ロンシャン競馬場の折りたたみ傘
よく置き忘れるモノといえば。それは傘ではなかろうか。
2012年10月上旬。僕はパリ郊外のロンシャン競馬場にいた。世界的な競馬の祭典「凱旋門賞」を明日に控えた土曜日、翌日の本番を見据えて競馬場とその周辺の視察のためパリ中心部から1時間半くらいバスを乗り継ぎロンシャンに向かったのである。
その日の空は鉛色の雲に覆われており、ホテルを出るときは雨は落ちていなかったが競馬場に到着し1時間ほどで雨が降り出してきた。
当然ながら雨具を持ち合わせていたかったことからロンシャンのグッズショップで折りたたみ傘を買った。芝目をデザインした緑色の一見普通の折りたたみ傘にFrance GALOP(日本で言うJRAのようなもの)の素敵なロゴが付いている。
あれから間もなく7年になろうとしているがその傘は何故か置き忘れることなく、破損することもなく今もなお使っている。雨量が多めの日でもあえてこの折り畳み傘を手にする。
毎回この傘を開くたびにロンシャン競馬場と凱旋門賞の思い出に浸りながら東京の街並みを歩いている。
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