死にゆく心について
椿象のダンダラの
触覚がゆらりゆらりと揺れるさまに
風に揺れる葬式の幕を見た
生きる苦しみ
死にゆく心
それでもふいに灯る歓びが
死にゆこうとする心を呼び止める
また諦めの溜息は毒となる
弱さに怒りを注ぐことが
削りながらも生きる熱となる
絶滅した清い心について
標本となり美しくとも永遠に
ガラスケースに閉じ込められて
ついに日の目を見ぬままよ
それならいっそ汚れてしまいたいと願う
椿象が泣いている
ぶうん
ぶうん
君だけを想う
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