喪失感に向き合い、それぞれの道を歩み始めるお手伝いがしたい
はじめまして、Grief care Tech 株式会社でエンジニアをしています、山下と申します。
今回は Grief care Tech に参加することを決めた理由や、Grief care Tech での活動に対する思いについて、
実体験を振り返りながらお話ししたいと思います。
ほとんど全て自分語りとなりますが、お付き合いいただけると嬉しいです!
父親の不在
物心ついて間も無い頃に父親が亡くなりました。
とはいえ、ほとんど父についての記憶はなく、父を亡くしたことに対して喪失感や悲しみというものは特にありませんでした。
ただ、他の家庭にはある「父親」という存在がないことが、なんとなく寂しいと思う程度でした。
父が亡くなったことで母親はずっと働き詰めだったので、幼い頃からひとりで過ごす時間は多く、寂しさを感じることは多かったです。
父は読書家で、たくさんの本を遺していました。図鑑や児童書も多く、私は幼い頃からそれらの本を読み耽り、寂しさを紛らわしました。
いろいろな世界の物語に触れて、さまざまな感情を育てられるのを感じました。
ボランティア活動
奨学金の力を借りることで大学に入り、私は自分と同じ境遇の子どもたちの力になりたいと、親を亡くした子どもたちを支援するボランティア活動に参加しました。
そこでは大きく二つのことに取り組みました。
似た境遇の高校生・大学生が集う合宿のスタッフと、親を亡くした子どもたちの奨学金を募る募金活動です。
合宿のスタッフ
毎年、似た境遇の高校生・大学生で集まって、様々な活動を通じて仲間とともに喪失感や悲しみと向き合う合宿がありました。
そこでは飯盒炊爨やスポーツなどのレクリエーションを通して、自分と似た境遇の仲間との親睦を深め、それぞれが抱える悲しみや喪失感に向き合う活動をしていました。
想像を絶する喪失感や悲しみを抱える仲間の話を聞いて、私は衝撃を受けました。
私自身が感じてきたような貧しさや寂しさ・不在感とは比べようもない現実がそこにありました。
そこからさらに彼らは、それぞれの経験をもとに、自分たちと同じ境遇の人たちの悲しみを和らげようと、それぞれの夢を語っていました。
医者になりたい。看護師になりたい。カウンセラーになりたい。
そんな彼らの語る夢を聞いて、私もそんな彼らの夢を支えられる仕事がしたい、喪失感を抱える人々の悲しみを和らげる取り組みをしたいと、思うようになりました。
募金活動
親を亡くした李、親が障がいを抱えた家庭の子どもたちは、喪失感の他に貧困にも悩まされます。
私はそんな子どもたちを奨学金で支援する団体で、街頭募金の活動に力を入れました。
合宿で出会った仲間の悲しみと夢を思いながら、彼らの切実な現実について、街頭で声を上げ続けました。
たくさんの人が支援をしてくれました。大切な人を亡くした悲しみをその場で話してくれる人もいました。
支援者の方々の思いを目の当たりにして、私はとても力強く感じました。
どうしようもないほどの悲しみを抱えて、つらい現実に直面したとしても、思ってくれる、支えてくれる人はいるはずです。
奨学金が充実したり、社会の仕組みが変わることで、経済的な貧困の問題は少しずつ良くなるかもしれません。
ただ、悲しみに向き合い、立ち上がろうとする意志は、自分で育てるしかありません。
悲しみとの向き合い方・乗り越え方は人ぞれぞれです。
それぞれの人に合った、多様な向き合い方で喪失感と向き合う時間。
それが穏やかで、より自然なかたちで、社会に受け入れられるといいないいなと思っています。
Grief care Tech に対する思い
そして、池田さんに出会い、 Grief care Tech の取り組みを知りました。
そんな池田さんの思いに共感し、協力したいと思いました。
私はエンジニアとして「テクノロジーの力を用いて、夢に向かって頑張る人々を支える仕事がしたいと」と思っています。
Grief care Tech でも、さまざまな悲しみと向き合う人々の、より自分に合った方法・時間を提供するお手伝いがしたいと思います。
一人でも多くの人が悲しみを超えて立ち上がり、それぞれの道を歩み始める、Grief care Tech のサービスがその支えになれたら、それほど嬉しいことはありません。
今後も Grief care Tech を、どうぞよろしくお願いいたします!
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