世界一大切なものに触れるように

昨日は触ることと触られることについて書いた。
それについて、少し深掘りしていく。

スンダリヨガのコンシャスタッチのイベントに出たのだけれど、昨日のは入門編だったこともあって、最初に講師のKaihoから丁寧な説明があった。
相手との境界線の話、触ってよい場所、許可を取ること、いやな触り方や部位の断り方、、、etc
わたしはそれを聞きながらひとつだけ決めた。

世界一大切なものに触れるように、触ろう。

総勢12名のうち全部で男性が4名、カップル参加が1組。
何度かあったことがあるメンバーは3名しかいない。
けれど、昨日は不思議なほどに男性へ構えてしまう感じが消えていた。

和やかなムードに少しの緊張感が混ざっていた。
最初は男性ひとり含めた3名1組でスタートし、2周したのち2人組になった。
何回か繰り返し、終わったときには組んでないひとがふたりになっていた。
9名に触ったことになる。

何回か触るうちに、いくつか気づいた。

触られるより触る方がエネルギーの影響を受けないこと。
前回、どうしても近づけないひとがいた、と書いた。
それはエネルギーの問題で、そのひとのそばにいるとどうにも落ち着かない。最初会ったときは怖くてたまらなかったし、隣にいるとなんだか身体のそっち側がピリピリしたり、ざわっとするのだ。

今回参加したイベントでは幸いにもそういうひとがいなかったのだけど、それでも怖かった。
わたしは他人との境界線がもともと薄くて、うっかりすると感情が中に入ってきてしまうからだ。

今回は、触るときにあまりそういうことを感じなかった。
ご一緒したメンバーの方の心やエネルギーが整っていたのかなと思ったのだけれど、それだけではない気がした。

触る ⇄ 触られる という関係性のとき、どうしても主導権は触る側にある。
これって、男性と女性の関係にも似ていると思った。
正しくは、男性性と女性性のことかもしれない。
エネルギーの流れ的に、触る方 → 触られる方なのかもということと、主導権がある方がやはり関係として強いのだ。

もちろん、最初に書いたように、わたしは「世界一大切なものに触れるように触ろう」と思っていたから、ずっと相手の反応を見て聞いて感じていた。
もちろんお相手の方には「いやだ」と言ってくれる自由がある、けれどそう相手に言われたときには遅いと思った。
話がちょっと逸れるけど、これは普通の関係でも同じかもしれない。
近しい関係なら、「言う」と「感じる」の間の壁はないほどに薄くなければいけないのかもしれない。
逆に、一般的にデリケートな部分でも、その場所に呼ばれたら触らないとその時間の意味がないような気がした。
そんな思いがずっと頭のどこか片隅にあったような気がする。

相手を変え、触り続けるうちに、不思議な瞬間が現れた。
以前参加したBIPSのワークショップでも同じ感覚があったことを思い出した。

深呼吸をしてエネルギーを整え、手と手をこすり合わせ、グーにして指を動かす。すると少しずつ手の外側に少し風が吹いてくるような煙のような重さのもわりとした感覚が現れる。
整ったら、指先からそのひとに触れていく。
手のひら全体までそのひとに行き着いたら、そのままそこにとどまってそのひとと自分の熱を合わせ、その温度を感じる。
それは挨拶のようなもので、そこまでがルーティーン。

そこからは、もうそのときのインスピレーションだ。
そのひとの身体のあちこちが、わたしを呼ぶ。
触り方やどうして欲しいかも、事細かに言われているような気がするのだ。
「広げて、自由にして」
「ここをぎゅーっとあったかくして」
「そっちからこっちまですーっと流して欲しいの」
「全部包まれたい」
わたしは、奴隷のようにあちこちに手を走らせる。
ゆっくりと、慎重に。

それと、イメージが見える。

・立ち尽くす女性。
前に進もうと思っているのだけれど、今だけほんの少しだけ何かにもたれかかって休みたいようだ。カケラのような小さな不安があって、幸せで何も欠けているものはないのに、安心したいと感じる自分に戸惑っている。
・分厚いグレーの雲の中に見えるまばゆくて小さな光。
わたしはその雲は男性性なのかなと感じている。中の光は女性性のようで、雲を切り裂くように少しずつ輝きを増していく。
・背中を少しだけ丸めて何かを抱えている。
最初、抱えている何かは不安や恐れなのかと思った。でもその姿に外側との戦いとか守ろうというような気負いのようなものがなくて不思議だった。
最後にふと、思った。それはそのひとの大事な何からしいのだ。

これは、チャネリングだ。
わたしはマッサージをしていると、勝手にチャネリングが始まってしまう。
そして、そのひとが見られたくないものも、たぶん見えてしまう。

そうか、だから触ることも触られることも苦手だったんだ。
突如、わたしの前に答えが現れて戸惑った。
それまでは、わたしのトラウマのせいだけだと思っていたのだ。

続きます。

https://note.com/grace_embrace/n/n06d198014970

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