチ・コード」の作者ダン・ブラウンらがカバーした錆びた定型文で、何千ものウェブサイトで語られているものです。そしてNESARAのアイデアは、13年前に学術的な演習としてモデル法案を起草したルイジアナ州の引退したエンジニア、ハーヴェイ・バーナード(Harvey Barnard)のものでした。

しかし、それらを搔き集めて創作したのはダブであり、それは、ブリティッシュコロンビア大学のクリエイティブライティング部門の共同議長で、詐欺師や信頼ゲームに関する数冊の著書があるアンドレアス・シュローダー(Andreas Schroeder)の熟練した目を引くものでした。

ダブは、ある詐欺から別の詐欺への架け橋を築き、オメガの隠れた支持者から秘密法の番人へと変貌しました。

シュローダーは、NESARAの物語りを1920年代の有名な詐欺事件「ドレイクの遺産」に例えます。

それは、何千人もの人が10年以上もの間、イリノイ州の農家であるオスカー・ハーツェル(Oscar Hartzell)が16世紀の海賊であるサー フランシス・ドレイク(Francis Drake)の1000億ドルの財産を支配していると信じていたと言う投資詐欺です。

ある日、ハーツェルはロンドンに行きます。そこで見栄えを良くし、英国政府の王室と交渉し契約を終結するため、より多くの公的支援とお金の必要性を説明する手紙を書き、家に帰る信者に託しました。

それからハーツェルは、女と酒で一日中遊び、郵便局で一晩を過ごしました。彼は1934年に詐欺で有罪判決を受け、9年後に亡くなっています。彼の裁判の前に、ハーツェルの信者たちは彼の弁護のために68,000ドル以上を調達しています。

フッドの計画した詐欺は、この欺瞞と同じくらい古いものでした。詐欺に関する本「Drake's Fortune」の著者であるリチャード・レイナー(Richard Rayner)はそれを、物語りを紡いで自分の命を守った「アラビアンナイトの王女(物語上の架空の人物)」を想起し「シェヘラザードファクター(因子・要素)」と表現しました。

ハーツェルのように、ダブは政府の陰謀が絡み過ぎて解明できないことを説明するメッセージを書いています。また、彼がそうしたように、彼女も批評家と懐疑論者を非難しました。そして、彼と同じく、彼女は自分の支持者に非現実的なもののためのキャンペーンをするよう促します。

シュローダー氏によると、最高の詐欺師は、行動し続けることで信者らの注意をそらし続けます。そうして、受動的な犠牲者を能動的な支持者に変えてしまうのです。

「信者らは、戦いに参加し、自分を守るために多大な努力を費やすよう言われます」とシュローダー氏は言います。

「その集団を守るため、志を同じくする他の人たちと一緒に戦うよう仕向けられます。それは信者らを忙しくし、集団に巻き込み続けます。そして信者らは祈り、願い、自身で作成した喧騒が、もう一方の耳から入ってくるかも知れないあらゆる言葉を圧倒するのです。」


・フェイクニュース

2001年11月29日、ダブはオメガ詐欺の被害者に対し、金銭の返還を求める賠償請求を提出しないよう指示した-

「イリノイ州の法廷は、繁栄プログラムのメンバーを洗脳しようとするダークアジェンダの一部で、あなたがその書類に記入するなら、あなたは恐らく、そのプログラムに対する自分の権利を放棄することになります」と彼女は言いました。

また、同じメッセージで、彼女を模倣する詐欺師、カリフォルニアのジェニファー・リー(Jennifer Lee)に付いて話しています。リーが話すメッセージは、インターネットや電話、著作から自由に得られるダブからのメッセージでした。リーは頻繁に読者にお金を送るように頼みます。それは、寄付で自分の経費を賄うために。

ダブは、11月29日のメッセージまでリーの寄付要請を認めていましたが、その後は手を貸さなくなりました。

「私の方針はe-グループのメンバーに、支援するための寄付を求めることではなくて、"真実を提供する"という私自身の使命を全うすることです」と彼女は書きました。その後、彼女のe-グループの加入者リストは5,000人を超えました。

