「幸せになってほしい」は"有害な言葉"である理由・・・って、本当???
昨日まで、南国に旅行していました・・・
天気は、雨模様で・・・ちょっと悲しかったですが・・・
リゾート地域は、俗にいう「恋人同士」がいっぱい・・・
それを見ながら、「幸せ」の定義を考えてしまった・・・
まーそれは、それとして・・・
またまた、東洋経済オンラインで、美味しい記事を見つけてしまった・・・メグ・アロールさん、ありがとうございます。深層心理まで・・・以下、同記事より・・・
ただ幸せになりたいだけ、という問題
「ただ幸せになってほしい」というのはありふれた言葉で、無害なだけでなく、温かく、思いやりがあり、相手の支えになるように思えます。けれどもこの言葉は、現代において最も有害な言葉の1つかもしれません。そう聞いて驚く人もいるでしょうが、誰か、あるいは自分自身が幸せになることを望むのは、根本的に間違っています。それは子どもに向かって、「この上なく美しいチョウを捕まえてきて、瓶に入れて、いつまでも飼いましょう」と言うようなものなのです。
チョウはもちろん実在し(ここで言っているのはごく普通のチョウのことで、希少種のことではありません)、 捕まえて瓶に入れておくことはできますが、そう長くは生きられないでしょう。必然的にあなたはチョウを失います。それなのに、あなたが愛する人は、この世で何より素晴らしいことはきれいなチョウを飼うことだと言い続けるのです。
永遠の幸せを求めることはスモール・トラウマになり得ます。なぜなら、そうすると人は生涯、自分は何かが足りないと思い続けることになるからです。両親があなたに望むものを、あなたが決して手に入れられなかったら、あなたは完全な敗北者なのでしょうか?
いえ、そうではありません。だからこそ、幸福の作用を正しく理解することがきわめて有益なのです。
快楽の踏み車
「快楽順応」は「ヘドニック・トレッドミル(快楽の踏み車)」とも呼ばれ、幸福感は経験するたびに薄れていくことを指します。幸福感を追い求めるのは、先ほどのチョウを捕まえようとするのに等しく、これを「虹を追う」と表現する人もいますが、その表現は必ずしも正しくありません。
なぜなら幸福感は実際に経験できますが(チョウを捕まえることは可能です)、虹を追いかけても、それを摑むことは決してできないからです。幸福は幻影ではなく、現実に経験することなのです。しかし、束の間、幸福感に満たされても、すぐ元に戻ってしまう、というのが快楽順応の考え方です。さらに言えば、人は、同じ源泉からもたらされる幸福感に慣れ、時とともにその幸福感は薄れていきます。
これについて調べた優れた研究がいくつかあります。その1つは、途方もなくラッキーな経験と、逆に命が縮まるような経験の後で、幸福感がどうなるかを調べました。前者の例では、宝くじに当たった1年後、当選者たちの人生に対する満足度は、当選前に比べてわずかに高いだけでした。実質的に不幸になり、当選しなければよかったと言う人もいました。一方、後者の例として、大きな事故に遭って半身不随や四肢麻痺になった人たちは、自分の幸福度は同年代の人々よりやや低いだけだ、と報告しています。
これは幸福にまつわるもう1つの秘密を明かしています。それは、好ましい出来事、好ましくない出来事、あるいは人生が変わるような出来事がもたらす感情を、私たちは過大評価しがちだということです。
これは「インパクトバイアス」と呼ばれます。最高の気分になれそうな状況は確かに幸福感を急上昇させますが、それは私たちが期待するほどの大きさでも期間でもありません。同様に、私たちが恐れる状況も、実際には思うほど不幸ではないようです。さて、お伝えしたい幸福の秘密は、もう1つあります。
私たちは常に幸せでいられるようにはできていない
1分間、考えてみましょう。基本的に、私たちは常に幸せでいるようにはできていないということについて。
私たちの目的は、幸せになることではないのでしょうか? そうでないとしたら、生きることの目的は何なのでしょう。答えは実に単純です。進化的に見れば、私たちは、子孫を残し、人類を存続させるために生きているのです。この考え方は一見、敗北主義のように思えるかもしれませんが、実際には、私たちを解放してくれます。なぜなら、常に幸せでいたいという願望を手放せば、地に足をつけて、今を生きられるようになるからです。そうすれば、快楽の踏み車のような幸せと不幸せの連続ではなく、常に平穏で深い満足を得られる人生を生きることができるでしょう。
世界のウェルネス業界は、モチベーション思考、幸せになるためのあらゆる教室や製品、数えきれないほどのウェルネスの実践方法を売り物にして、現在では、数兆億ドル規模に成長しています。兆というのは100万の100万倍です。私たちが苦労して稼いだお金を、ウェルネス業界は美辞麗句を並べて吸い上げているのです。
ある意味、その業界は、道徳的な仮面をかぶった美容業界のようなもので、美容業界と同じ心理トリックを使って私たちを魅了します。その中心となる幻想は、私たちはいついかなるときも幸せであるべきだ、というものです。
これは幸福にまつわるもう1つの秘密を明かしています。それは、好ましい出来事、好ましくない出来事、あるいは人生が変わるような出来事がもたらす感情を、私たちは過大評価しがちだということです。
