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ポジテイブ組織心理学を学んでみた其の五〜成功を引き寄せる起因?!「ポジティブ感情」編〜

シリーズ第5弾。
飽き飽きしてる方もいらっしゃるかと思いますがまだまだ続きます笑。
前回の記事では「モチベーション」について書かせて頂きました。
そのモチベーションに密接に関わりのあるポジティブ感情に焦点を当てお話ししていきます。


導入

ポジティブだから成功したのか。

成功したからポジティブなのか。

ポジティブ心理学において、常に提起される「鶏が先か、卵が先か」的な疑問点です。 
ポジティブな感情は、人生の成功や幸せの、あるいはもっと身近な意味では仕事における高パフォーマンスの起因となるものでしょうか?
それとも結果なのでしょうか?
結論から言えば、ポジティブな感情は成功の起因になると昨今の研究では考えられています。

ノースカリフォルニア大学チャペルヒル校の心理学者、バーバラ・フレデリクソン教授によると、ポジティブな感情を持っていれば、思考や行動が積極的になって、より成功しやすくなり、成功すれば、当然ながら喜びや達成感といったポジティブな感情が増し、次の成功に向けた行動への意欲につながると言われています。
ポジティブ感情は、能動的なポジティブスパイラルを創り出す源泉となるということです。
ポジティブ感情は、其の一でご紹介したマーティン・セリグマン教授の「幸せを構成する5つの要素(PERMA)」の冒頭に挙げられている要素でもあります。
セリグマン教授やフレデリクソン教授をはじめ、多くの心理学者がポジティブ感情についての研究を重ねています。

様々な研究から導き出された「ポジティブ感情がもたらす効果」。それは人の心・体、さらには組織へどのように影響していくのでしょうか



ポジティブ感情の種類

人々が経験する前向きな感情のはほぼ無限です。以下の単語がポジティブ感情の全てを指すわけではありませんが、諸々の場面にて自分の感情を説明する際に最も頻繁に使用されているものであり、一般的に人々が経験するポジティブな感情の基盤と捉えていただけたらと思います。

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ざっと書いただけでもこんなにあるんです。
みなさんにも当てはまるものいくつかあるのではないでしょうか?

https://positivepsychology.com/positive-emotions-list-examples-definition-psychology/



ポジティブ感情が体に与える影響

悲しみや怒りなどのネガティブ感情は,血圧を高めたり,心拍数を増加させ,この状態が続くと生体に悪影響をもたらし,心身症などの疾病に至ることがあることが知られていますが,ポジティブ感情の影響についてはあまり聞いたことがありません。喜びや安堵などのポジティブ感情は,生体にどのような影響を与えているのでしょうか。

感情に関する心理学的研究では,これまで圧倒的にネガティブ感情が対象とされてきました。ポジティブ心理学其の一でもお話しさせていただいたように、従来の心理学が「マイナスからゼロに戻す」構造となっている。言わば、うつ病などの精神疾患の治療を念頭に何かを患った人を通常の状態に戻す。というネガティブ感情に向けた研究が主であったことにあると推測されます。
また人はネガティブ感情とポジティブ感情の比率が約7:3とネガティブ感情のほうが多いこともこの理由の一つでしょう。

これに対し,喜びなどのポジティブ感情は,その存在意義が明確でなく,あまり研究されてきませんでした。
ところが,最近,ポジティブ感情を扱った研究が報告されるようになり,その結果,ポジティブ感情を経験することが創造的な思考活動や学習機会を増加させるといったように,人々の思考─行動レパートリーを広げ,さまざまなコーピングを可能にするという可能性が指摘されだしました。
また,ポジティブ感情には,ネガティブ感情によって高められた,嫌な気分や心拍率,血圧などの自律神経系の亢進を,素早く元に戻す元通り効果といった機能があることも示されています。


つまり,人々が逆境やストレスに直面したとき,その中にポジティブな意味を見いだすことで,思考や行動のレパートリーが拡大し,さまざまなポジティブな資源を手に入れることを可能にし,それがさらにポジティブな感情, 経験への遭遇を増加させるといった上向きの螺旋を生み出し,結果としてウェル・ビーイングや健康の増進をもたらすと考えられます。

さらに,驚くべきことに,ポジティブ感情(たとえば笑いや楽観主義)がナチュラルキラー細胞の増加をもたらし,免疫力を高め,ガンの再発のリスクを減少させることや,不登校の子どもが吉本新喜劇を見に行ったのをきっかけとして,登校するようになった事例なども報告され,ポジティブ感情はネガティブ感情にとらわれていた状態からの脱却のきっかけの役目を果たしているのではないかとも考えられるようになってきました。



ポジティブ感情とポジティブシンキング

ポジティブシンキングは、ポジティブ感情とは全く異なります!

