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才ある人

才能のある人が好きだ。
どんな分野でも良い。人としても恋人に選ぶとしても、秀でたものを持っている人に惹かれる。
「才能のある人が好き」と言うと「才能があれば人間としてダメでも良いのか」というツッコミをされそうでちょっと人前では言いにくいが、ダメなところがあっても、とびぬけて輝く部分に惹かれてしまう。
しばしば「人は自分にないものを持つ人に惹かれる」と言われるが、まさにそれだ。

ある朝、非常に才能を感じる文章に出会った。構成・ストーリー・文体etc すべてにおいて”見事”という以外の語彙がなく、それはまるで「才能とはこういうものだ」と見せつけられたような気がした。
そういった才能は、尊敬と憧れと若干の嫉妬を私に感じさせる。そしてそれを誰かに見せて、いかにこれが素晴らしい作品であるか、それを読んだ私がどんな感情を抱いたのか1日語りたいと思った。

最近では「才能などというものはないのだ」という説があるようだが、私はあると思っている。元々備わっている資質、それに気づく運の良さ、努力や継続できる力と環境、そしてそれを楽しめること、そのような複合的なものを「才能」と呼ぶならば、悔しいかな、才能というものはある。

心身に障害を抱えている人にはそれを補う能力・才能があるなどとまことしやかに言われたりする。
そんなことはない。
そういう人は僅かで、実際には凡人の方が多い。私のその一人である。体を自由に動かせない上に凡人だなんて、神はなぜこの私という人間を作ったのだと時々愚痴を言いたくもなる。


そんな凡人はいつも空を見上げて、「空を飛べる人は良いなぁ」とつぶやき、いつかあの空を飛びたいと、地上に舞い落ちた鳥の羽を拾い集めている。
私にも空を飛べる日が来るのだろうか。


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