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#1. バーガーキング×トイ・ストーリー

印刷物名:バーガーキングの紙袋(トイ・ストーリー)
サイズ:約 280 × 150 mm(マチ90 mm)
採取場所:ニューヨーク州(アメリカ)
採取年:1996年
詳細情報:©Burger King Corporation/©Disney

ニューヨーク郊外の友人宅で居候生活をさせてもらっていた1996年、ハンバーガーチェーンの『バーガーキング』では、ディズニー映画の『トイ・ストーリー』を使ったキャンペーンを行っていた。
「To go(テイクアウトで)」と言うと、この紙袋に商品を入れてくれるのである。

インキは赤・黄・緑・紫の4色。おそらくフレキソ印刷(アニリン印刷)だろう。
この印刷方法では細かい網点を使った表現はできないし、正確な見当も期待できないが、その網点の荒さ版ズレがなんともよい味わいになっていると思う。
かつてイラストレーターの湯村輝彦さんは、スミの線描にカラートーンをあえて少しずらして貼り、このような版ズレの雰囲気を表現していた。

湯村輝彦『ムーンライトカクテル』
画像引用元:nostos books

袋の裏面はこんな感じ。

「A TOY IN EVERY KIDS CLUB MEAL」とある。
「KIDS CLUB MEAL」を注文すると、トイ・ストーリーの小さな玩具が必ずもらえるというわけだ。
「meal」の意味を英和辞典で引くと「食事」とあるが、ハンバーガー屋で「meal」といったらセットメニュー、すなわち単品のハンバーガーではなく、ドリンクやポテトなどがついた「セット」のことである。

印刷物名:バーガーキングのランチョンマット
サイズ:約 255 × 356 mm
採取場所:ニューヨーク州(アメリカ)
採取年:1996年
詳細情報:©Burger King Corporation/©Disney

一方こちらは、ランチョンマット
プレイスマット、トレイマットなどとも呼ばれる。
ハンバーガーが提供されるときにトレイの上に敷かれている、あの紙である。
こちらは普通のオフセット印刷(4色プロセスカラー)のようだが、紙がザラザラした再生紙なので、線数は120 lpiくらい。
新聞のカラーページのような印象である。

裏面はこんな感じのスミ1色。
子供が塗り絵として遊ぶことを想定しているのだろう。

私は1996年にアメリカに行って、初めてバーガーキングというチェーン店を知った。
Wikipediaによると、日本にも1993年に第一号店(入間店)が存在していたそうだが、今のように有名ではなかった。
肉の味が香ばしく感じられて美味しく、値段は全体的にマクドナルドよりも安かったように記憶している。

店でもらったり、友人がくれたりしたトイ・ストーリーの玩具は、日本へ持ち帰ってはきたのだが、狭いアパートに引っ越す際に、泣く泣く処分せざるをえなかった。
『ebay』では現在、1体1,000円くらいで売られている。


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