これは「インパクトバイアス」と呼ばれます。最高の気分になれそうな状況は確かに幸福感を急上昇させますが、それは私たちが期待するほどの大きさでも期間でもありません。同様に、私たちが恐れる状況も、実際には思うほど不幸ではないようです。さて、お伝えしたい幸福の秘密は、もう1つあります。
私たちは常に幸せでいられるようにはできていない
1分間、考えてみましょう。基本的に、私たちは常に幸せでいるようにはできていないということについて。
私たちの目的は、幸せになることではないのでしょうか? そうでないとしたら、生きることの目的は何なのでしょう。答えは実に単純です。進化的に見れば、私たちは、子孫を残し、人類を存続させるために生きているのです。この考え方は一見、敗北主義のように思えるかもしれませんが、実際には、私たちを解放してくれます。なぜなら、常に幸せでいたいという願望を手放せば、地に足をつけて、今を生きられるようになるからです。そうすれば、快楽の踏み車のような幸せと不幸せの連続ではなく、常に平穏で深い満足を得られる人生を生きることができるでしょう。
世界のウェルネス業界は、モチベーション思考、幸せになるためのあらゆる教室や製品、数えきれないほどのウェルネスの実践方法を売り物にして、現在では、数兆億ドル規模に成長しています。兆というのは100万の100万倍です。私たちが苦労して稼いだお金を、ウェルネス業界は美辞麗句を並べて吸い上げているのです。
ある意味、その業界は、道徳的な仮面をかぶった美容業界のようなもので、美容業界と同じ心理トリックを使って私たちを魅了します。その中心となる幻想は、私たちはいついかなるときも幸せであるべきだ、というものです。
逆説的ですが、「ウェルネス」がこれほど注目されるのは、ウェルネスの探求が常に不毛な結果に終わるからです。人間は常に幸せでいられるようにはできていないのです。けれども、この勇敢な探求の途上では、「あなたは常に幸せでいるべきです。そうなれないのは、何か根本的な問題があるからです。それを解決しなければなりません」と言われ続けます。
私たちは幸せになることを望み、束の間、純粋な幸せを感じることもありますが、そのような瞬間は稀にしか訪れません。だからこそ、幸せな瞬間の一つひとつを大切にすることが重要なのです。
一日を明るくするちょっとした秘訣
『なぜか「なんとなく生きづらい」の正体』(河出書房新社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
人生を十分に生きるには、さまざまな感情を経験する必要があります。そして、一日の中に小さな幸せをちりばめることで、幸福感を高めることができます。快楽の踏み車に引き戻されることなく気持ちを明るくする方法をご紹介しましょう。
褒め言葉の瓶を作る
空き瓶を用意しておいて、誰かに褒められたら、紙に書き留めて、その瓶の中に入れましょう。自分の好きなところを自分で書いてもいいですし(難しいけれど、慣れたら簡単にできるようになります)、自分の長所を愛する人に尋ねて、それを書いてもいいでしょう。
小さな偉業についてもそうしましょう。大きな偉業でなくてもいいのです。手芸品を仕上げることができたとか、不作法なメールに怒らずに返事を書くことができた、といったことでも十分です。そして落ち込んだときには、目を閉じて、瓶から紙を一枚取り出して読めば、自信が湧き、明るい気分になれるでしょう。
微笑む
そう、微笑むだけです。微笑みたい気分にならなくても、眉間を開いて微笑むだけで、ポジティブな気分になれるのです。カンザス大学の研究者たちは、作り笑いでさえ気分を良くすることを発見しました。とは言っても、純粋な微笑みの方が、よりパワフルに気分を上げます。
純粋な微笑みを引き出す最善の方法は、他の誰かを微笑ませることです。フランスの神経学者ギヨーム=バンジャマン・アマン・デュシェンヌは、純粋な微笑み(デュシェンヌ・スマイルと呼ばれる)は、目と口の周りの筋肉を使うが、儀礼的な微笑みは口の形を変えるだけだ、と指摘しています。誰かをデュシェンヌ・スマイルにして、自分とその人の一日に幸せの灯りをともしましょう。
姿勢を良くする
少し時間をとって、幸せなときの人の体がどう見えるか、どのように立っているか、どのような姿勢をとっているかを思い出してみましょう。おそらく、胸を開き、背筋を伸ばし、頭を上げ、全身で世界を歓迎しているのではないでしょうか。では、いくぶん不快な感情を抱えている人の姿勢はどうでしょう。背を丸め、人を拒絶し、近づきがたい雰囲気を漂わせているのではないでしょうか。気の持ちようで体は変わる、とよく言われますが、逆もまた然(しか)りで、姿勢やボディ・ランゲージの変化は、感情に直接影響します。今度、気持ちを上向きにしたいと思ったら、幸福な人の姿勢を真似てみましょう。
ここまでが、記事です。
永遠の幸せを求めることはスモール・トラウマになり得ます。なぜなら、そうすると人は生涯、自分は何かが足りないと思い続けることになるからです。
この言葉が、胸に突き刺さりました・・・
「スモール・トラウマ」・・・みんな、持っていますよね・・・
ちょっと、心が軽くなりました・・・
では、また・・・・