41州と3か国から355人のオメガ被害者が、合計で169万ドルを超える賠償請求を提出しました。

しかし、オメガ事件を起訴したイリノイ州の米国検事補、エステバン・スティーブ・サンチェス(Esteban Steve Sanchez)はがっかりしました。彼は詐欺の被害者が数千人いることを知っていたのです。

ダブが創作したシェヘラザード物語り、オメガ投資家の揺るぎない信仰、それが、詐欺の大まかな魔法でした。そして、被害者らは決してその話しをしません。それは、イリノイ州でも、グッドウィンが住んでいたイェルムでも。多くのオメガの「投資家」がサーストン郡の都市と周辺のコミュニティに住んでいました。

ダブは反発を妨ぐ努力を続けていました。それは彼女にとっては苦痛なことでしたが、サンチェスと彼の弁護士は、ダブを追跡しないことを選びます。彼らは既に、起訴できる19の刑事事件(オメガ関連)を持っていました。

「犯罪を解決する為の証拠とは対照的に、誤った情報は、私たちの側に棘のように作用しました」と彼は話します。「私たちは、ダブがお金を取ってい無いことを理解できませんでした。彼女は単に人々に誤解を与えていました。それは表現や宗教の自由に関わる問題なのかも知れません。彼女はリスナーに彼女の言うことを信じるように強制していません。被害者らは大人なのです。」

当時イェルムに在住していたルイーズ・ギルマン(Louise Gilman)は、オメガに4,500ドルを投資しました。彼女は、コミュニティで他にも多くの投資をした人を何人か知っていました。彼女は裁判所の訴訟および賠償プログラムに付いて聞いた直後、賠償請求を提出しています。彼女は賠償請求権に付いて知らないイェルムの住人を何人も知っています。

「非常に多くの人々が賠償請求をしなかった」と現在オレゴンに住んでいるギルマンは言いました。「彼らは政府がそれ(NESARA)に取り掛かろうとしていると思っていました。私は賠償請求をした人を知りません。ここで他の被害者のために学ぶべき多くの教訓があります。真実は本当に伝えられる必要があります。結果的に政府は私たちを保護したのです。」

2001年12月23日、ダブはNESARA法案の原作者であるバーナードを抹殺するメッセージを投稿しました。それには、彼のウェブサイトは偽物で、マヌケなブッシュ政権がそれをコントロールしているとありました。また、バーナードを含む彼女の反論者は「バカなダークアジェンダ」と呼ばれました。

結局、ダブは秘密法の名前を変えることにしました。しかし、バーナードが提案した頭文字を取った読み方はそのまま利用しています。国家経済安定化および回復法から、それは国家経済安全保障および改革法になりました。

バーナードはNESARAの提案を書いた後も、それを何年も間世話していて、自身のウェブサイトに刻んでいました。

今ではそのアイデアは最早、彼のものではありません。

彼はグッドウィンの報告を「鳩の糞(Dove droppings)」と呼ぶことにしました。


・ビジネスに帰依する

2002年1月24日、グッドウィンはビジネスライセンスを取得しました。会社の住所は彼女のインターネットレポートに表示され、彼女は期限切れの電気代や、死にかけているコンピューターの交換に至るまで、自分の費用を賄うための寄付を求め始めました。

彼女は、その時が今までで最も困難だったと言います。ダブは2年間レポートを書いていまいしたが、お金を求めたことはありませんでした。しかし、他に選択肢はありませんでした。

「私がそうしなかった場合」と彼女は言いいます。
「おそらく私は通常の仕事を得なければならず、NESARAを助けることができなくなっていたでしょう。」

ダブはその後の2年間、3~4ヶ月毎に1回寄付を募りました。少数の読者だけが応じてくれたと彼女は言います。15,000人以上の読者のうち約100人です…

彼女は読者に起業家であると言及したことはありません。彼女は我々(ニューストリビューン/The News Tribune)にその必要性は感じないと語っています。

「私の会社はただ銀行口座を持っているだけです」と彼女は言いました。「それが起業した唯一の理由です。「ダブ」という名前の当座預金口座を開くには、ビジネスライセンスを取得する必要がありました。」

