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Listen in my car【詩】

悪いニュースばかりの憂鬱な午後でも
愛車はいつも陽気でご機嫌

痺れる脳みそ
鼓膜が震える旅よ

丸太小屋に住んでいた少年を讃えるギターの音色
はち切れそうになる心には
きれいに整いすぎていた

吐いて捨てる場所が
見つからないで汚れていく
カリフォルニアブルーズ

焼却場は満杯です

くるりくるり回りはじめる思考
言葉が溢れすぎるのを
午前3時のファズギター
ひび割れの音がフックとなって
ブレーキをかけた

コークスクリューヘアーの彼は
永遠に歳をとらないでいて
Me I funkだが気にするなと
私が10代の頃から言い続けるが
スワンに乗った金属の伝道師は
そのまま飛んで消えてしまった

音のない悲鳴は
風に消え行く煙

私の焼却場は満杯なんですよ

音楽が終わったら
それぞれの扉を開けて次の季節に出かけよう狂ったように夏の雨を待ちわびる
だってそうすればもうきっと
終わらない夜が終わるから

鋭い眼光に悲しみを溜めた男は
斜めにかしげて嬉しそうね

ルシールの倅は5ドルのギター
歪んだ音色が世界を抱いた
Dive to Death
彼は枯れ果ててシアトルへ還った

お気に入りの歌声らんらんらん
黄昏時の夢見心地
スリーコードで泣かせてよ
私のスター

ああもうすぐに到着するよ
戻されてしまう

意識は押し出され
虫のように内蔵が動く

エンジンを吹かしたら
流れ来るLOVERS


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