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gridsystemというメディアをはじめます

gridsytemは@oyziが運営・編集を行う不定期更新のWebメディアです。韓国のオルタナティブなカルチャーを中心に、ライターをはじめとした様々なクリエイターたちによるコラムやインタビュー記事を配信します。

今回はこのメディアをなぜ始めるのか?どのような意図があるのかについて、所信表明のようなものを書きました。

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韓国カルチャーを消費する中で

私が韓国のカルチャーにはまったきっかけは多くの人がそうであるようにK-POPです。私の着目するポイントや切り口こそ多少特殊なように思いますが、その洗練されたクオリティにあっという間に惹きこまれていきました。

K-POPをはじめ韓国のマス向けのコンテンツでは、インディー・メジャー問わず様々なクリエイターを起用して時代やトレンドに即したクオリティを担保し、多様なコンテンツが生まれているのが特徴的です。一方でそれは韓国社会におけるトレンドの移り変わりの速さを表しており、長く残るものが少ないという側面を映し出しています。映画『パラサイト』で示された台湾カステラはその最たる例でしょう。

また、K-POPは華々しい世界である一方、中傷や女性蔑視的な問題も多く、「アイドルのファン」をやっていく以上、嫌が応にもフェミニズムやルッキズム、ジェンダーなどの問題について考えを巡らせる場面が訪れます。

そうしたマス向けのカルチャーがある一方で、インディペンデントなクリエイターによるオルタナティブな制作や、集団、イベントも多くあります。先ほど“インディー・メジャー問わず様々なクリエイターを起用して時代やトレンドに即したクオリティを担保”と書いた通り、これらのカルチャーはメジャー/インディーのような二元的なものでなく鮮やかなグラデーションを描いているようにも見受けられます。このグラデーションの中に、日本にはない面白さがあると感じました。

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見えない線を引く

gridsystemでは、このグラデーションの中にある様々なコンテンツを紹介し、考えていきます。ローカルなクラブシーンや、ZINEなどのメディア、雑貨、食などそのジャンルは多岐に渡るでしょう。しかしそうしたコンテンツやカルチャーを乱暴にカテゴライズするのではなく、デザインの分野でいう「グリッドシステム」のように、見えない線を引き、整理することで、多くの人が触れたり考えたりする機会を与えたいと考えています。

日本でも先人たちが現地のアーティストと組んでイベントをやっていたり、お店を開いてみたりと、個人レベルでの交流は既に盛んに行われており、多様なコンテンツが生まれています。一方でそうしたイベントやお店にまつわるカルチャーやコンテンツについて、日本語でアクセスできるまとまった情報は多くありません。韓国国内のローカルな活動であればなおさらです。

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gridsystemではそういった先人たちや現地の温度を実際に知るクリエイターたちにご協力を仰ぎながら進めていく予定です。個人的にやっているもので予算にも限りがあるので、更新頻度はそう高くありませんが楽しんでもらえたらと思います。

text,photo/ Yuma Yamada(gridsystem)

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