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【詩】言葉と上手くつきあえない


久しぶりに開いたアカウント

心のうちにとどめた言葉

思いのままに垂れ流しそうになる


言葉が流れていく

それはどうなのだろう

言葉が溢れていく

それはどこへ行くのだろう

何かを期待して

流す言葉は残りつづける

私の知らないところで漂い続ける



私は言葉を大事にしたいと思った

思えば思うほど

言葉の栓はきつく締まり

流れ出ることのなかった言葉たちが

喉元まで溜まり

そして気づけば

あたりさわりのない発話とと共に

空中に気化していく



思いのままに言葉が流れ出る人々を

どこかでうらやましいと思う

彼らも、どこかでバランスをとりながら

流れ出る言葉を調節しているのだろうか



私は普通に話していたって

きっと言葉を溜めていく 


お前はだれだ

君は何がしたいの

あなたは何者



あたりさわりのない発話と共に

私は透明になっていく



いつだか

何者かであろうとした私は

「言葉」の後ろを生きていた

こうであろう

ああであろうと

した私は

先を行く「言葉」を追いかけた

そして結局そこに残ったのは

「言葉」の背後で

委縮し震える私のカケラ



私が前を歩いて

後から言葉が

自然についてきてくれれば良いのに

どうにもうまくいかないもんだ



久しぶりに開いたアカウント

書いた言葉を見返して

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