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D&I

東京パラリンピックが終わりました。スポーツの世界が特別ではなく、障害のある人たち(いずれその仲間に入る)が、社会においても普通に生きていけるようにするために努力することの重要性(まだまだそうなっていないこと)を強く認識しました。

企業・組織においては、D&I、あるいは、ボルドリッジが2021-2022から新たに重視した、ダイバーシティ+エクイティ+インクルージョンが、どちらかと言えば、企業・組織に経済的な利点をもたらすことから推奨されているように見えます。
D&Iの推進は、企業・組織の枠を超えて推進することが重要とわかります。さらに、エクイティ(公平性)は、企業・組織の中だけでなく、社会がそれを支えていかなければならないのだともわかります。

エクイティ(公平性)は、米国では人種間の公平性について使われることが多いようですが、東京パラリンピック大会を目にして、もっと広い意味で(日本においても)重要なことであると理解しました。

改めて、ボルドリッジのいうダイバーシティ+エクイティ+インクルージョンを確認しておきます。

ダイバーシティ(多様性)
労働環境を豊かにする働き手の間の個人差で、雇用層および顧客層を代表するもの。この差異は、人種、宗教、肌の色、性別、国籍、障害、性的指向、年齢や世代、教育、出生地、および、技能の特性、さらには、アイデア、思考、学問分野、観点など、多くの要素によって生じます。
エクイティ(公平性)
すべての顧客と働き手が公平に(fairly)扱われ、すべての働き手が潜在能力を最大限に発揮できるようにします。
インクルージョン(包括性)
すべての働き手の組織への参加を後押しし、帰属意識を高めることを意味します。

多様性(diversity)は、以前からボルドリッジに登場しています。

そして組織の成功には、多様性を受容する文化(a culture of inclusion)が必要であるとしています。
すなわち、働き手、パートナー、協力者の、多様な背景や特性、知識、スキル、創造性、およびモチベーションが組織に恩恵をもたらします。

これに2021-2022年版から、公平性包括性が加わりました。

公平性(equity)を促進するということは、すべての顧客と働き手が公平に(fairly)扱われ、すべての働き手が潜在能力を最大限に発揮できるようにすることを意味します。同じようにするということではなく、例えばバリアフリー化のように、差異が不利にならないような支援が求められます。

包括性、受容(inclusion)とは、組織への参加を後押しし、帰属意識を高めることを意味します。
一体感を育むよう積極的に支援することが求められています。
働き手と顧客の多様性と包括性を大切にすることが、組織の高いパフォーマンス、顧客、働き手、および、地域の人々の満足、顧客と働き手のエンゲージメントにつながります。

★★

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは有償ですが、筆者らが翻訳した要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府のウェブサイトから無償でダウンロードできます。
下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。



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