その後、2002年のレポートでダブは読者にNESARAの発表を要求する電子メールを議会に送るように促しました。彼女は、ブッシュ政権がそれを防ぐために「9・11」を計画し、攻撃を開始したと主張しました。彼女の加入者リストは6,000人を突破しました。

4月11日、彼女は電話に録音をし始めました。シアトルの電話番号で支持者は更新情報を得られます。NESARAの発表は差し迫っていて「瀬戸際」にあり、ホワイトナイトはダークアジェンダを根絶する為の新しい段階にいました。そして彼女は、7,600人の読者を主張しました。

その一方では、「ああ、ところで、」カリフォルニアの詐欺犯罪資産保護弁護士のジェイ・アドキソン(Jay Adkisson)は、「あなた(グットウイン)の電話代の支払いに問題があります。送金してください」と鼻を鳴らしていました。

アドキソンは、金融詐欺などを公開することを専門とする不敬なウェブサイト「クアトルス(Quatloos.com)」を編集しています。(「Quatloos」という言葉は「スタートレック」に登場するSF通貨を指します。)アドキソンは、ABCの「20/20」などのニュース番組にゲストとして時折登場しています。また彼は、米国上院財務委員会に投資詐欺に付いて証言しています。

クアトルスのサイトでは、オメガ詐欺の長い歴史と、ダブレポートからの抜粋が閲覧できます。アドキソンは詐欺師らを侮辱する(「臨床的に正気ではない人の声」と表現)が、彼の言葉には賞賛に価する被害者心理のヒントが含まれています。

「非常に微妙な詐欺。私の情報はあなたに影響を与えるので、この情報のために私を生かしておいてください」と彼は言います。
「まあ、実際、それは誰にも影響を与えません。それは偽物です。それは長い間忘れられていたが、オメガの投資家にいつか資金が分配されると信じたいと思うような人々から再びお金を手に入れる方法にすぎません。」

ダブはクアトルスを「CIAの情報ウェブサイト」と呼び、名前を明かさないシークレットサービスのエージェントに確認したと述べています。

アドキソンとダブは、それぞれに多くのフォロワーを集めました。詐欺調査が趣味の人々です。その中の一人、ハンドルネーム「ガチョウ」は、何年もオメガを観察していました。オメガに投資した友人がいて、ダブのレポートが現れ始めたとき、彼はダブを見張り始めました。

「私は、これらの要素を驚くほど混乱させる方法で組み合わせることができた彼女の功績を認めます」と彼は言います。

 「ダブは本当に害のあるものをいくつかまとめて、この物語りを作り上げました。彼女はそれを広め続け、それは彼女の全てのメッセージに執着している人々により、更に多くの被害をもたらしています。」

「ダブが投資を促すこれらのプログラムにより、人々は完全に台無しにされました」とガチョウとして知られている男は続けます。

「ダブは、人々が苦しんでいる傷を見付ける十分なチャンスがありました。彼女は立ち止まりましたか? いいえ、決して立ち止まりません。彼女は前に進み続けています。」

2002年6月、グッドウィンは再度、寄付を求めました。

「私のPCは高額な修理作業が必要です。ダブレポートを続けられるようにする為です。また、家庭での予期せぬ出費のため、これらの費用について支援を必要としています」と彼女は書いています。

それには、NESARAの発表が7月4日まで延期されたと不平を言い、ホワイトナイトはその解決に時間が掛かっていると非難しました。彼女はサポーターにオランダの世界裁判所に電子メールを送るよう要請しました。そこでは、裁判官がNESARA問題に関する秘密の公聴会のために集まっていると主張しています。

彼女は批評家を脇に追いやり、秘密法に反対して来た人々は「監視され」、彼らの「成功」は失われると発表しました。また、8月にNESARAを支持した家政婦のマーサ・スチュワート(Martha Stewart)が金融犯罪の容疑で起訴されたと述べました。

10月1日、彼女は再び寄付を要求しました。

10月2日、住宅ローンの差し押さえに直面している支持者に対し、銀行に連絡して訴えるように助言しました。NESARAが発表されていると言う人に対して、差し押さえを主張し続けた銀行は、正義の妨害で起訴されるでしょうと説明しています。

