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持続化給付金(個人事業主上限100万円/中小法人上限200万円)について【最終更新日:4月21日】

(内容をスクショで共有するのは控えて下さい。今後情報が追加・変更され、それに応じてnoteも上書きして更新していく予定だからです。もし共有してくださる際にはリンクでお願いします。)
【4月17日追加更新】この記事で当初記載していた、生活支援臨時給付金(30万円給付)の話は、国民一律10万円の現金給付に差し替えになったので削除しました。国民一律10万円給付についてはこちらの記事で書いてます。

Gパンパンダ星野です。公認会計士と税理士の資格持っている芸人です。

最近周りの芸人からの電話やLINEが増えてます。3月以降ライブが全くなくなったので、寂しくなって連絡…してきてるわけではなく、
「確定申告教えてほしいんだけどさ…」「給付金ってやつ?俺ってあのお金もらえる?」という実利を求めた連絡が9割です。僕の宿命です。
(ちなみに残りの1割は先輩コント師、ファイヤーサンダー﨑山さんの「明日あげるYouTubeのコントタイトル相談したいんやけどさぁ…」です)

「確定申告教えてほしいんだけど…」という連絡に関しては、「やり方一通りnoteに書いたので、一旦こっち読んでください。」と定型文を送ったりするんですが、「俺ってあの、お金もらえる?」については、まだ未対応で、芸人だけでなく気になっている方も多いと思うので、僕なりに調べた情報をもとにnoteにまとめます。

結論を言うと、【結構お金もらえる人多そう】です。

そして、いくつかの給付金が用意されているんですが、それぞれの話を混同しがちなので、ここで整理します。この記事で触れるのは、「持続化給付金」です。それって自分に関係ある?と気になる方向けにざっくり言うと、

持続化給付金…自分やってるビジネスの売上が減ってヤバい、という人にあげるお金。「個人事業者等は上限100万円、中小企業は上限200万円」と言われているやつ。あくまで自分でビジネスやっている人向けなので、サラリーマンとかパートは対象外。お笑い芸人みたいな個人事業主は対象になる予定。

といった感じです。このほかに雇用等調整金(従業員を雇っている場合の話)とか、東京都の感染拡大防止協力金(2店舗以上を持つ事業者に100万円、1店舗の事業者には50万円)などもありますが、該当する人がかなり限定されるので一旦省略。芸人は基本的に該当しないです。

※給付金の話については、この後補正予算案が国会で成立することを前提としています。まだ本決まりではないんだ、ということは頭の片隅に入れておいてください。

<お笑い芸人の皆さんへ>
僕は知っています。どんなに必要な情報であっても、「文章が長かったり難しいなら読みたくない」という人たちがいることを。
「noteに一通り書いたので読んでください。」「うーーん、無理だなあ。」って言われるパターンがあることを。そこで今回。短く、なるべく簡単な感じに書いた<芸人向け翻訳>って部分だけ読んでもらえれば、大体わかるように頑張りました。ここだけ頑張って読んでみてください。

目次設定しておきますね。(芸人じゃない、普通に読みたいという人は<芸人向け翻訳>部分は飛ばして大丈夫です。)クリックするとそこに飛びます。

<持続化給付金とは>

<概要・対象者>
生活支援臨時給付金は主に、「生活の危機」についての話をしてますが、持続化給付金は「ビジネスの危機」についての話です。
持続化給付金の定義がなされ、「事業の継続を支え、再起の糧となる、事業全般に広く使える給付金」という給付目的が明示されたように、(仕事用にこのお金使ってね)という国のニュアンスが見て取れます。

対象となるのは、新型コロナの影響で、2020年1月~12月のどこかの月の売上が前年同月比50%以上減少している中堅企業、中⼩企業、⼩規模事業者、フリーランスを含む個⼈事業者、その他各種法人等。(4月14日追記:医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人についても幅広く対象となります)

<計算方法>
(前年の総売上[事業収入]) - (前年同月比50%を下回った月の売上×12か月) の金額を補てんする。
その上限が、個人事業者等なら100万円/法人なら200万円。

