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夏を迎えるに当たって

太陽がもう、頭の上まで降りて来てるんじゃないか、
と思うほど、肌が焦げ、汗が止まらなかった一日。

ついにあの季節がやって来る…。
私が一番苦手な季節、夏。

あの"ア”から始まる3文字が止まらなくなる。
言うのも聞くのも嫌になる。

今まだ救いなのは、
風が朝晩で、季節をちょっとだけ巻き戻してくれるのと、
7日間の命を全うするため、大音量で無く、
“セ”から始まる2文字のあいつらがいない事。

ただ駄々をこねていても、来るものは来てしまうので。
まだまだ人間は季節に抗えないので。
夏が楽しみになるような事を考えてみる。
今年の夏は、どんな夏にしようか。



あ、友達と花火大会に行く約束した。
浴衣を着て、出店屋台の美味しいものを食べる。
ついでに花火も見る。

個人的に楽しみな順だと、
屋台、浴衣、花火。
花火より団子。これは絶対。



イルミネーションより花火が好き、
けど花火より星空が好き。
花火も儚く風情があるが、
やはり星空にロマンを感じる。

私の生まれ育った田舎は星が綺麗に見える。
田舎育ちの幼きニートは(その時はニートではないが)、
夜な夜な空を眺め、物思いに耽る。

「こんなに広い宇宙があって、
こんなにたくさんの星があって、
そのうちの一つにいる、
こんなに小さな私…
どゆこと。」

成長し、見上げた空が少し近くなった今でも、
考えることは成長せず、
どゆこと、
と思いながら、瞬く星を眺めるのが好き。

星空は冬の方が綺麗に見える。
そして花火は冬に打ち上がる時もある。
という事で、花火ではまだプレゼン力に欠ける。



浴衣は、何年も前に買ったお気に入りがある。
昔ながらの着物屋さんで、偶然出会った一枚。
薄く淡い黄緑に、渋めの黄色の朝顔の柄。
ツルが茶色や紫で描かれているのも好き。

着物屋のおばちゃんに、
「あんたデカいから丈長いの探さんとねぇ。
昔の人は背も低いから、合うの少ないだろうし、
イマドキのものは別で買ったら?」
と言われ、半べそかきながら見つけた運命の一枚。

しかし購入したものの、コロナ禍に入り、
着る機会を逃し続け、一度も袖を通していない。
悔しすぎて、毎年取り出しては眺めて、
また仕舞って…。

ようやく日の目を浴びる時が来た!!
浴衣は夏しか楽しめない。(たぶん)
ちょっと楽しみになって来た。



出店や屋台も、花火同様、夏限定ではない。
ただ、夏祭りの出店の雰囲気と、
秋祭り、正月の出店の雰囲気。
これがまた違う、気がする。

夏の出店。
やはり冷たい物が美味しい。
かき氷、冷やしきゅうり、冷やしパイン、
冷えてれば何でも美味しい。

なんなら熱いものも美味しい。
焼きそば、イカ焼き、牛肉串、じゃがバター、
文字を並べてるだけでよだれが…。
やはり夏の屋台はズルい。

食べて歩いて、無限にお腹が空く仕組み。
よく考えられているな、と感心。
しかも、射的、とか、金魚すくい、とか、
童心に帰って、遊ぶことだって出来ちゃう。
これはかなり楽しみ。



私による私のための夏プレゼン。
今年の夏を迎えるに当たって。

「屋台で、冷たくて熱くて美味しいもんを沢山食う!」

これによって迎える覚悟が出来ました。

あ、もちろん浴衣を着て食べます。
帯は緩めに締めます。
花火も横目に見ます。

とても楽しみです。

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