東海岸で「9・11」事件が起こった2週間後の10月15日、元タコマ在住のジョン・アレン・ムハンマド(John Allen Muhammad)が逮捕されました。ダブのメッセージでは、この事件はダークアジェンダによって操作されていました。

「報道された発砲と死の一部は真実ではないと言われていますが、地元の警察当局と他の人たちは、このCIAの作戦を手伝うために喜んで手助けしてきました」と彼女は書いています。*欄外

彼女のメッセージの投稿は次々に増えていきました。

数字を確認することは不可能です。インターネットは信頼性の低い統計情報の墓場であり、簡単に不正操作されたり、捻じ曲げられたりします。しかし、Yahoo!のサイトにある彼女のニュースグループでは、彼女が更新を放棄したため、そのレポートを新しいサイトに移動する前に会員数をリストアップしています。彼女はインタビューの間に、我々に自分の電子メールの受信トレイを公開しました。これには、1,763の未読のメッセージが含まれていました。

彼女の本当の読者の数に関係なく、彼女の名声は高まっていました。彼女の報告は、オーストラリアのカムサイド公国のインターネットの家、オーストラリア政府は違法だと言う少数の反政府派と分離派によって作られた「偽の国家」を含む、複数のミラーサイトに現れ始めました。

ダブは、ラジオでインタビューを受け始めましました。2003年2月の2日間、シアトルに拠点を置く「Contact Radio」という番組に参加しました。主催者であるキャメロン・スティール(Cameron Steele)は、彼女を連れて来るように要請を受けたので、ダブをゲストとして招待したと言います。彼女の出演は記録的な関心を呼びました。インタビューの後、100人以上の人々が番組のメールリストに登録されました。

「彼女は良いラジオを作る」と彼は話しました。

インタビューの最中、スティールはオメガに付いて聞きませんでしたが、ダブと古い詐欺との関係性に付いて尋ねています。

「それは番組の話題ではなかった」と彼は我々に言いました。その時の話題は「NESARA」。スティールは「秘密法の成立については定かではないが、それはかなりのアイデアだと考えている」と語りました。

「たぶん、ダブとは、私たちが自分の生活の中で何を望んでいるかを定義するためにあります。それが全てです。」「私たちの記憶に残す為には、更に調査する必要があります。」

スティーブの番組にダブが出演したのは、カリフォルニアの企業経営者で、天然物やオーガニック製品を販売しているスティーブン・ホイヤー(Stephen Heuer)というスポンサーからの依頼によるものです。放送時間を購入したとき、ホイヤーはオメガとダブとの関係に付いて何も知りませんでした。彼は知人からNESARAについて聞いた後に彼女と話しました。その会話は彼を魅了しました。

「彼女の言ったことは非常に説得力があり、前向きで、私たちに必要なことが沢山あったので、それを実現するのを支援するために私にできることがあれば、それを実行したい」と彼は言います。

「サンタクロースの話しを実現したいと思ったんだ。」


・これが現実だとすれば都合良すぎる

偽の情報と引き換えに寄付を募るのは怪しげに聞こえるかもしれませんが、違法ではありません。

州および連邦の法執行当局は「たとえ陰謀論に資金を提供しているとしても、ダブが贈り物を求めるのを禁止する法律はない」と述べています。

シアトルの米郵政公社の捜査官、ジェフ・スコバ(Jeff Scobba)は、「彼女は、自分の話したことを最初に修正する権利がある。」と述べた。

「それを自分への贈り物または寄付だと言っている限り、私はお金を求めることについて彼女が違法行為をしているとは言えないと考えています。」

しかし「彼女にお金を送るのはバカだと思う」と付け加えました。

ダブは、州検事総長やシアトルの米検事局に苦情を出していません。彼女が州に登録した会社から、どれだけのお金を稼いでいるのか、また、彼女が税金をきちんと払っているのかを示す公共の情報源はありません。州歳入局は「個々の企業に付いて、そのような情報を開示していません。」と、我々が彼女に付いて尋ねた時に「ダブ」に付いて知らなかったと付け加えたスポークスマン、マイク・ガウリーロウ(Mike Gowrylow)は言いました。