~例題~

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・Aは、2019年の年間売上1,040万円
・上記のように、5月に前年同月比売上の50%を下回っている
[計算式]
1,040-20万円×12=800万円
ただし、800万円は給付の上限額を上回っているため、
Aが個人事業主であれば100万円、中小企業であれば200万円の給付になる。

<申請方法>【4月14日追加】
4月13日に、申請周りの具体的な話が公表されましたね。
まずおおよそのスケジュールについて。
→補正予算の成立後、1週間程度したら申請受付が開始されます。Web上での申請が基本で、申請後2週間程度で給付する予定。

そして、申請に必要な情報が明らかになりました。

【法人の方】
①法人番号
②2019年の確定申告書類の控え
③減収月の事業収入額を示した帳簿等
【個人の方】
①本人確認書類
②2019年の確定申告書類の控え
③減収月の事業収入額を示した帳簿等
※③については、法人、個人事業主ともに、様式は問いません。
※今後、変更・追加の可能性があります。
そして、給付金の振込先として、住所や口座番号(注)の情報ももちろん必要です。
(注)通帳の写し(法人:法人名義、個人事業主:個人名義)で確認されます。

基本的には、普段やるべきことをやっていれば追加で準備する必要はないものです。
「2019年の確定申告書類の控え」みなさん大丈夫ですよね…?万が一、確定申告なんてしてないやべーと思った方は、なんとGパンパンダ星野が確定申告の解説を無料公開してますので、こちらからやってください。

【4月21日追記】確定申告書類の控えと、減収月の事業収入額を示した帳簿等についての質問が多かったので、具体的な手続きはこちらの記事にまとめてます。

 <芸人向け翻訳 持続化給付金とは>

借りるんじゃなくて、もらえるお金。
自分でビジネスしてて、仕事が減ってヤバい人用。
※サラリーマンとかは対象外。あくまで自分で中小規模のビジネスやってる人だけ対象。

芸人も個人事業主だから、コロナで仕事減って、ビジネスがヤバいことになってれば、対象になる。
「ビジネスがヤバい人」っていうのは、2020年1月~12月のどこかで、2019年の同じ月より、お笑いの収入が1/2以下になってる月がある人を言う。

<もらえる金額の計算方法>…ここは頑張って理解しましょう
(前年の総売上[事業収入]) - (前年同月比50%を下回った月の売上×12か月) の金額

※ここでいう「売上」ってのは全部お笑いの仕事の話(バイトは含めない話)なんで気を付ける。
※この式で計算するんだけども、もらえる金額にはマックスがあって、個人事業主はマックス100万円、会社はマックス200万円。

~例題~

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そして、お金のもらい方について。
国会でこの話がOKってことになったら、1週間後くらいから、ネットで申請出来るようになる予定。申請したら2週間後くらいにお金振り込まれる予定。
【持ち物】
①本人確認書類(法人なら法人番号)
②2019年の確定申告書類の控え
③減収月の事業収入額を示した帳簿等
④通帳の写し(口座番号確認)
⑤住所がわかる物

つまり、2019年の確定申告と、2020年の帳簿付けさえ(確定申告に必要なものの準備)をやってあれば大体大丈夫。②と③についてよくわかんないって人はこちらを見てください。そもそも確定申告やってない人はこちらを見てやって下さい。

【持続化給付金に関するひとりごと】
(ちょっと難しめ。読むの飛ばしても大丈夫。)

今公表されている計算式、「こんなにもらっちゃっていいの?」ってことになりそうなんで、追加情報が出そうな気がしています。

例えば2019年のお笑いの年収が200万円の若手芸人がいたとします。
2019年4月に月収15万円だったのが、2020年4月には月収3万円になったとします。この減少って、コロナの影響かもしれないですけど、そもそも芸人は毎月の収入がガンガン変動するわけです。

もしかしたら、コロナの中でも割としっかり仕事をしていて2020年3月,5月は30万くらい安定して稼いでいたけど、その間の2020年4月だけ、偶然月収3万円だったのかもしれません。
でも今発表されている計算式に基づくと、1カ月だけでも前年の同月50%を下回ったならば給付がもらえるように解釈できるので、
200万円-3万円×12=168万円(上限の100万円オーバー)
よって、上限ギリギリの100万円をもらえてしまう。ということになる。