ポジティブ・シンキングとは、ネガティブは排除してとにかく明るく前向きになろうというもの。
「悲しい顔なんかしていないで、無理やり笑ってポジティブになろう!」という、やや行き過ぎの前向き思考です。
ネガティブな経験をした際に、ネガティブな感情を抑制しポジティブなこととして捉えて、自分が幸せであるように見せかけることは、むしろ有害です。ネガティブ感情を抑制することで、ポジティブ感情とネガティブ感情のバランスが崩れてしまうからです。

其の一でもお話ししましたが、「ネガティブ感情」はむしろ私たちが生きていくために不可欠なものであり、いかにそれを正しく認識してコントロールするかが大切です。

ではポジティブ感情についてですが、これは自分の意志で思い浮かべることのできない状態や感じ方、または状況や対象物に対する態度や反応であるとされています。

自分を抑制するのではなく、その時にわきでる感情を俯瞰的に見つめ、「湧き出る感情へ気づき」「どのような行動からその感情は結びついているのか」を見極めていく。
そして得た経験知識を生活の中の様々な場面で活かしていくことが人生をよりよく生きる(well-being)へつながっていくと私は考えています。


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ポジティブ感情が組織に与える影響


企業組織におけるポジティブな言葉の使用頻度について、興味深い話をご紹介します。英国の大企業10社が全社的変革プロジェクトを推進した際、ケース・ウェスタン・リザーブ大学(米国)の研究者が、各社のスタッフ会議や個別インタビュー、会社のホームページなどさまざまなソースからピックアップした52,687個の単語、2,256個の引用句について、ポジティブ(P)かネガティブ(N)かを区分けし、その比率(P/N比)を分析しました。その結果、業績の高い企業・中くらいの企業・低い企業の間で、P/N比に明らかな差異があったのです。

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企業の顔とも言えるホームページ(HP)にポジティブな美辞麗句がたくさんあるのは当然でしょうが、その表看板でさえ、低業績の会社は好業績な会社に比べてネガティブな言葉が多いことがこの調査からはじきだされました。
ましてや、社内の本音が遺憾なく吐露される(?)会議では、高業績企業に比べた低業績企業のネガティブ発言の多さが浮き彫りとなったのです。

こうしたP/N比の研究は、この英国10企業のみならず、世界中のさまざまな組織やプライベートな人間関係においても広く行われてきました。

その結果、健全な関係が成立しているときのP/N比は、3対1~12対1であることがわかっています。
ネガティブ発言1つに対してポジティブ発言が3を下回ると会話が批判的で険悪なモードになり、逆に12を超えると、対立回避のための取ってつけたようなやりとりばかりとなり本音が出ていない、という結果になりました。

ちなみに、夫婦の間の場合は、1つネガティブなことを言ってしまったら、5つポジティブな言葉をかけないと関係が悪化するそうです(つまりP/N比は5対1)。
通常の人間関係よりも、意識してポジティブな会話を交わすことが夫婦円満の秘訣。「言葉に出さなくてもわかるだろう」という日本男児的な考え方はよ〜〜く考え直したほうが良いと言うことですね笑。



なぜ組織の中でネガティブ発言が多くなるのか

ポジティブなほうが気持ちがいいことは誰でもわかっているはずなのに、なぜ職場ではネガティブな発言が多くなるのでしょうか。


「優しい言葉だけでは部下がつけ上がるだけだろう。成長もしなくなる」
「きれいごとばかりではビジネスは成り立たない!」

このような意見が聞こえてきそうですね。会社の特殊事情や個人的信念もあるかもしれませんが、実は遺伝子レベルで見ると、人間はポジティブなものよりネガティブなものにより多くの注意を割くよう、設計されているのです。
フロリダ州立大学の社会心理学者であるロイ・バウマイスター教授は、単刀直入に「Bad is stronger than good」と表現しています。人間は、目前に迫るリスクに目を向けるほうが生き残りの確率が高かったため、進化の過程で、よい出来事より悪い出来事、ポジティブよりネガティブなものに、より敏感に反応するようになったというのです。
現代の保守的な企業にありがちな「減点主義」や、ポジティブな言葉で部下を褒めて育てるより部下の欠点や短所を指摘して矯正させる社員教育も、ネガティブ優位な遺伝子の発現のせいかもしれません。