「何らかの脱税の疑いがあることに気付いたら調査します」と彼は言いました。

「しかし、私たちは疑惑の全てを少しも掴めないと思います。私たちは全くそれが脱税であるとは認識していません。」

2003年の初め、ダブは米国最高裁判所に手紙を書くキャンペーンを企画し、信者に「NESARA now!」と書かれたハガキとNESARAのチラシを送るように促しました。

彼女の信者は忠実に対応しました。何百枚ものハガキが送られました。誰も、何も心配していませんでした。

「それらの行動が、特定の裁判所の訴訟に関連していないか、また、何らかの対応が必要な場合、彼らは処分されます」と裁判所の報道官であるキャシー・アーバーグ(Kathy Arberg)は言いました。


・証明できない

ダブは自分のウェブサイトで、NESARAの現実を証明する幾つかの方法について説明しています。一般の人々の拒否は、それがどれほど秘密であるかを証明するだけだと彼女は言いますが、誰もそれを確認することができません。

一部の報道では2000年3月9日、議会が法案を可決し、クリントン大統領が同年9月10日に法案に署名したと主張しています。しかし、3月9日の議会の公開記録はNESARAの投票を記載していません。9月10日のクリントンの公式行動の記録にも、NESARAの請求書に署名との記載はありません。

ダブは現在、クリントン大統領が2000年10月に法案に署名したと語っています。

NESARAの信者からの繰り返しの質問により、財務省はウェブサイトでは、声明を出すことを余儀なくされました。

「ネサラの提案はまだ議会に導入されておらず、現在の法律の一部でもない」と声明は述べています。

「財務省は、チェックとバランスの政治システムの下で、議会によって承認された法的強制力なしに、NESARAのいかなる部分も実行または執行することを許可されていません。」

ダブは、一部の金融専門家はNESARAに付いて知っており、それに付いて説明を求められた場合は話し合いに応じると主張しています。

モルガン・スタンレーのタコマ支店を持つ投資ブローカーのマット・フィリチは、秘密法の話を聞いて笑い出しました。

「それは私が今まで聞いた中で最も愚かなことだ」と彼は言います。

「これらすべての情報がワシントン州イェルムから流れ出て、世界中の都市がそれを見逃すことは絶対にありません。これは典型的な詐欺だと思います。この中で顧客に提案できるものがあれば、彼らを助け、私たちのように作り上げます。私たちにそれをカバーできることは分かっています。そんな話を秘密にしておく会社など、どこにもありません。」

時々、ダブは米国のロン・ポール(Ron Paul)議員(R-テキサス)をNESARAの支持者として指摘します。ポールの経済に対するリバータリアン(libertarian)の見解は、「陰謀論者にとってはちょっとした避雷針」になっていると彼のスポークスマン、ジェフ・デイスト(Jeff Deist)は言います。

デイストは、NESARAを支持するすべての支持者に同じことを言っています。NESARAは議会で紹介されたことはなく、ポールは投票していません。

ダブは、全国メディアの関係者はギャグ命令の下にあり、秘密法・NESARAに付いて議論することはできないのだと言っています。彼女は「ニューヨークのジャーナリスト」からギャグ命令について聞いたと言います。しかし彼女はその人物の名前を明かしません。

ニューストリビューンに他の証拠を求められたとき、ダブは信者から届いた電子メールをNESARAの「証明」として提示しました。

それは、95ページにのぼる印刷された電子メールで、その内容の多くは、同じ個人のものを3~4回コピーしていました。そのメールの山は、NESARAを証明する18種類のメッセージがありました。彼らが指摘するNESARAの証拠は、色の付いた通貨と、名前のない銀行の出納係と、漠然とした単語を並べる関係者の話しです。そのメールの殆どは、友達の友達が話した内容を紹介していました。