これだと、元々4月に月収30万円稼いでいた場合よりも、持続化給付金の収入をもらうことで大黒字になってしまうわけです。

それはちょっとおかしい気がするんで、「本当に困っている人向けにビジネスが継続できるように」ということで、ちょっと計算式とかに追加の情報があるのでは?と見込んでいます。

【持続化給付金に関する参考URL】
新型コロナウイルス感染症により影響を受ける中小・小規模事業者等を対象に資金繰り支援及び持続化給付金に関する相談を受け付けます(4月8日)
https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200408002/20200408002.html
令和2年度補正予算案(概要)経済産業省
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2020/hosei/pdf/hosei_yosan_gaiyo.pdf
持続化給付金に関するお知らせ(4月13日)
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/kyufukin.pdf

<最後に-ゲットしたお金をどう使うか>

どうやってお金をゲットするか、の話を書きましたが、それと同じくらい「ゲットしたお金をどう使うか」も大事かと思っています。

僕自身も今、自分のお金のことも心配だけど、自分より心配な人たちがいます。
この発言で、「なんて優しい人だ」と勝手に好感度上がってもらえれば最高ですが、実際はそんな綺麗な精神だけで成り立っている「心配」ではないんですね。

例えばネタで頑張って売れようと企んでいるタイプの若手芸人たちにとって、定期的にライブを主催してくれる方達や、そこに足を運んでくれるお客さんがいなくなってしまったら、ネタで売れるって本当に難しくなってしまう。それが一番まずい。だからこそそういった方々のことが、今の自分以上に心配なんです。

つまり僕の、「自分のお金のことも心配だけど、自分より心配な人たちがいる」という状態は、言ってしまえば「目の前の自分のお金も心配だけど、今月より将来の自分が心配」ということです。

そう考えると、「将来を心配出来る余裕がなくて、目の前の自分のお金が心配」という場合には全力で目の前の自分のためにお金を使った方が良いし、将来の自分のためにお金使いすぎて目の前の自分のお金がショートしてもダメだと思うのです。
僕も、有料ライブ配信のチケット1000円くらいなら買って観てみてみようかな~くらいのバランスで、自分が疲れない程度に将来の自分に投資してみています。

「将来の自分のためなんて図々しい、純粋に、お世話になった相手への恩返しとして投げ銭するべき。」
という素敵な精神の人はそれでいいと思うんですけど、相当親密な関係でない限りそれで動くのは難しいと思うんですよ。すごい冷たく聞こえると思うんですけど、裏付けのデータがあります。

僕の確定申告の解説noteは無料で公開していまして、この1年合計で20,000PVあったんですけど、投げ銭は全部で9件でした。9人の方ありがとうございます(※投げ銭のやり方わからないから今あげるわ、って現金直接持ってきてくれたり、お礼にご飯連れてってくれた先輩芸人さんもたくさんいます。ありがとうございます。全員覚えていられるくらいの数です。)

くれぐれも、もっと恩返しして!みんな投げ銭して!っていう愚痴じゃないです(本当に、追加の投げ銭はいらないです)。これが恩返しの相場だろうなということです。ほかの人がやってくれるかもしれないし、なんで自分がやらなければならないんだって思うのは当然です。僕自身もその節あります。

だから、恩返しをしなきゃいけないみたいな切迫感じゃなくて、「今の自分と将来の自分のために、どうお金を配分したら気持ちがいいかな」っていう視点で、給付金を使っていければいいんじゃないでしょうか。

さて、ここまで読んでくれた方、なるほど分かった、こいつはこの先の自分の将来の役に立つかも、今までお礼してなかったごめ~んと思ってくれた場合には、今僕に投資をしてくれませんか。投げ銭とかの金銭的投資じゃなく、3分10秒の時間の投資です。このネタ動画を観てほしい、ということです。

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【URL】 https://www.youtube.com/watch?v=gSgSQ2Dv_eE

お下品そうなタイトルでごめんなさい。ZOOMを使って、家から一歩も出ずに相方と遠隔状態でコントやってます。面白いなと思ったらぜひシェアしてください。
そうやって広がっていくことが、お笑い芸人の僕たちの将来にとって大事なので。一緒にサポートしあいましょう。よろしくお願いします。

投げ銭も事業所得に計上する所存です