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雨は夜更け過ぎに由紀恵と変わるのか

同志Aからのお題:雪


先を読むのは難しい。東京五輪後に不動産価格が暴落する、という予想が2019年ごろ真実味をもってささやかれていたが、実際には暴落どころか、絶賛爆上げ中。中でも首都圏の新築マンションはバブル以来の高値だという。昨年の総選挙、報道各社による事前予想は、ほぼ外れた。

なかなか当たらないといえば、雪の予報もそう。2月10日のメディアは「東京でも大雪の可能性あり」と「警戒級の大雪予報」を、しつこいほど流していた。雨は昼過ぎに雪へと変わった。1月の大雪の再来か。

太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
三好達治「雪」

太郎・次郎になったつもりで床に就く。翌朝、カーテンを開けると一面の雪景色…という展開を期待していたが、街の積雪は微々たるものだった。ぎゃふん。三好達治の「雪」ではなく、三善英史の「雨」だったか。いやいや佳山明生/日野美歌の「氷雨」かもね。

北国生まれの友人は「東京の雪って、大山鳴動してネズミ一匹というやつで、大げさだなあといつも思う」と余裕をかます。南国育ちの私などは「もっと雪を」と願い、庭駆けまわりたい思いが募るのである。

そういえば、「晴れ男/晴れ女」「雨男/雨女」とはよく聞くが、「雪男/雪女」は別の意味になってしまうから不思議。ヒマラヤのイエティとか、怖くて悲しい民話とか。かくいう私は「曇り時々小雨男」だ。公私ともに大きなイベントの時は、いつも微妙な天気。傘は要るのか、要らないのか、空とにらめっこ、まりめっこ。

先を予想するのは難しい。48時間で隣国を制圧するつもりだった独裁者もいる。恐ろしあな悪だくみ。彼の読みは外れ続けますように。


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