Tiger Dragon

ヘタレなので応援して頂けると幸いです。

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最近の記事

宇宙からの贈り物4

“ サム! 俺は人の名前を憶えない、誰が誰かは知らない、年が一番多く見えてかみの短い人がいるだろう?サムのボスみたいな人なのかい? “ “ 違います。ただの社会的友人の1人です。 仕事も一緒にするような関係ではありませんし、出会ってからまだそんな月日が経っていません。“ ジョージさんと会ったことのある知り合い達の名前を何回も話したが、やっぱり覚えてはいなかった。 “ その人達に気をつけて! サムを利用しようとする心が見える!! “ 僕は笑いながら大したことないと答えた。

    • 宇宙からの贈り物3

      30分強に渡る話を促しながらやっと、彼のわずかな日常の中で要数日、繰り返している下痢のせいか乏しく見える理由が納得した。 枕上の足の頭ら辺に置いてある鍋から漂ってくる酸っぱい匂いからも見当がついた。雨水は中々大きな円を描いて長い首輪を付けられたワンちゃん一匹が雨を避けて小屋の中へ自分の席を探して自然に横たわる。周辺には雨水が滴を跳ね返すのを喜ぶ如くどことなく忙しく動く。 「あ〜ジョージさん!先週の日曜日、チャンさんとチョークさんの一行が、ここでバーベキューしたと聞きました

      • 宇宙からの贈り物2

        あまりにも微弱に響く彼の声は、まるで終焉を控えた人の最後の遺言でもするかのように低音波につながる。 「袋に何が入っているのは知っている。それはサムの気持ちを込めたものだ。感謝だけだ!もっと近くに来て! " 47年間、小屋で過ごした歳月の痕跡で床の木の色はすでに汚れやほこり、そして得体の知れない有機物の混合にされたバイオフィルムの黒光りが流れる。すでに泥まみれになったズボンにはあまり申し訳ない気持ちが入らない。今日は床に胡座をかいて座り彼の声に最大限集中しようと近付いた。

        • 宇宙からの贈り物

          今日は4回目のキャンプに旅立つ日だ。 事前に充電した撮影装置を点検し日頃から使用しているスーツケースに梱包する。 30ヶ月の息子が玄関の前に座って自分も行くようなジェスチャーをし喃語で方言をする。 不思議なことに、私はその方言を解釈してゴンを優しく説得する。 「ゴン!パパも一日も早く君とキャンプして、海で楽しい遊びがしたいさ、まだあまりにも幼く危険だからママの言葉をよく聞いて、よく食べ、よく遊び、よく寝て、すくすく育ったその時にキャンプに行こう!よろしいですか? " 息子の

        宇宙からの贈り物4