しかし、現代社会は、生きるか死ぬかという文字通りの生命の危険に日々さらされていた昔とは大きく環境が異なります。ビジネスの場面では、ネガティビティに敏感になり過ぎて萎縮し、チャンスを見送ってしまうよりも、あえて新たなことに挑戦することのほうが、生き残れる確率がむしろ上がることもあります。様々なことにチャレンジできる環境が整ってきているにもかかわらず、減点主義的で保身ばかりを考えるのは、もったいないことです。
私たちは意識してポジティビティを高め、さまざまなことにチャレンジしていく必要があるのです。



組織の命運を左右するリーダーのポジティビティ

さらに言えば、よりポジティブな発言や感情を心がけなければならないのは、組織の上に立つリーダーです。
其の三でお話ししたより良い組織を形成するリーダーシップです。

人間の脳にはミラーニューロンという人の表情を真似る機能があるそうです。ゼロ歳児でも、大人が微笑みかけると微笑み返す、あの行為を促すものです。赤ちゃんや子供はもちろん、大人でも実はこの習性が残っているのです 。
5人のグループに、上機嫌あるいは不機嫌な人がたった1人いるだけで、グループ全体の雰囲気が変わること、しかも、特に地位の高い人から低い人に伝染する(たった7分でチーム全体に広まるそうです!)ことが、実験でも明らかになっています。
明るい気持ちのリーダーが率いるチームは、そうでないリーダーのチームよりパフォーマンスが高いという実験結果もあります。
いつも眉間にしわを寄せたリーダーよりも、
ユーモアのセンスや、あっけらかんと明るいポジティブな態度は、組織のムードやパフォーマンスにプラスの影響を及ぼしていくことでしょう。



現代の組織にポジティブ感情が不可欠な理由

組織において、さまざまなプラスの影響を及ぼすポジティブ感情ですが、その具体的な効用と、特に現在の日本の組織にとっていかに重要か、について考えていきましょう。
ポジティブ感情を持っていると、物事を前向きに捉えて積極的になり、「思考や行動」の幅が「拡張」します。実際にいろいろと考えたり、行動したり、より多くの経験をすることで、知識を習得したり、人間関係が拡がったり、自分にとって有用なさまざまな「リソース」が「形成」されます。
これを、冒頭でご紹介したフレデリクソン教授は「拡張形成理論」と名付けました。
「思考と行動」の「拡張」、そしてさまざまな「リソース」の「形成」、これがポジティブ感情の具体的な効用なのです。



ポジティブ感情はクリエイティビティの原動力

ポジティブな感情は、文字通り私たちの視野を広げ、ゆったりリラックスして思考が柔軟になり、クリエイティビティを高めてくれます。
クリエイティビティやイノベーションが企業の成長戦略の決め手といわれる今日、ポジティブ感情を活用しない手はありません。

朝起きて空が晴れている。少し早起きしてゴミ捨てがてらちょっと遠回りして散歩でもしたくなりませんか?
お気に入りの本を持ってにスタバに向かい、テラス席でコーヒー片手にページをめくれば、満員の通勤電車での読書とは比べものにならないほどすらすらと中身が頭に入ってきて、仕事へのインスピレーションもわいたりわかなかったり笑。
いつもは携帯ばかりに集中しているけれど、ふと前を見てみる。そこでいつもは目にも止めなかった光景から新商品のアイディアがひらめく!なんてということも大いに起こり得るのではないでしょうか。

昨今様々な会社でオフィス内にカラフルな家具を配置したリラックススペースや無料のおやつコーナーを設けることが少なくないようです。これは、社員向けの福利厚生の一環というより、クリエイティビティや生産性の向上を狙った巧みな戦略の一つと思われます。

ネガティブ感情は、生き残り確率を上げるため、身の危険を感じたときに私たちが敏速に対応するよう促すシグナルの役割を果たします。
しかし、今の企業がより必要としているのは、視野を広く持ってさまざまな可能性を創造し、自由に追求する行動力、その原動力となるポジティブ感情のほうではないかと思うのです。



モチベーションアップを図る細やかなテクニック

しかしながら、リーダーの立場にある方々の多くは、上述のようにどうしてもネガティブ発言が多くなったり、部下のマイナス面にばかり注目する発想に偏りがちです。

私自身、新卒一年目の頃は厳しくも愛のある指導で笑、先輩から厳しく育てられました。
「巨人の星」や「アタックナンバーワン」などの根性ものアニメを見て育った昭和世代は(古い笑)、ネガティブアプローチが通用した最後の世代、前世紀の遺物笑といってもいいかもしれません。

