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Don't Dream It's Over.

Now&Here #24
2020年12月16日(水)
"Save it For a SunnyDay"
佐野元春&TheCoyoteBand at 神奈川県民ホール

この日はコロナ禍での週1回の休業要請の日にあてた。
昼間に雑用を済ませて、夕方少し早めに出掛けました。
神奈中バスで伊勢佐木町まで、関内のディスクユニオンを
覗いてぶらぶらと港へと向う。
この時期は4時を過ぎるとあたりはもう暗くなる。
平日という事で人気はまばら……。
氷川丸と修理中のマリンタワーを眺めてから、
赤い靴跡の建物を横目に行くと神奈川県民ホールはもう目の前。

ひと通りの感染防止手順を済ませて場内へ......。
席はひと席おきに取られている。
上着と荷物を脇の席に置いてゆったりと開演を待つ。

流れる音楽は  '60s '70s '80s
TRex  ジョージャクソン  ビリージョエル 
エルビスコステロ クイーン  ビーチボーイズ  
エルトンジョン PULP  そしてCrowded House
開演までの楽しみ。

定刻をちょっと過ぎると会場はスッと暗転
メンバーが定位置へ、
オリエンタルなSEに導かれてギターの
リフレインが絡み付き、リズム隊がなだれ込む!
ぼくらはずっとずっと待ち焦がれていた音の世界へと
一気に連れ去られた。

1曲目 禅ビートのビッグビートが会場になだれ込む。
ブラックのマスクがヴォーカルに微妙に奇妙な効果を生み出す。

膨大な情報を抱え込んでるはずのみじめな
この国の政府は狙いが不可解で情けなく手をこまねき、
何が本当の正しさなのか全く分からない状況では
最低限出来る事をし続けるくらいしか逃げ道はないかもしれない。
制限された状況でも心まで壊すわけにはいかない。
リスクを負いながらも微かな光をたぐり寄せる事。
(目を開いて一歩前に前進。)

ほんの少しのMCをはさんで立て続けに
コヨーテバンドの最新サウンドでこの世界を捲くし立てる。

1曲毎に耳と心を必死に傾けながら、足を震わせ続けた。
Dr.Kyonの伸びやかなキーボード、時に不穏なリズムで
奏でるオルガンの音色、マンドリンの響き。
コヨーテのバンドサウンドに強烈なアクセントを刻み付ける。

空気の入れ替えのためのインターミッションを挟んで
再びコヨーテバンドは最新のグルーヴを繰り出す。

「星の下、路の上」
Coolなタイトル コヨーテバンドのデビュー曲!
バンドのグルーヴは大地をグリップしながら、
やがてうつむきがちな心をザクっと舞い上げる
Yeah!! Rock&Roll!!!!!!!!

つづく、ゴキゲンな長いイントロ付きの「バイ・ザ・シー」から
コロナ禍の中、颯爽とリリースされた新曲!
 「エンターテイメント!」「この道」「合言葉」 
そしてスカビートで舞い上がる「愛が分母」

後半、MCを挟むことなく怒涛の如く突っ走る!

「純恋」「誰かの神」「空港待合室」「優しい闇」

ライヴに訪れるたびにより濃密でタイトにそして
ドラマチックに更新されていくバンドのグルーヴ、
元春の抑制されながらも熱く揺るぎないヴォーカルが、
どこにも行けないぼくらの疲れて気付かぬうちに
傷んだ魂を貫き解放する。

アンコールでは、「みんなの願いかなう日まで」
ぼくはライヴでは、”はじめまして” です。

Dr.Kyonのマンドリンの音色に導かれ、
藤田顕のウクレレが気持ちよく鳴り渡る。

「いろんなことを知って、
いろんなことがあってみんな今 ここにいる。」
「メリーメリークリスマス!」
とてつもなくおおらかなサウンドに会場が包まれていました。

続けて「インディヴィジュアリスト」
赤いストラトキャスターを抱えて、
ここにいるBoys&Girlsと共に不確かな
エモーションをステップに変えていく。

もうひとつのアンコール。
ここデビュー当時の横浜「舶来屋」でのエピソード。
「赤い靴」

”たくさんの思い出に泣きそう”
"でも泣いちゃう前にこの曲を演ります”
剛速球の「アンジェリーナ」
こっちの方が泣きそうな気持ちで心の中で
歌詞を口ずさみながら,いつも以上の思いを込めて
拍手と地団駄のようなステップを踏み続けていた。

慌てふためいたこんな状況でも
今日も外は快晴、風に枯葉が舞い、
儚い命とささくれ立ったウィルスは、
この穏やかな冬の空に漂い続ける。
嘘と嫉妬に導かれた世界は出口を
見つけようともがいてる。
正義は疎い。
やめられないもたれ合い。
いびつな馴れ合い。

君を見つめれば見つめるほど焦点がボヤける。
大丈夫と思えば思うほど意識の深く深くで
魂は傷んでいる。

出口の先にある希望と恐れ。

この先の蒼い未来を嘆いてみても仕方がない。
微かでもひとつひとつ光を拾い集めて、
この危うい世界に浮かぶ小舟の行き先をこの目を開いて
見届けるための力と知恵を受け取った気がしました。

どうもありがとう!

佐野元春&TheCoyoteBand with Dr.Kyon
そしてDaisyMusic ,
Save it For a SunnyDay プロジェクトのスタッフの皆様!

何とかくぐり抜けてまた必ず会いに行きます!!
それまで、どうかくれぐれも健康に気を付けて過ごして下さい!


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