ダブの要請に応じて、信者の1人であるアイオワ州のダン・オナーハイム(Dan Onerheim)が我々に、彼が「確証」と呼んだ経験について説明しました。

「数か月前、多くの変更があり金銭的に有利になると言う公認会計士と話した」と彼は言います。その会計士はNESARAに言及したのだと彼は思っています。

我々はその会計士の名前を尋ねました。「アル」とオナーハイムは言います。

次に、苗字は?と尋ねましたが、彼はそれを知りませんでした。

その会計士の居場所は?「彼はフェニックス出身だったと思う」とオナーハイムは言いました。

次に、信者であるオレゴン在住のハーブ・マッキルガン(Herb McKirgan)は、最近の演説中にNESARAの存在を確認する米国下院議員のデニス・クシニッチ(Dennis Kucinich/ D-オハイオ)を見たと我々に話しました。

マッキルガンは、その秘密法を挙げたとされるクシニッチの活動に言及し、「非常に重要です」と話しました。

クシニッチの大統領選挙キャンペーンのシニアコミュニケーションアドバイザーであるアンディ・ジュニエヴィッチ(Andy Juniewicz)はこの話しを否定し、ダブが時々、クチニッチの名前を使用したことを非難しました。

「彼女の主張は単純なフィクションだ」と彼は言います。「下院議員は、存在しない法律の存在など裏付けしない。彼女の主張の裏付けとしてクチニッチの名前を使うのを止めろ」と話しました。

我々のインタビュー中に、ダブはオランダの世界裁判所でNESARAのデモに参加しているネル・デベスト(Nel DeBest)という名前の信者に電話を掛けました。デベストは秘密法が通貨することを確認したと言います。それは、車を運転している大使が親指を立てたサインを送ってきたと言うものです。世界裁判所の裁判官の一人も同じ様にしたと彼女は話しました。

過去2年間、毎日の様にNESARAの信者から数百通の電子メールが世界裁判所のコンピュータを妨害しています。地元の警察は最近、デモ隊にサインで花壇を彩るのを止めるように注意しました。

「活動家たちは平和で、友好的で、執拗である」と裁判所の情報担当官の一人であるボリス・ハイム(Boris Heim)は言います。

「私たちはダブとその信者に付いて、何の関係も無いことを伝えた。彼らを助けることはできないんだ」と彼は言いました。

「本当に、彼らは何が起こっているのか全く把握していません。彼らは奇妙な表情で私を見ます。彼らは完全に話しを聞いていません。」

ハイムは信者らを気の毒に思っています。「信者らがダブの言葉を信じているのには驚かされる。」

「それはただただ無意味だ」と彼は言います。

「フランス大統領にニュージーランドでの死刑を廃止するように求めるようなものです。全く意味がありません。脳が正常に機能していない人間に、国際裁判所は世界の税金を消すことは出来ないと話すのは簡単です。

裁判所の従業員は、NESARAの信者からの電子メールに「国際司法裁判所(ICJ)は、電子メールおよび特定のインターネットサイトで言及されている「NESARA」訴訟とは何の関係もありません。」と返信しました。

彼らはもう信者らに返信する気になれません。状況は全く良くならないのです。

エド・コール(Edith Cole。69歳、サーストン郡サーストン郡在住)は、今年初めにオランダを訪問した際、世界裁判所でNESARAの広告を掲げました。2月、彼女はピュアラップガンショーでNESARAのチラシを配りました。

コールはダブに寄付こそしませんが、レポートを定期的に読んでいます。彼女はオメガに投資をしていません。オメガとダブの関係に付いて知らないと言います。

「私はダブが介護者であり、人道的活動をしているという印象を受けています」とコールは言います。「私は直接ダブと話しました。ダブは自分のしていることに非常に情熱的です。彼女はNESARAを完全に信じています。それは私も同じです。」


この流行を利用して

世界裁判所のデモの写真が、シアトル、テキサス、南アメリカでのNESARAデモと一緒にダブのウェブサイトに表示されています。その数は増えていて、ダブはそこにエネルギーを注いでいます。最近、彼女は自分に新しい肩書を付けました:世界的なNESARA活動家のチームディレクター(Worldwide NESARA Take Action Team Director)

