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旅をしながら仕事を手伝いたい人とのマッチングサービス「おてつたび」と家業の特別な関係

家業があって、それを自分に合った形でサポートしたり、進化させたりしている人のことを、僕らはグラフトプレナーと呼んでいる。いったいみんな、どんな活動をして、どんな毎日を送っているんだろう。今回は特別編として、グラフトプレナーに役立ちそうなサービス「おてつたび」を立ち上げた永岡里菜さんに話を聞いた。

プロフィール
名前:永岡 里菜(ながおか・りな)
年齢:29歳
家業:なし
現在:株式会社「おてつたび」代表取締役CEO

一見何もなさそうに見えてしまう地域の魅力

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──りなさんのこれまでのストーリーを教えてください。

私は三重県の尾鷲市出身でして、そういった一見何もなさそうに見えてしまう地域はどうしてもなかなか魅力がわかりづらいですよね。インターネットにより情報過多になってしまって埋もれてしまったり、他のところと同じように見えてしまうという課題があります。
そういった今は目立っていない地域でも実際は良いものがたくさんあることを私は実体験から知っていました。だからこそ一度地域にまずは来てもらうきっかけを作りたいな、と思い、「おてつたび」を作ったのです。

─なぜ「お手伝い」を選んだんですか?

私自身が、前職での仕事を通していろんな地域にお邪魔していたのですが、その時に仕事をすることで地域の人と仲良くなって、コミュニケーションが生まれて地域の魅力を知ることが多かったのです。帰ってくる時は「何もない地域」ではなく「特別な地域」になっている。そういったお手伝いや共同作業するということに可能性を感じたからです。

──「おてつたび」ってどんなサービスですか?

おてつだいと旅を掛け合わせた造語で、web上のマッチングプラットフォームです。知らない地域で仕事をしながら旅をしよう、というのがテーマです。地域には長期雇用はできないけれど、短期的な人手不足という課題があります。今までは季節労働、住み込みバイトと呼ばれる短期雇用でなんとかしていたのですが都心の人からすると「怖そう」「不安定」などのネガティブなイメージが先行していました。「おてつたび」ではそういった課題解決をワクワクする現代版にアップデートしています。

人手不足を解消しながら新しい風を吹かす

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──グラフトプレナーにはどんな風に使って欲しいですか?

継がないとしても家業を持たれている方は実家のことを気にされている方が多い印象があります。家業では人手が足りなくて困っていることも多いはず。短期的であったり、季節的な人手不足をご一緒させていただきたいです。自分のご実家のことを気にされていても、「どうしていいかわからない」「今の現状をどう変えていいかわからない」という方も多いでしょう。そこに「おてつだび」を導入してみて、新しい風を吹かせてみることによって、受け入れ先の家業をやっているご家族の満足への第一歩になるのではないでしょうか。グラフトプレナーの方々には、初期設定や掲載内容の記載を、フォローアップしていただいて、ご両親と一緒に活用して頂きたいですね。

──実際に「おてつたび」を導入してみてどういった声が多いのでしょうか?

もちろん人手不足が解消されるのがまず喜んでいただけますが、それに加えて刺激を受けたり、自分たちの良さを外部から来た人が言語化してくれることで自信につながるという声も聞きます。どうしても自分たちだけだと、魅力が見えなくって誇りを感じにくくなってしまう従業員の方も多いのですが、参加してくれてる方達が小さなことに感動しているのをみると、そこで自分たちがやっている仕事の尊さを再確認できるのです。風の人と土の人が交わる意味がそこにありますね。


─どういったお手伝い内容が多いのでしょうか?

農家さんと、宿泊事業者さんが多いです。宿泊事業者さんの場合は裏方作業が多く、お皿洗いや配膳、盛り付けなど一回教えたら簡単にできるような内容が多いです。農家さんだと、収穫時が多いですね。

おてつたびは「体験」を売っていない

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──収穫などは手伝う側にとっても特別な体験のように思えます。

私たちは体験は売っていないということを必ずお伝えさせて頂いてます。旅感覚で手伝う方がくるから「役に立つの?」と不安の声をいただくこともあるのです。
私たちが定義している「体験」は「美しい所だけ、楽しい所だけを切り取って見せてもらえる」こと。しかし「おてつたび」は本当に人手不足で困っている方々を対象としているので正直に言うと仕事は大変です。みんな初日は筋肉痛でヘロヘロになるけれど、一緒に本気で仕事に向き合うからこそだからこそ、良い関係を築いて、仲間になって、居場所を作って帰ってくるのです。

──何日くらい滞在するものなんですか?

1週間から10日間を推奨しています。あくまでマッチングプラットフォームなので需要と供給のバランスが取れれば良いので、これといった規定はありません。

──グラフトプレナーにメッセージやアドバイスはありますか?

家業を持っている娘さんや息子さん、かっこいいなと思っています、羨ましい存在です。
きっとご両親のことを誇りに思ってはいるけれど、どうしても今のご事情などで家業を継がないという選択肢を取っているのでしょう、それもポジティブな選択だと思います。
しかし、せっかく素敵なことをやられている家業がなくなってしまうのも切ない。おてつたびは、まずは家業の素敵なところを知ってもらうきっかけやモチベーションの高い若い方との接点を作ることによって何か化学反応が起こせたらいいなと思っています。

これから事業者様たちの応援団を作っていきたいと思っていまして、月に一回のミートアップも開催しています。新しいものを取り入れる時は、即戦力になるのか、不安や気になる点が多いと思います。まずは試しに使っていただいたら見えてくることもあるかもしれない。まずはお問い合わせいただきたいです。

永岡さんのお話を聞いておてつたびが気になった人はチェック

おてつたび
お手伝いを通じて地域にぐっと入り込み、何か素敵な発見や経験をたくさんして、気づいたら自分にとっての特別な地域になって戻ってくる。おてつだいと旅を掛け合わせた、web上のマッチングプラットフォーム。


最後までご覧いただきありがとうございます😊

本記事の内容・表現は、取材当時の"瞬間"を『家業エイド』視点で切り取らせていただいた、あくまで家業を通して皆様が紡いでいる物語の過程です。皆様にとっての「家業」そして「家業との関係性」は日々変わりゆくもの。だからこそ、かけがえのない一人一人の物語がそれを必要とする誰かに届くことを切に願っております。

運営チーム一同より

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