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AmazonのKDPの規約変更。今後はAI生成物が規約違反に⇒2024/05勘違いにつき訂正します



KDP規約変更

2023年9月9日現在。
電子書籍を新たに出版しようとしてKDPに申請したら、なんと生成AIに関するチェックリスト項目が増えていました。
出版ページのスクショを取って公開するのは(可能性が低いとは思いますが)規約に触れる可能性があるので、公開されているKDPコンテンツガイドラインから引用します。


コンテンツガイドラインの目次にAIコンテンツが追加

2023年9月9日のコンテンツガイドライン。
この新規約、AIの項目は2023年8月15日にはありませんでした。

コンテンツガイドライン202309

「人工知能(AI)コンテンツ」という欄が増えていますね。


AIコンテンツについてのKDPの新規約

KDP で新しい本を出版する場合、または既存の本を編集して再出版する場合、AI 生成コンテンツ (テキスト、画像、または翻訳) についてお知らせいただく必要があります。AI アシスト コンテンツについて開示する必要はありません。AI 生成コンテンツと AI アシスト コンテンツは、次のように区別されます。

AI 生成: AI 生成コンテンツとは、 AI ベースのツールによって作成されるテキスト、画像、または翻訳として定義されます。AI ベースのツールを使用して実際のコンテンツ (テキスト、画像、または翻訳) を作成した場合、後で大幅な編集を行ったとしても、そのコンテンツは「AI 生成」と見なされます。
AI アシスト: コンテンツをご自身で作成し、そのコンテンツ (テキストまたは画像) を AI ベースのツールを使用して編集、改良、エラーチェックした場合、またはその他の方法で改善した場合、そのコンテンツは「AI アシスト」と見なされ、「AI 生成」とは見なされません。 同様に、AI ベースのツールを使用してアイデアを引き出し、最終的にはご自身でテキストや画像を作成した場合、そのコンテンツは「AI アシスト」と見なされ、「AI 生成」とは見なされません。そのようなツールの使用やプロセスをお知らせいただく必要はありません。

すべての AI アシスト コンテンツおよび/または AI 生成コンテンツは必ずすべてのコンテンツ ガイドラインに準拠している必要があります。

https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200672390


簡単な要約

  1. AIを利用したコンテンツは「AI生成」と「AIアシスト」に区別します。

  2. AIで作って出力したイラストやテキストは、たとえ大幅に編集を入れても「AI生成」ね。

  3. 一方、自力でコンテンツを作って、仕上げとしてAIにサポート(誤字チェックとか改行の修正とか)させたものは「AIアシスト」ね。

  4. 「AI生成」コンテンツは今後、KDPでの出版禁止。(2024/05追記)

  5. 「AI生成」コンテンツは自己申告してね。

  6. 申告せずに違反した場合は規約違反(おそらく出版停止はおろかアカウント削除含む対応をとられる)

  7. ただし規約変更前に出版されたものについては大目に見るよ。※再出版する場合は新しい規約が適用される。(2024/05追記)

  8. 「AIアシスト」で作った電子書籍はOK。AIアシストはチェックしないので(KDP側の手間が増えるだけだから)わざわざ自己申告しないでね。



これからどうなるの?

一番大きな変化は、現在、アダルトジャンルを席巻している生成AIイラスト集が今後は出せなくなることでしょう。(2024/05追記)
生成AIでのイラストだと自己申告したら出版却下ですし、しなくても生成AIのイラストは特徴的な塗り方であることから確信犯的な違反者はすぐにわかることでしょう。
また、生成AIでテキスト出力して作った本も規約違反となります(2024/05追記)
AIテキストの場合は、ばれにくいとは思いますが、同じくAIで人力かAI生成なのかをかなり高い精度で判定することが可能。こっそりと規約違反するのはかなり危ない橋だと思われた方がいいと思います。テキスト編集すればばれない可能性もあり、いたちごっこが続く可能性が高いです。ただ、AIテキストをAIテキストではないように編集する労力は非常に大きいために、普通にテキストを書く労力とさほど変わらなくなるとは思います。

以上です。今回の記事が参考になりましたら、記事のいいねや著者のフォローをしていただけると幸いです。

2024年5月、私の誤読、誤解部分を追記


まず、事実として当規約変更後もAIが作成したkindle書籍も出版されていました。現在のところ全面禁止というわけではありません。

注目すべきは、①「お知らせいただく必要があります」とは書かれているが「禁止します」とか「出版することはできません」とか「販売しません」という文言がない事、そして②「すべての AI 生成コンテンツおよび/または AI アシスト コンテンツは必ずすべてのコンテンツ ガイドラインに準拠しており、さらに適用されるすべての知的所有権を遵守する必要があります」という言葉です。

ようは、「コンテンツガイドラインを遵守するよね?」 と、「それって著作権的にOKなものだよね?」ということをAIで生成した作品に対してはより注意深く確認をとるという事です。おそらく、将来の生成AI関連の法規制への対応を見越しての措置かと思われます。

過去に規約を誤読した記事を上げ、「kindleがついに生成AIを禁止した」という誤情報を上げてしまい、大変申し訳ございません。訂正記事と共に今後はこのようなことがないよう注意いたします。


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