自分らしさを認めるためのジェンダー

Gradation.Ink.こと、現在休学中の しょうや(Twitter:@sf_nigella)です🙇

今回は、僕がなぜジェンダーという領域に興味を持ったかに触れた後、ジェンダー問題について書きます😀

「自分らしさ」と社会が求める「男らしさ」

昔から本を読み、女の子の友達が多かったうえに、仮面ライダーとか戦隊ものではなく、おジャ魔女どれみを見ていたし、ピンク色のものを選ぶ少年。それが僕でした。
そんな僕が小学五年生のある日、三者面談があり、そこで先生に女の子の友達が多いことを心配されました。
なぜ、心配されたのかもわからなかったですが、もやっとしたのを鮮明に覚えています。
この出来事以降、「男らしさ」を自分が持たないといけないのではないかという感覚に襲われるようになっていました。

そんな「男は〇〇」とか「女は△△」みたいなラベリングを引っぺがしたいと思ったことでジェンダー領域に興味を持つようになりました。

そもそも、ジェンダーって?

ジェンダーとは、「社会的、文化的に形成された性別」の事で、身体的な男女の違いではなく、社会の中の男女の差を意味します。

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日本は「社会的性差」と「生物学的性差」と一緒に考えており、男性らしさ女性らしさは既に生まれた時に決まっていると考えている傾向が強いとされています。
古来より日本社会はジェンダー問題へ無関心・鈍感です。
要因として、日本の社会の強固な男性主導社会などが挙げられ、「男女の差は生まれつき決まっている」という概念の制約からなかなか解放されません。

先述したように「男らしさ」「女らしさ」という概念に縛られた社会に違和感を覚えていた僕も、ジェンダーの存在を知り、心のもやもやの原因が解明され、自分が感じていた違和感は間違いではないと確信しました。

実際に、ジェンダーは世界中のどこでも垣間見える、世界が抱える大きな問題の一つです。

分りやすい例で言えば、男性の高い自殺率が挙げられます。世界に共通して、女性よりも男性の自殺者が目立ちます。
日本も例外ではなく、厚生労働省自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課によると令和元年度の自殺者は20,169人で内70%が男性です。「立派な男は働いて、家族を養うべき」という考えがプレッシャーになり多くの人を苦しめているということの表れかもしれません。

ジェンダーは社会規範と大きく関わっており、社会に深く根付いています。結果として、人々のなかで普通となってしまい、問題自体に気づくことが難しいトピックです。
また、それぞれの文化や歴史によって何が男女にとって良い形なのかが異なり、ジェンダーを一口に語る事はなかなか出来ないのです。

ジェンダーバランスの複雑さ

ヨーロッパやアメリカと比べると、日本は男女の社会的差が多い国とされ、ジェンダー問題ではとても遅れを取っています。
毎年、世界経済フォーラム(World Economic Forum)から発表される
The Global Gender Gap Reportでは、2019年の日本の順位は、153か国中121位でした。

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日本は女性の労働参加率が低く、男性との賃金格差も大きいためだと分析されています。
確かに、日本女性はパートタイムで働く女性が多く、金銭面で男性に依存していると言えるかも知れません。
しかし、これは必ずしも女性が男性よりも不利・弱い立場で、不幸である事を意味しません。もちろん、働きたくても社会のルールが理由で働けない女性もいるでしょうし、それと同時に、結婚して家庭に入る事に憧れを持ち、望んでいる、又は現状に満足している女性も多くいるでしょう。
その考え自体が偏っている、又は間違っていると言う事も出来ますが、上記でも述べたように、事はそう簡単ではないと思います。
男女共働きの家庭を理想とする考えは西洋的で、ジェンダー指数は人々の幸福度を指すとは限りません。

個人を尊重できない日本

とは言え、The Global Gender Gap Reportが示しているように、日本は「男らしさ」「女らしさ」にこだわりすぎて、なかなかその人の個性を尊重できない傾向があるのではないでしょうか。
日本では当たり前ですが、女子トイレはピンク、または赤色で、男子トイレは青色で表記する方法も固定概念に基づいた差別であると言えます。

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他国では、このような表示一つでもジェンダーに配慮しています。
イギリスのトイレではでは、大抵の場合、両方黒で、場合によっては両方赤というトイレもあります。

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トイレという一つの事例だけでも、日本人が「男らしさ」「女らしさ」に固定概念を持っているかが窺えます。

当たり前に語られている女らしさ・男らしさに疑問を持とう!

私たちにとって、ジェンダーは遠く離れた問題ではなくとても身近な存在になりつつあります。

この流れを受けて、これから日本ではジェンダー問題がどのように扱われていくのでしょうか。

未だにテレビや雑誌では、女子力や恋愛=男女だけなどのジェンダーのラベリングを強要するないようが日々発信されています。
一方で、ジェンダーレスファッションの登場や同性パートナーシップ条例をはじめとして、男のプリキュアが話題になったり、たくさんの人々がその生き方を選択できるような社会になりつつあります。

もし、あなたが自分らしくいづらいと感じていたら、もしかすると、それはジェンダーが関係しているかも知れません。
私達は、社会よって形成された、または固定化されたジェンダーが適切であるかどうかに注意を払い、当たり前に語られる“らしさ”に疑問を持たなければならないとこの記事を書きながら再認識しました。

性によって人を判断するのではなく、一人一人の個性・多様性を認め自分らしく生きられる社会になりますように!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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