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顧客との関係づくり

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーのプロセスのカテゴリーの質問を見て行きます。

 プロセスのカテゴリー3つめ「カテゴリー3」は「顧客」。
 ここでは、あなたの組織がどのように顧客の声に耳を傾けているか、どのように顧客の期待に応え、それを超えようとしているか、どのように顧客との長期的な関係づくりを行っているか、そして、あなたの組織が市場で成功を収めるために顧客エンゲージメントをどのように高めているかを確認します。

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、10の質問を通じて、次の2つに分けて尋ねます。
3.1 顧客の期待: 顧客の声に耳を傾け、顧客のニーズを満たす製品とサービスをどのように決定していますか?
3.2 顧客エンゲージメント: 顧客との関係をどのように構築し、満足度とエンゲージメントを決定していますか?

 スタートは「顧客の声(Voice Of The Customer)」。それは、顧客に関わる情報を得るためのプロセスです。
 「戦略の声」と言っても、それは、実際顧客の「声」になっているものばかりではなく、「声」になっていないもの、すなわち、予想される顧客の要求や期待も含みます。
 それを把握するための方法は、積極的で(積極的傾聴)あり、かつ、絶えず革新的であることが求められます。
 他の組織と同じ「顧客の声」しか把握できないのであれば、それをもとに提供できる製品・サービスやその価値のレベルも同じ、すなわち、競争力のないものになってしまうからです。

 顧客の声を把握するには、市場調査データ、フォーカス・グループ調査の結果、ソーシャルメディアから得られるデータ、マーケティングや営業情報、苦情データ、その他顧客の購買や取引の意思決定に影響を与える様々な種類のデータを収集し、統合することで得られます。

 そうして収集・分析した顧客の声をもとに、製品・サービスを決定します。

 ボルドリッジが目指すのは、顧客ロイヤルティ、顧客エンゲージメントです。
 それは顧客との関係づくりから始まり、満足度・不満を把握し、それに対応することで、顧客ロイヤルティ、顧客維持、顧客エンゲージメントにつなげます。

 顧客満足、顧客ロイヤルティ、顧客エンゲージメントの関係は、次の記事で紹介しました。

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 筆者らGQFが翻訳した「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。

 

 


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