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完全栄養食から観る日本の精神構造

スーパーなどで良く見るようになってきたのが「完全栄養食」
「完全栄養食」は1日に必要とされる栄養価がバランスよくまとまった食品で1日の3分の1の栄養が取れるなどと謳っている。

これを3食すれば1日分の栄養が取れるのだ。
なんて素敵な商品なのでしょう。
大人だけでなく子供も毎日これだけですんでしまう。
日本人の食事はもうこれだけで良いのではないか?

料理もしなくて良いし、皿洗いもなくなる。
1日が効率化されて、なんて素晴らしい。

この考えに多くの方が違和感を持ちます。
私達は本当に便利に、より効率化されて、幸せになっていっているのだろうか?その違和感は恐らくあなたの持っている精神性と道徳によるものです。

現代の社会に欠如しているものそれが「精神性」です。
頭の中では「完全栄養食」は完璧なものです。
だけどそこに精神が反発しています。

人間は栄養などの生命維持だけでは生きられないということを、無意識で理解しているのです。

フリードリヒ2世が言葉を与えない赤ちゃんはどんな言葉を話すのかという実験を行いました。
50人の赤ちゃんに生きるために必要なおむつ替え、ミルク、お風呂を与えるが、赤ちゃんの目を見ない、笑いかけない、話しかけないというスキンシップやコミュニケーションを禁止して育てた。
その結果50人の赤ちゃんは全員亡くなってしまった。

人間は生きるうえで必要な栄養だけでは生きられないのです。
そこには精神が伴わないといけません。

食事という行為があまりにも栄養を気にしすぎていると思います。
栄養はもちろん大事ですが、それ以上に命を戴くことへの感謝。その命を戴くことで自分が生きているということを体感することが重要です。

精神性をなくした人間は果たして人間と言えるのか?
ただ労働をして、栄養を流し込んで、睡眠という再起動を繰り返す。
それで良ければ人間も機械化して何も問題ありません。

人間が人間たるものが「精神性」です。
それを食事という面から考えてみましたが、
資本主義による人間の機械化がこれ以上推進していくことを、もう一度みんなで考えていきましょう?

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