ところが、ミレニアル世代が立派な中間管理職になりつつある今日、若い世代をやる気にさせるには「褒めて育てる」アプローチのほうが重要になってきています。

とはいえ、褒められて育てられた経験のない人間にとって、部下を褒めるのはなかなかハードルが高いもの。
一方で、ポジティブな感情を持つと、モチベーションはもちろん生産性自体も上がることが、研究の結果明らかになっています。

チームメンバーがポジティブな感情を持つように仕向ける、というだけなら慣れない褒め言葉を口にする必要はありません。

ある実験では、被験者の内科医がキャンディをもらっただけで、診断困難な肝疾患の症例の診断精度が、キャンディなしの内科医より3倍も高かった、という結果が出ました。
また、面白いストーリーを読む、ポジティブな言葉を口に出す、などでポジティブ感情を高めたあとで、創意工夫を要する工作の課題を出されると、被験者の解決力が上がった、という研究結果もあります。甘い物、楽しい話、ポジティブな言葉遣い、もっと言うと、ただ微笑みを浮かべるだけでも、職場のポジティビティが上がり、メンバーのモチベーションに好影響を及ぼすのです。

まずはその怒りを一旦沈めてあめちゃんを片手に「今日もお疲れさま。あめちゃんいる?」なんてところから始めてみませんか?
その行動がじつは部下だけでなく、あなたのポジティブ感情も高めてくれるかもしれません。


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ポジティブ感情を高めよう!


ポジティブ感情を上げるだけで、個人も組織もいいことづくめなことは先に紹介しましたね。
しかも、ポジティブ感情をアップする方法は、あっけないほど簡単だったりします。その方法を、いくつかのエクササイズとして紹介しましょう。ただしエクササイズには個人的に向き不向きがありますので、ご自分自身、自分の部署に効き目のありそうなものを選び、ご自分なりに加工応用して、独自の「ポジティブ感情向上法」を編み出してみてはいかがでしょうか。


①「ストローで笑顔」エクササイズ

拍子抜けするほど簡単ですが、やったとたんにポジティブな気持ちになれる、即効性のあるエクササイズです。

<やり方>

1. 何か気の滅入る出来事があったり面倒な仕事を片付けなくてはならないなど、とにかくポジティブな気分になれないとき、コンビニやカフェでもらうストロー(もし手近になければ、できるだけ細いペンをティッシュできれいに拭いて)を横にして、口にくわえます。

2. 自然とあなたの口角が上がって「笑い顔」に見えます。

3. ストローを加えたその表情のまま、仕事に取り掛かってみます。ただし、あまり長い間くわえていると、変な趣味を持った人と思われるかもしれません。また書類の上によだれがたれてしまうこともあるので、筋肉が笑顔に慣れて来たら、適当なところで外しましょう。


人間は、笑顔を浮かべると、それだけでポジティブな気持ちになります。おもしろいこともないのに笑えるか、と思うかもしれませんが、わざわざ「笑おう」としなくても単にストローをくわえて「笑い顔」をつくるだけで、読む本が余計におもしろく感じられることが、心理学の実験で検証されています。


②「甘いモノに甘い言葉」エクササイズ

ビジネスパーソンにとって、次から次へとスケジュールを埋めてしまう会議は、避けて通れない苦行笑。以下は、会議をポジティブな雰囲気にして、生産性を上げるエクササイズです。

<やり方>

1. 会議の冒頭に、出席者全員にキャンディまたはチョコレートを配って、みんなで食べます。心理学の実験結果が正しければ、上述の「キャンディをもらった内科医」のように、より的確な意思決定ができ、生産性も上がるはずです。

2. 会議のたびにキャンディやチョコレートを食べていたら、さすがに健康に悪いので、その代わりに穏やかな音楽を流したり、あまりきつくないお香やアロマスティックを会議室の入り口に置いたりしてもいいでしょう。聴覚や嗅覚もポジティブ感情を高めるのに役立ちます。

3. もっと直接的な上級編のテクニックになりますが、甘いモノではなく甘い言葉を用いる、という方法もあります。 会議の冒頭に必ずポジティブな発言をするようにするのです。月次の定例営業会議で、前月の業績が良かったときにトップがそれを祝福するのはもちろんのこと、悪かったときでも、叱責・糾弾ではなくまず頑張った人を褒めてみましょう。あるいは、失敗もポジティブに捉え、こんな学びがあった、という発言に変えてみましょう。トップとしてポジティブなことが何一つ思い浮かばなかったときは、「先月以来、今日までに起こった一番よい出来事は?」とメンバーにポジティブ発言をさせます。



