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少女に気軽な一人旅が届くまで問題6
前回、降伏文書に調印されて日本がGHQ占領下になったところで終わりましたが、その話に入る前に旅客機関係の話を挟みたいと思います。
日本で初めて民間定期航空路が開通したのは1922(大正11)年、日本航空輸送研究所が開設した堺──高松線です。堺市の大浜水上飛行場として小松島、高松──松山、大分、白浜などへ向かう路線があったそうです。
日本で一番早く提供された「民間人の乗れる旅客機サービス」です。
少女に気軽な一人旅が届くまで問題5
鉄道連絡船に寄り道しましたが、1926年、とうとう昭和を迎えました。
まずはこの時点での交通についてざっくりと説明します。
青函航路があるので青森──函館間の乗り換えOKです。北海道に鉄道連絡船で行けます。
関門航路があるので下関──門司間の乗り換えOKです。九州に鉄道連絡船で行けます。
宇高航路があるので宇野──高松間の乗り換えOKです。四国に鉄道連絡船で行けます。
関釜航路があるので下関──
少女に気軽な一人旅が届くまで問題4
ここまで来て大変重要なことを忘れているのに気が付きました。
船です。
「鉄道の話じゃなかったの? 船旅の話?」とお思いになるでしょうが、鉄道移動する際の合間にある船移動ターンの話です。
今は九州と本州を繋ぐのも、北海道と本州を繋ぐのもトンネルがあります。四国と本州を繋ぐのも瀬戸大橋があります。それ以前にはそうではなかったというのを完全に失念していました。今は鉄道で行けるのに、当時は鉄道だけでは
少女に気軽な一人旅が届くまで問題3
1912年7月30日、年号は大正になりました。この時点での列車移動についてまずまとめます。前回はちゃんと扱っていなかった部分についてもここである程度まとめます。
注意 2以降のこの記事は鉄道情報が足りていません。追記の告知をせずゴンゴン書き足します。申し訳ありません。
国有鉄道、私鉄がかなり整備されたことで、いろんな場所に行けるようになっています。むしろこの時点で重要な『行けない場所』『ない場
少女に気軽な一人旅が届くまで問題1
半ば忘れられていそうですが、実は『少女トラベルミステリ』は山浦弘靖『星子ひとり旅シリーズ』と風見潤『幽霊事件シリーズ』に関する研究本プロジェクトです。
そのため最近の記事は「少女がトラベルミステリの主人公として成立し、ヒットするまでの流れ」を追いかけています。
今までの記事では『ミステリ』『少女探偵』などについては扱ってきていますが、最大の要素である『トラベル』について扱ってきていませんでした。
男女コンビ、カップル探偵問題
今回は割と雑談に近い話です。
注意書き。現在、noteでは埋め込み機能に不具合が出ているようです。不具合が修正された時に修正します。
テキスト記事に埋め込みできるサービス一覧
https://www.help-note.com/hc/ja/articles/360019596133
注意書き終了。
カップル問題──少女探偵について書くに当たって、どうしても避けられないというか大変紛らわし
日本における少年探偵団とナンシー・ドルーの影響力問題
とうとうこの問題に触れざるを得ない回がやってきました。一応両方に触れている記事もリンクしておきます。
いや、あんまりやりたくなかったんですよ。めちゃくちゃ面倒くさいし、既にこんな問題は検証済みの人がちょこちょこいるだろうと思っていたので、その記事、本などを紹介して済ませようかと探していたんですが、残念ながら「全く」見当たりませんでした。全く納得がいきません。
ただ「ない理由」は何となく推測はで
【ナンシー・ドルー】作品リスト
キャロリン・キーン『Nancy Drew』シリーズとその翻訳作品リストです。『少女トラベルミステリ』ではナンシー・ドルーのシリーズは原文では改定前のオリジナル版を、翻訳情報については両方取り扱います。
ナンシー・ドルーはものすごく長く続いている単刊のミステリ小説のシリーズです。『少女トラベルミステリ』で時々言及されるナンシー・ドルーを改定前のバージョンに限っているのはいくつかの理由があります。
少女探偵の源流はそもそもどこなのか問題3
今回はこちらの続き的な記事です。
少女探偵について調べていて、ある程度情報を仕入れていると大きな問題にぶつかりました。「日本の作家が書(描)いた、一番最初に有名になった少女探偵は誰だろう?」という問題です。
必ずしも現時点の少女探偵の源流である必要はありません。一番最初に有名になったのは誰かということです。
これ、実はものすごく大変なんです。有名というのは要するに「そのジャンルのファンでなくて
『ガールガール』がいつ刊行されたのか問題
今まで『ガールガールミステリー』と表記していました山田節子先生、さいとうゆずる先生の少女劇画シリーズですが、どうやら正式名称は『ガールガール』だったようです。マリアナ海溝にダイビングするレベルに勇気を出して『全国貸本新聞』を買って確かめました。
結構高かったんですよ。(値段は訊かないでください……)しかし、せっかく高い本を買ったので多少は元を取りたい訳です。そういう訳で今回は『ガールガール』がい
少女探偵の源流はそもそもどこなのか問題2
以前からずっと考えている問題ですが、これに関してはずっと悩み続けています。
この記事を書いた頃に較べて結構あれこれ本を読んで、ちゃんとした理解はできていないものの、もう少し解像度が上がったように思います。今回はそのへんについて書いていきます。
少女探偵の源流はどこなのか。これは「世界、主に英語圏の」と言えばある程度定まっていると思います。ナンシー・ドルーです。1930年にジュブナイルミステリを
漫画の中の少女探偵についての備忘録(三輪香月と瀬名生燁姫編)
少女漫画でミステリのシリーズ作品は決して少ないというほどではありません。リストを作成した『パズルゲーム☆はいすくーる』『燁姫』以外にも松本洋子『すくらんぶる同盟』(全7巻。KCなかよし)もそのうちの一作です。(松本先生の作品は全て電書化されていないので、古本以外の入手方法はありません)
ただ「探偵役が少女」の少女漫画は決して多くはありません。むしろ少女探偵キャラは少女漫画ではない媒体の方で多く見