農業におけるアマチュアとプロの違いってなんだろう
昔、園芸植物の趣味の会に参加していました。
ベテランの人のレベルはすごく高くて、業者が苗を買いにくるのは当たり前、ハウスを持っていたり、暑さが苦手な植物は山上げ(夏、涼しい高地に移動させて避暑させる)する、テレビで「○○植物園で××という植物が開花しました。非常に珍しいです。」ってニュースになると「あれ、Aさんちで毎年咲いてたよね?」という話になる、すごいコレクションがあると噂の植物園のコレクションがお仲間の遺族が寄贈したもの、とかいう世界でした。
でも、プロではありません。今ならマニアとかオタクという表現がしっくりくる感じでしょうか。
中には趣味が高じて業者に転身し、プロになる人もいたようですが。
ところで、最近は、国や自治体も就農支援をしていて、新規就農も増えているのかな、と思います。
就農すればプロ、と思いたいところですが、就農しても満足に収穫が得られない、農業での販売収入が少なく補助金(青年就農給付金とか)頼みの生活、そして補助金の期限が来て結局挫折、という話も聞きますし、定年退職後の就農だと、そもそも販売収入をあてにしていない場合もあるかと思います。
また、昔からの農家でも、兼業農家だと、農産物の販売収入はほとんどない場合もあります。
そうすると、プロってなんだろう、アマチュアとの違い、境界線はどこにあるのだろう、と考えてしまいます。
私見になりますが、乱暴かもしれませんが、農業で採算がとれているか、かなと考えています。
手間や資材などをつぎ込み上手く育ったとして、その手間と経費に見合った価格で販売出来るのでなければアマチュアで、栽培技術はたいしたことがなくても、手間と経費に見合った価格で販売出来るならプロ、と。
そう考えると、積極的にアマチュアであり続ける、というのもアリだよな、と思っています。
そういう意味でのプロになるには、日本の農家のおかれた環境はまだまだ厳しそうですし、採算を考えなくていいアマチュアだからこそ到達できる高みもあると、趣味の会のベテランの人を見て学んだからです。
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