彼女のやり方は控えめですが、ダブの影響力と信者の世界的なネットワークは、詐欺行為に現れるパターンを反映しており、グッドウィンがその努力によって得たものを随所に説明できます。

「常にお金であるとは限りません」と詐欺師の歴史家であるシュローダーは言います。

「それは、多数の人々に、その指を動かすだけで影響を与えられる特殊な能力です。その影響力とはつまり、ウェブの中央にいる蜘蛛になり、その糸を操ることでみんなを興奮させることができるものです。それは大流行し、100万ドルを稼ぐ正当な理由にもなります。」

ガチョウとして知られている詐欺の追跡者は、ダブがお金や人気取りの為にレポートを書き始めたのか、何が目的だったのか、理解することができずにいます。ダブが人々にそのメッセージを信じてもらえるかどうか、また、上手く演じられているかどうかを気にしているのか。いずれにせよ、彼女の行動は彼を悩ませています。

「多くの人々がニュースレターを持っています。信者らはまた、ダブに自分のお金を使うのか。その行為に付いて本当に、違法なことは何もない。今も、ダブのニュースレターは寄付によって支えられています。」と彼は言います。「しかし、オメガは裁判所とイリノイ州で詐欺だと宣言されています。詐欺と呼ばれているもの、法廷で違法と宣言されているオメガに触れず、その資金について話すことなどできません。有罪判決を受けた詐欺の希望の火が少しづつ弱くなってきていることを感じてください。しかしまだ、法的な問題と道徳的、倫理的な問題があります。

ダブの話を聞いて、イリノイでオメガの共謀者を起訴したサンチェスは怒りが躍動してくるのを感じています。

「人々が被害にあい、彼らが疲弊しているときに後ろから蹴るような真似は、私にはとても不快です」と彼は言いました。「これは彼女がやったことであり、それは正しくありません。彼女はクライドフッドよりも多くのダメージを被害者に与えたと主張することができます。


サイバーカルト

レドモンドには、ダブのことを知らなければ良かったと思う男性が住んでいます。彼女のレポートのために、その男性はもう自分の妹と話すことができません。彼は妹との全ての接触を失ってしまうことを恐れて、自分の名前を公表しないように我々に頼みました。ここでは彼をジョンと呼びます。

ジョンの妹はカリフォルニアに住んでいます。彼女の夫は家族への全ての通信網を制御しています。その夫、ジョンの義弟は親戚をプログラムに引き込もうとしたオメガの投資家でした。今その義弟はダブの信者です。

「彼は信じられないほどの支持者で、私がダブは起業していないかも知れないと言うと、彼は怒り始めました」とジョンは言います。「誰が何を言おうが問題ではありません。彼は信じたいと思っています。義弟はダブに与えられたものを信じたいと思っているのです。」

彼は義弟と話し合い、一緒に推論しようとしますが、話しになりません。義弟はもう頭を働かせることができないのです。義弟はジョンがダークアジェンダの一部であると言います。疑わしく、自由に取得可能で単純なダブの情報が、他の何か別の、中毒性のあるものに変わっています。

マルチレベルマーケティングとダブのやり方は、間違いなく同じ方法です。「これは本当にカルトです。それは、サイバーカルトです。」

ニューストリビューンは先月、ジョンの義弟に連絡し、オメガとNESARAへのサポートに付いて話しをできるどうか尋ねました。

「私の番号をリストから外して、あなたが私にコンタクトしたことを忘れてください」と彼は言ってから電話を切りました。

「このマヌケなNESARA関連のもの、それらはサイバーカルトです」と詐欺で忙殺されたカリフォルニアの弁護士は言います。

「証明された詐欺の大きな集団があります。そもそもこれらは"繁栄プログラム"を購入した馬鹿の集団。このプログラム全体に、本当に奇妙で過激な政治的緊張が存在しています。最後の戦いはどこにあるのでしょうか?」


トラック

今年の冬から春にかけて、ダブはNESARAをクリスマスツリーのようにトリミングしました。秘密法は人々に更に多くの利益をもたらすでしょう、と彼女は言います。それは、癌の治療、店当での90%の値下げ、社会保障支払いの増加(月額3,000ドル)、クジラを殺す海軍のソナーテストの禁止、無保険の運転手に対する訴追。

