1フレーズHRM #21
HRMとは
ケイパビリティの中核はヒトであり、ヒト資源を管理するHRMはその質と量を確保するための活動である。その業務は大きく、①採用・退職、②評価・給与・人事制度、③人材配置、④教育研修・人材育成、に分かれる
テイラー VS メイヨー
テイラーは生産性を上げるファクターとして賃金を重視し、ある作業量を超えたら賃率が上がる段階制を取り入れた。
一方、エルトン・メイヨーは、賃金以外の要素を重視した。
・社会的欲求の充足>経済的対価
・感情>合理
・人間関係>作業環境
特に、気になったのは、面接調査において上司・部下が面談すると、その部署の業績が上がるというもの。
リーダーシップ
カリスマ型
例えばスティーブ・ジョブズやイーロン・マスクだろう。
副作用が大きく、
・トップの独善化
・社員の自立性低下
・後継者の育成難
などが起こってしまう。
サーバント型
1970年、ロバート・グリーンリーフによって提唱された。「真のリーダーはフォロワーに信頼されており、まず人々に奉仕することが先決である」と述べている。
1:傾聴
2:共感
3:癒し
4:気づき
5:説得
6:概念化
7:先見力 予見力
8:執事役
9:人々の成長に関わる
10:コミュニティづくり
教育研修
カッツモデル
カッツモデルによれば、スキルは大きく3種に分かれる
テクニカルスキル:業務遂行上の専門能力
ヒューマンスキル:人間関係を構築する力
コンセプチュアルスキル:マネジメントに必要な、問題の核心を捉えて概念化する力
社内の階層が上がるにつれて、1→3の順番で重要度が増す。
モデリング手法
・テクニカルスキルとヒューマンスキル両方を学ぶことができる人材育成法である
・原田左官工業所の新人育成方法で、いきなりコテを持たせての壁塗りからスタートするというもの
・「塗り」という左官として醍醐味となる仕事をまず教わり、面白さを伝えることで定着する
・一流による手本を皆が真似することで、自律的にスキルを高めていくヒューマンスキルにも繋がっていく
組織
分権化
組織が大きくなった時、ピラミッド型の集権化組織の場合、情報伝達や意思決定が遅れ、変化への対応が遅くなる。何よりメンバーの自律的行動を抑制してしまうので、VUCA時代には不向きである。
意思決定速度を維持しつつ、管理を適切に行うには「分権化」が適する。1946年にドラッカーが『会社という概念』で示したように、意思決定の主体を可能な限りピラミッドの下部に降ろすことである。
ティール組織
フレデリック・ラルーが2014年に提唱した、組織の中核は業績でも規律でも人間関係でもなくパーパスであるとする、パーパス経営の一種である。
成功事例はオランダの在宅介護支援に取り組む非営利団体ビュートゾルフだ。12人1チームの自主経営チームが主体となり、各メンバーが責任をとって、提供するサービスや営業時間の意思決定をくだす。
目標策定と管理
最後は、少し粒度が低くなるが、組織における定量目標についてである。
歴史的背景:70sのアメリカ、株主価値偏重主義
70年代後半、アメリカでは機関投資家が企業の株式を握るようになった
機関投資家は、短期の株価上昇・利益創出を強く要求
経営者の報酬は現金ではなく自社株で支払われるようになり、利益・ROE・ROA・PERといった財務指標だけが経営者の行動原理となった
しかし、エンロン事件やリーマンショックで課題が露呈
バランスト・スコアカード
デビッド・ノートンとロバート・キャプランは、一連のトレンドに問題意識を持ち、バランスト・スコアカード(BSC)を提案。
財務・顧客・業務プロセス・イノベーションと学習、という4つの視点で企業の経営を評価する。
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