宇宙からの贈り物4

“ サム! 俺は人の名前を憶えない、誰が誰かは知らない、年が一番多く見えてかみの短い人がいるだろう?サムのボスみたいな人なのかい? “
“ 違います。ただの社会的友人の1人です。 仕事も一緒にするような関係ではありませんし、出会ってからまだそんな月日が経っていません。“

ジョージさんと会ったことのある知り合い達の名前を何回も話したが、やっぱり覚えてはいなかった。
“ その人達に気をつけて! サムを利用しようとする心が見える!! “

僕は笑いながら大したことないと答えた。
“ 僕はお金もないし、特別利用されることはないです。 “
“ ちがう!そうじゃない ! 問題は心の中にあるんだ!! “
突然、ジョージさんの声に怒りが積もり穴蔵に響く。

45度の角度程に僕の膝の間にお座りをしていたワンちゃん二匹が突然、顔を撫でられている右腕を振り払い急いで外に駆けて行った。
“ どんなことがありましたか? 落ち着いてゆっくり話して下さい! “
しかし乾いた彼の声色はもうほとんど私の耳には届く術なく僅かに振動し、何か持続的に溢すだすものは中間に裂かれてしまい僕には伝達されなかった。


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