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ドサクサ日記 2/19-25 2024

19日。
古里おさむ君の新曲のミックス、そしてそのままマスタリング。CD用の音源とハイレゾの音源を作る。何が違うのかと問われれば、サンプリング周波数とbitレートが違う。詳しくはリンクを参照して欲しい。一緒に録音した皆が気に入ってくれてとても嬉しい。録音の難しさと楽しさを改めて学ぶいい機会になったと思う。必要なのは実験精神と工夫。もちろん技術と経験も役に立った。何度レコーディングしても発見は尽きない。楽曲のリリースについては古里君と相談中。そのうち決まると思う。発売日ありきの制作ではなくて、自分たちのバイオリズムというか、生活のペースに沿って音楽を作るのも悪くない。というか、本来はそうあるべきなんだと思う。産業にケツを蹴り上げられて、そうした要請に従って世間を盛り上げるポップミュージックも楽しいけれど、ライフワークにとって体温は重要だと思う。

20日。
ソロアルバムの作業を延々と。構想をじっくり練ること約1年。録音は自分の気分が高まって、かつ、スケジュールにも余裕が出た1月の中旬から。録り集めた音を編集したり、即興演奏を重ねたり、エフェクトの実験をしたり、色々なことをしている。音楽は誰でもできるし、自由にすることができる。楽器なんて一切弾けなくてもいい。そういう素敵なものなんだってことを証明するような作品にしたい。

21日。
雨の音を録りに公園に行った。傘をさしてじっと録音したのだけれど、雨の音は何らかの材に水が打つかる音なので、当然、傘のビニールの音になってしまう。この音だと気持ち良くないと思ったので、スタジオに戻って、屋外の家々や木々にあたる雨の音とシンバルを叩く雨音を録り、同時に水中マイクで水槽に落ちる雨粒の音を録音した。水中マイクで録った音が変な音でとても良かった。録音は楽しい。

22日。
「ヘミングウェイ、オーシャンビュー、フォーリンカントリーピーポー、白金バースデイパーティ…。」何が本当かなんて部外者には分からないが、彼が参っているのは確かだろう。俺はこのギャグというか、ある意味では対処療法だったかもしれない一連の動作がとても好きだった。自分のなかにもどうしようもないメンタルの不調があるが、人間的な困難をひっくり返して爆発させるような、そういう成り立ちを超えて毎度笑ってしまうし、実際に言ってみたくなる語感が好きだった。ただ、白金バースデイパーティー以降がどうしても覚えられない。ドン小西とかが出てきたような気もする。関係のない人が「芸能界の掟」だとか(あるのかそんなの)、大きな会社の側に立って言葉を綴っている。でも、どうか、個人の、それぞれの魂と人生が穏やかであって欲しいなと思う。普通に生きるだけで大変だから。

23日。
性能の良いとされる機材が、音楽的にしっくりこないことがある。ある程度解像度が悪かったり、うまく録れていなかったり、数値的な正しさと角度が違ったりすることが必要な瞬間もあるから不思議だ。屋外の音を録音して編集し、それを自宅に戻って聞き返して、ああ失敗だったなと納得する。プロユースのつもりで整えたスタジオよりも、普段から音楽を聞いている環境でしか感じられないこともある。

24日。
公園に梅を観に行った。多分、遅かったんだろうなと思える咲きっぷりというか散りっぷりではあったけれども、梅の木の名前などを読みながら歩いた。南高梅と書かれていると、花よりも梅干しのことを考えてしまう。この木からあの梅干しが!みたいな気持ちになっているのは俺だけではないと思う。夜はパレスチナについての放送に参加した。日本の優れた企業のロボットが、海外での武器製造に使われているというだけで驚きだが、そのロボットによって作られた兵器が現在進行形で兵士ではない市民を殺していると考えると恐ろしい。そして、そうした場所で実証されたドローン兵器を日本の自衛隊が俺たちの税金で購入する。俺たちの沈黙は、そうした行為に静かに加担することを意味している。高いなぁ税金と思っているその税金が、間接的に戦争に使われていることを、どう考えたらいいのだろうか。

25日。
カフェインの過剰摂取が原因か妙な疲れ方をしてしまって、昼間にソファでぐったりと寝込んでしまう。頭でわかっていても、しばらく起き上がることができない。こうなると夜中の眠りが浅くなってしまって、悪循環が始まる。年を重ねるごとに深く眠ることができなくなった。昼までぶっ通しで寝られた頃が懐かしい。ぐっすり眠るのにも若さや体力が必要なんだなと痛感する。気絶するほど寝てみたい。