再び 介助の為の介助者入退場にチケットが必要だと言われています。

2020年2月17日 これから私が参加する公演(IMY歌謡祭、RENT)に関して、窓口に車椅子席予約の旨と併せて、介助者の為入退場時のみ(上演中は退場し観ない)介助者を入れさせてほしいと要望を申し出たところ、介助者が会場に入るためにはチケットが必要だと言われました。

ご存じない方の為に、以前の投稿をリンクしておきます。
2019年4月11日 私の投稿
https://twitter.com/calinosa/status/1116305279014989824

2019年4月17日、『ピピン』に関して城田さんから介助者の一時入場が可能となった旨のアナウンスがあった後、主催窓口からは「今後は同様(と言われたと思う)の対応を行っていきます」との電話連絡を受け、同年4月20日のIMY旗揚げコンサートからは介助者の一時入場が可能となりました。
録音記録がないので明言はできませんが、この時の言葉を私は「障害に応じた配慮を可能な限り行う」という意味で捉えました。
ですので、「今後の公演に関しては、対応していただけるとお話し伺っています」と伝えたところ、「そのようにはなっていません」との回答がありました。
前回の対応は城田優さんの公演に関して、つまり「IMYとピピンのみの特別対応でした」と答えられました。
私は昨年の段階で「今回限りの特別対応である」とは聞いていません。

現段階では、両公演に関して、主催担当者から直接電話していただくことをお約束しています。
オペレーターさんがおっしゃるには「IMYには城田さんがいらっしゃるので、おそらく大丈夫だとは思いますが、RENTはわかりません」とのことです。

昨年4月以降、私は様々な公演・イベントに行っていますが、観劇やイベントに参加しない介助の為だけ介助者の入場にチケットが必要だと言われたケースは1件もありません。むしろ、「休憩時はどうされますか」と入退場時以外の対応についても尋ねてくださいます。

同窓口の公演に参加するのは約1年ぶりですが、マニュアルが変わっていなかったことに驚いています。
なぜ再びこのような対応をしているのか疑問です。

オリパラを控えたこのご時世、一時入場が許可されないということはないと思いますが、必要な配慮に対し「許可がいる」ということ自体おかしいですし、許可がOKでもNGでも、マニュアルが変わっていないことに対して話を伺うつもりです。

私の要望をまとめます
・介助者の為入退場時のみ介助者を入れさせてほしい
・上演中は退場し、公演は観ない(そもそも観られない)

介助者が入れないと困る点として
・会場(客席だけではなくロビーなど含めて)への入場が不可だと、事前に会場のお手洗いに入れない
・着席時のセッティング(必要なら姿勢の調整や高さの調整、荷物の出し入れ、その他細々したこと)
・グッズなどの買い出しや、予約・スペシャルイベント(例えば握手会、特別プレゼント)等への参加・事務等
・緊急事態以外の移動、例えば体を抱える・押していた車椅子が段差等につまづいて転倒するなどの事故があった場合

介助者にとっては私本人がどの位置にいるのか把握できないといったことも考えられます。

今後、担当者や窓口との話を逐次ご報告いたします。
皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
chiemi


平成二十五年法律第六十五号
障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)

(事業者における障害を理由とする差別の禁止)
第八条 事業者は、その事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。
2 事業者は、その事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。
(国等職員対応要領)

--- 追記2/18 17:20
窓口の方から連絡いただき、私が行く2公演に関しては一時入場OKとなりました。
ただ基本的な対応としては、あくまでも入場にチケットがいるということのようですので、今後も同じようなことが繰り返される可能性があります。
上の方とお話しできるようにお願いを出しました。

--- 追記2/20 13:00

今日、この窓口事業者の担当者さん(以下、担当者)から電話をいただきました。
立場としてはチケットセンターを取りまとめている方、オペレーションマニュアルの作成やオペレーターの教育に携わっておられる方です。
許可を得て、会話は録音させていただきました。


まず、今回の対応には一部不備があったことを認めていただきました。
以下、大雑把にまとめます。

●何故、介助者の一時入場にチケットが必要だというオペレーションを続けているのか。
→2019年4月のケース以降、社内で話し合いを行い対応方法を整えた。その上で様々な入場形態の公演があるため、一律に「会場に入るすべての人にチケットが必要」というオペレーションをしている。その上で強い要望があった場合にはいったん回答を預かり、確認後回答するようにしている。

●ということは、強く要望せず諦めてしまう人もいるのではないか。
→確かにそのような可能性はある。今回の場合もチケットが必要だというオペレーションが介助者の入場を拒否するかのように受け取られてしまった可能性はある。状況を詳しくお尋ねするオペレーションが必要だと思う。その上で、介助者が入れない場合はスタッフが手伝うという公演もあるかと思う。

●他の主催者の公演で断られたことはないのに、何故御社ではいったん断るというオペレーションをしているのか。
→公演によってはこの窓口事業者には決定権がなく、回答を預かり、決定権を持つ主催者に確認するようにしている。

というやり取りがありました。

どうも「様々な入場形態がある為に…」の説明に納得できなかったので、もう一度尋ねてみました。
●様々な入場形態の公演があるのは理解できるが、実際に介助者を入れることでどのような問題があるのか。
→どういう公演があるかというのはお答えできない。経験で今までにそのようなことはなかった。これからそういう公演があるかもしれない。

やっとここで回答をいただきました。

介助者を入れることに問題がある公演は存在していなかったのです。

この「様々な入場形態」について2/18のオペレーターさんからは「例えば名前を登録して入る公演などもある」とおっしゃってましたが、私はそこに何の問題があるのだろうと理解が出来なかったのです。名前を登録しようがしまいが、車椅子席の連絡の際に本人の名前と何名の付き添いが一時的に入るかだけを把握していれば問題はないはずです。

主催者としてはチケットを持たない人が紛れて参加するかもしれないという心配はあるかもしれません。しかし、きちんと管理をすれば問題ないですし、座席指定の公演ではまず座ることが出来ないはずです。(車椅子席を使う分空いた元の席は、主催者でわかっているのでチェックできるはず)また、空席が出ている公演に関しても、介護者を外に送り出すまでチェックするなどの対応もとれるはずです。

その上で
●今までに介助者を入れることに問題がある公演は存在していなかったのなら、そのような公演が発生して初めて「一時入場にチケットがいる」というオペレーションにすれば良いのではないか。
●決定権がないにしても、いったん断るのではなく、今回のような既知の要望に関しては、先に関係者で話を合わせマニュアル化してよいのではないだろうか。未知の問題が発生した時に初めて主催者に確認するという方法がとれるのではないだろうか。
●そもそも介助者を入れたいという要望は、スタッフでは対応が難しい状況の為に行っているもので、必要な支援である。

と意見を述べさせていただきました。
私の感じ方ではありますが、介助者を入れることの意味にお気づきではないなのかなという印象を持ちましたので、上記に記載した理由もお話ししました。

今回はこのようなやり取りに終わりました。意見を述べさせていただいたことに関しては、もしかするとまだピンと来ておられないのでは?という印象を持ちましたが、いったんはここで終わりにいたします。
障害者に触れたことのない人、通り一遍の知識しかない人には、障害のある人の不便が見えにくいということはあるかもしれません。
しかし、「お客から学ぶ」という姿勢は企業の大小に関わらず必要だと思います。
今回のことがまた事業者の資産となり、よりよい対応に改善されることを望みます。


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