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家業に役立つ"事業承継以外の本"まとめ


私自身、家業を継がないけれど手伝う身として問題にぶつかることがよくあります。「家業エイド」のメンバーに相談したり、オンラインイベントで聞いてみることもありますが、専門的な知識や働き方、コミュニケーションについてはなかなか人に聞きにくいもの。そこで、今回は家業持ち目線で役立つ書籍をまとめてみようと思いました。

「事業承継」と名のつく本も一通り読んでみたのですが、こちらは税制度や法制度の知識が多く、家業の事業規模やスタンスによってお勧めできるターゲットが限られてしまうため、今回は"事業承継以外の本”に絞ってご紹介します。

今回のセレクトのカテゴリ

📕仕事(家業)のモチベーションをアップする
📘家業をとりまく環境を理解する
📗家業で頼られがちな「ウェブまわり」「新規事業」「コミュニケーション」

それではさっそくご紹介していきます。

📕仕事(家業)のモチベーションをアップする

家業である前にそれが仕事である方も多いと思います。手伝いだったとしても、手伝っていることは家業の仕事の一部です。読むと仕事をする気が湧いてくる、インスピレーションをもらえる本を紹介します。

「自分の仕事をつくる」西村 佳哲


家業のモチベーションが一般的な仕事よりも持ちづらい理由があるとすれば、それは「自分の仕事だ」という実感が湧きづらいからなのではないでしょうか。良い仕事、その人にしかできない仕事が生まれる瞬間について書かれた本です。

「欲しくなるパッケージのデザインとブランディング」パイ インターナショナル

目から情報を得たほうがモチベーションが上がるタイプの方や、パッケージに課題がある小売業の方におすすめの一冊です。お菓子やお土産、名産品などのパッケージでひとひねりあるものが詰まっているので自然にアイディアが湧いてきます。「うちの家業でもこれできるかも」というアイディアが欲しい方はぜひ。(少々お高いです)

📘家業をとりまく環境を理解する

「持続可能な地域のつくり方――未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン」筧裕介

こちらは前回「家業エイドQ&A」のために紹介する書籍として清水真由さんが用意してくださっていた本です。SDGsという言葉は聞いたことがあっても中身がわからない、実践の仕方がわからないという方におすすめです。知識編と実践編で分かれているので、知識は十分にあるが実践に移せていないという場合にも良いと思います。家業そのものを長く存続させたいと考えることを本書の「持続可能」に紐づければたくさんのヒントがあります。

「コミュニティ・オーガナイジング――ほしい未来をみんなで創る5つのステップ」鎌田華乃子

コミュニティ・オーガナイジングと言われると聞き慣れないかもしれませんが、何か課題を見つけた時に少人数のメンバーをコミュニティ化してどうやってアクションするかの方法論が書かれた本です。清水さんは「家業を小さなコミュニティだととらえると参考にできる方法がたくさんある」と話されていました。家業を少し引いた目で「コミュニティ」ととらえて何ができるか実践よりで考えてみたい方におすすめです。

📗家業で頼られがちな「ウェブまわり」「新規事業」「コミュニケーション」

「ビジネスの仕組みがわかる 図解のつくりかた 」 近藤哲朗 沖山 誠他

現在の家業のビジネスモデルを把握するのにも、新規事業の考案にも役立つ「ビジネスモデルの図解」に特化した本です。実は、「家業エイド」の前進である「グラフトプレナー」のイベントでは著者ん近藤さんが家業のビジネスモデル図解をしてくださったことがあり、それで新たなビジネスモデルを考案することができた「家業エイド」メンバーもいるのです。家業を図解しようとしたら意外と書けない!という驚きもあるかもしれません。Kindle Unlimitedでしたら0円のようです。

『「困った人」との接し方・付き合い方』リック・ブリンクマン リック・カーシュナー

コミュニケーションにどの一冊を選ぼうか迷って、結局一番誤解を招きそうな表紙で俗っぽいこの一冊にしました。ある組織に属した時に、あまりにも会議がまとまらず、全員が違うタイプの管理職が集まって紛糾が続いたときに相手を理解できる一歩になった本です。表紙は過激ですが、「戦車」「狙撃手」「博識家」「優柔不断」などキャラクター別に思考の癖や付き合い方がまとめてあります。家業がある程度の規模で様々な人と付き合わなければいけない時や、家業のメンバーを俯瞰して捉えたい時に役立つかもしれません。会議編も同じ著者が書いています。(家で保管する時は気をつけて...)

本の紹介はここまでです。いかがだったでしょうか?一冊くらいは、興味のある本が見つかったでしょうか。「もっといい本知ってる!」という方はぜひコメント欄で教えてくださいね。

この記事の増量版は「家業エイド」の「家業を知る」のコーナーで読むことができます。参加や利用は無料なので、家業を持っている方はぜひ登録してみてください。

それではまた!

(文:出川 光)


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