彼女は2月4日に寄付を求めました。

3月に、「世界裁判所への請願は機能しています」と彼女は言いました。そこでは、裁判官が4月に予定されているNESARAの発表に伴い公聴会を開くことに同意したとあります。

エイプリルフールの日、長いレポートの終わりに、彼女は別のポストカードキャンペーンに毎度お馴染みのターゲットである国防総省の合同参謀本部を推奨しました。そして、彼らを忙殺するための計画に付いて仄めかしました。

「私はこれらの高官がNESARAを直ぐに発表するよう後押しをするために、とても大きな企画に取り組んでいます。」と彼女は書きました。

その後、彼女は「秘密の大きなもの」に付いて「NESARAの発表に大きな前進をもたらす非常に奇抜なアイデアです。」と追加しました。

4月7日、その大きなものが到着しました。

ワシントンDCに4台の看板トラックが現れ、キャピトルヒルで数週間、それらは活動しました。彼らが運んだ広告は、NESARAの発表を求めるものでした。クロムスタイルのロゴとグラフィックは、ダブのウェブサイトから取得されていました。

4月7日のレポートで、ダブは歓声を上げました。看板トラックの写真が直ぐにダブのサイトに表示されました。

「ついに、私たちの声はDCで大きな広告となって現れました。」と彼女は書いています。「これらの美しいNESARAモバイルビルボードを見るたびに私は笑顔になります。」

彼女は我々に、この看板トラックの費用は信者の女性から支払われたと語りました。その裕福なNESARAサポーターをダブは特定していません。

「Drive-By Ads」と呼ばれるメリーランドに拠点を置く会社が、その看板トラックを所有しています。オーナーのジェームズ・ミラー(James Miller)は仕事が入ったときNESARに付いては「何も知らなかった」と言います。それは単なるキャンペーンでした。しかし、大きな問題がありました。追加で運転手を手配する必要があったのです。各トラックは1日あたり600ドルでレンタルされ、ビニールの看板は1枚あたり1,200ドルから1,400ドルで運ばれていました。

この看板トラックは3週間走り回りました。ミラーは、誰がこのキャンペーンのお金を支払ったかに付いて言及しませんでした。

「私は、時々電話を掛けて来るNESARAのグループに腹を立てている。」と彼は言います。「それを支持する人もいれば、反対する人もいます。私はただ看板トラックをレンタルしただけです。」

トラックが登場してから数日後の4月22日、ダブは寄付を求めるメッセージを投稿しました。

「来週、いくつか大きな通信費やその他の費用を支払う必要があります。私たちがNESARAを早く発表に導く為の多くの活動に、直ぐに、資金を提供するため、皆さんにお願いします。」

彼女は、正確に送金されるよう指示するいつもの言葉と共にオリンピアの住所と郵便受けの番号を伝えました。

「それから、私に小切手や郵便為替を送ったとメールしてください。そうすれば、あなたは私に寄付をすることができます。」


エピローグ

来年、1965年卒業のエルマ高校のクラスは、40回目の同窓会が行われます。主催者であるカレン・オルソン(Karen Olson)は、まだダブの故郷に住んでいますが、グッドウィンが来るかどうか分かりません。ダブは他の誰の前にも現れていません。

オリンピアに住むもう一人の卒業生、シャロン・ヴァン・レーウェン(Sharon Van Leeuwen)は、古い友達に会えるのを楽しみにしています。彼女はグッドウィンをよく知らなかったが、彼女を覚えていました。

「彼女はとても親切だった」とファン・レーウウェン(Van Leeuwen)は言います。「私は彼女が美しいと思っていました。私が彼女のように見えることを望んでいた。親切で、好意的で、気さくで、とてもフレンドリーなリーダーのようでした。」

彼女はダブのゴシップを知らなかった。


---翻訳終わり

*↓どう解釈して良いのか分からないので、当時をご存じの方はご指摘くださると助かります^^;
"I'm told that some of the reported shootings and deaths are NOT true, but that local police officials and others have been willing stooges to help out in this CIA operation,"