甘党でない人もいらっしゃるとは思いますが、押しなべて甘い物は人の気持ちを和ませます。糖分が脳を活性化させることも関連しているかもしれません。
管理職の人は、たとえ自分が甘い物好きでなくとも、デスクの上に「キャンディボトル」を用意しておくと、ポジティブな職場づくりに一役買うかもしれません。
また、会議をポジティブな発言で開始する習慣は、ぜひ実践することをお勧めします。


③「よいこと共有」エクササイズ

よいこと共有って何を話したら、、、と思う方もいるかもしれません。
そんな方は特におすすめです。
皆に共有しなければいけなと思うと普段から良いことを探そう!という行動になります。
何気なく過ぎていく毎日にこういった視点を持つだけで「あ、自分幸せだな〜」なんてそれは小さな何かかもしれませんが、必ずあなたに大きな変化をもたらしてくれるのではないでしょうか。

このエクササイズでは個人の幸せ度はもちろん、チーム全体のポジティブ度が上がり、チームワークもパフォーマンスも向上するという成果が望めます。

<やり方>


1. 部署のメンバー全員で「3つのよいこと(1日1つでも可)」を実践します。
2. それを定期的に部署内でシェアします。毎日の朝礼で、順繰りに当番のメンバーが前日の「よいこと」を発表する、あるいはグループメールで「よいこと」を発信する。方法はなんでも構いません。

3. できれば毎日、誰かしらが「よいこと」を発信するようにして1カ月ぐらい継続してみます。期限がないと面倒くさくなってダレてくるので、一旦1カ月程度で切るのがよいでしょう。その結果、部署内の雰囲気がどう変わったか観察します。

4. Facebookや社内SNSを使う場合は、「いいね!」は押さない、というルールを徹底しましょう。そうでないと、「あの人は私に『いいね!』してくれたから、私もお返ししなきゃ」とか「彼の『よいこと』には『いいね!』が10個もついてるのに、私は3個」などという気遣いや比較衡量が働いて、かえってポジティブ感情が損なわれる恐れがありますから、ここでは発信オンリー。本当に「いいね!」と思ったら、直接顔を見て「今日の『よいこと』は素晴らしかったね」と声をかけましょう。
5. 「よいこと」のバリエーションとして、「ありがたかったこと」「新しいこと」も効果があります。



「3つのよいこと」エクササイズは、個人でやっても効果がありますが、それをほかの人たちとシェアをすると、幸せ度が増幅します。どんなエクササイズも、一人で黙々と続けるには少なからぬ自制心や辛抱強さが必要ですが、同志がいれば結構頑張れるものです。
また、他人とシェアすることは、それだけで大きなモチベーションになることも、最近のインスタ流行りを見ればよくわかりますね。
他人の「よいこと」を目にすることで、自分も幸せのお裾分けをもらったり、「そういうものの見方もあるのか」といった気づきにもつながります。
一定期間続けていくと一人一人の「よいこと探し」の感度がアップし、またチーム内の会話に自然と「よいこと」についてのやり取りが増えてきます。そのようにして、ポジティビティがチーム内から広がって企業文化として定着していけば、しめたものです。


④「感謝の日記」
感謝をすると、あなたのメンタルのみならず、仕事にも良い影響がもたらされる?!普段何気なく見過ごしているかもしれない「ありがとう」の瞬間。
めんどくさいとあなどるかなれで実は想像以上の効果をもたらします。
③のエクササイズを行う際にも役立ちそうですよね。
以下リンク内でメンタリストDaigoさんが「感謝の日記」について書き方を紹介していますのでぜひ覗いてみてください。


まとめ


単純に気分が良いだけでなく、ポジティブな感情は幸せのパズルの重要なピースです。
一時的な快楽だけでは、永続的な幸せや幸福は得られないかもしれませんが、ポジティブな感情は、生まれたばかりの子供を初めて抱いたときの圧倒されるような愛情、仕事で大きな成果を上げたときの大きな満足感など、人生の価値を高める、つかの間の、しかし意味のある瞬間の基盤となることが多いのです。

ポジティブな感情は、一見「気分を良くする」以外の目的がないように見えますが、実はいくつかの重要な仕事をしているといえますね。


ポジティブにしろネガティブにしろ、感情には伝染力があります。ネガティブ感情の悪影響を防ぎ、ポジティブ感情を高めて周囲によい影響を与えながら自分も気持ちよく過ごす。
これが一番心地よいですよね。
そりゃそうだって声が聞こえてきそうですが笑、記事を読んでポジティブ感情ってなんだ?ってことを理解した上でぜひ日々の生活で有効的に活用していただけたら嬉しいです。


最後までお読みいただきありがとうございました!



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