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2023大寒日記

日々の日記はつけているが、繁忙期は「限界」「仕事が」などしか書けず、振り返りたいときの情報として心許なかったので、短~中期的に区切って記録するのはどうか。日記ならぬ月記もいいなと思ったけれど、月末はいろいろとやることが多く、簡単な記録はつけているがまとまった文章は書けない。それで二十四節気。

2023大寒日記
文学フリマが無事に終わり、残業の日々に戻る。繁忙期の最後に、入稿・校了・入稿・校了が1週間毎にやってくるという最悪のラストスパートが待ち構えていた。暖房が壊れているが、管理会社に連絡する余裕がないまま1か月。寒波の予報で世間が騒いでいたときも、ふうんといった感じだった。一番ひどい日、切ってあるリンゴしか買えなかった。仕事帰りにスーパーに寄ったが、食べたいものがわからずに店内をさまよった結果、切ってあるリンゴが一番おいしそうだったのだ。切ってあるリンゴを買うという種類の敗北感と、実際にそれが信じがたいほど美味しかった温度差で情緒がめちゃくちゃになった。布団の中や座椅子の上、あるいはスリッパの中で痛むのでよく見ると右足小指の爪が剥がれかけている。肩こりがひどいが、帰宅してぼんやりテレビゲームをプレイすることで精神のバランスを取っており、肩腰の調子がよくなるはずがない。27年前にリリースされたPSのレースゲームで、キャラクターの設定を見てみると70年代後半生まれだったりする。古いPS2を現役で使用しており、画像が悪くて目にもよくない。ここ数年は金曜以外の平日に飲酒することはまずなかったが、最近はラストスパートが折り返し地点に来たこともあり、缶ビールを1本開ける日がある。肉まん。コンビニの肉まんという概念に、今まであんまり惹かれたことがなく、肉まんは観光地とかお祭りの日にだけ食べるものであり日常的に食べる習慣がなかったのだが、スーパーで売っている5個入りのなんでもない肉まんになぜか局地的にはまって、今までの無関心を取り返すかのように無くなれば買い足している。疲れた日の退勤後は肉まんを食べビールを飲みながら、ゲーム起動後に放置していると流れる公式プレイ動画を眺めるだけ眺め、それで満足して眠るような生活。

京都も雪が降った。それぞれに地獄に両足を突っ込んでいる職場の人たちもこの日だけは浮足立っていた。京都北部出身だから雪に対するリアクションはほどほどだが、唯一楽しみだったのが、去年友人から贈られたストームグラス。中に入っている樟脳の結晶はふだんは沈殿して澄み渡っているが、雪の前にはきちんと荒れているのを確認して満足した。起床後にストームグラスを確認すること、去年安曇野いわさきちひろ美術館で購った日めくりカレンダーを捲ることが日課。暖房が壊れていてもマンションの気密性が高いので、着るものに気を付けていれば凍死の心配はなかったこと、寒くて寝れないなどと思う前に入眠していること、地獄(職場)は寒いので朝にみそ汁などを飲み体を温めてから出勤するなどして乗り切った。凍てついた道を出勤するには少し余裕をもって出ないといけない。道行く人も寒いから早くバスなり目的の屋内なりに到着したいのに、滑る道のせいでみんなよちよちと歩かざるをえない大寒の候。

文学フリマの購入品にようやく手をつけ始められている。どうして作品を書いているのか、そのあたりの話を作者としたいなと思う。作品作りの必然性について、去年しんきろうでも話題になっていた。しんきろうは文芸同人誌で、今年十周年を迎えることもあり、メンバーがオンラインで再集結している。作品を投稿したらYが丁寧な講評をくれた。新刊の詩集に対しても感想をくれていた。ちょっとだけ引用する。

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二十四節記のハッシュタグをつけた過去記事をこの有料マガジンに放り込んでいっていますが、最新記事だけは常に無料にしていますので、無料で読みたい方は無料期間中に読んでくださればと思います。過去記事を読みたい方、繰り返し読みたい方向けです。

日記

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京都での気ままな暮らしを綴っています。日記ですが、毎日書けないので二十四節気ごと、つまり約15日ごとにつけています。それで「二十四節記」と…

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