道ばたでもらった、すてきなプレゼント
ちょっと遠くの大学で、試験を受けた帰り道。
すてきなプレゼントをもらった。
・・・
一日中雨だった昨日とは一変。今日は雲ひとつない、気持ちのいい天気だった。
長い間準備してきた試験も終え、家へと向かう帰り道。彼と合流し、ちょっと軽くなった心で、いつもの道を歩いていた。
すると歩道の花壇で、なにやら作業中のおかあさんが声をかけてきた。
「あれ、ひまわり持って帰る?」
おかあさんの手にはハサミが握られている。冬に向けて、花壇に咲いている花たちを、回収しているところらしい。
よくわからない状況。よくわからないことが大好きな私。
家に花を飾る習慣はないし、花瓶なんて持っていない。だけどこんな好運。逃すのはもったいないと思って、おかあさんの持つひまわりに手を伸ばした。
・・・
いきなり花をもらい、よくわからないけど嬉しくなった。お礼を言いつつ帰り道を進もうとすると、おかあさんも並走してきた。
「あら、このバラも。ほら。持ってく?」
おかあさんは隣に咲いていた、赤いバラに手を伸ばす。
道ばたの花を、そんなにもらっていいのかと思いつつも、受け取ってしまう私。
結局その後、もう一度ひまわりを勧められて、マイバックいっぱいにお花を手に入れることができた。
・・・
家に帰ると、やっぱり花瓶がなくて困った。
だけど私には当てがある。捨て損ねていた空き瓶たちだ。
ちょうどいい大きさの、CHOYAの梅酒と、どっかのワインの瓶を引っ張り出して、水を注ぐ。
花から蜘蛛が出てきたり、バラの棘が瓶の口に突っかかったりして苦労しながらも、なんとか花を収納することができた。
・・・
こうして今日から、我が家に花が飾られることになった。
赤いバラと黄色いひまわり。
鮮やかな色が取り入れられて、な部屋の雰囲気も明るくなったように感じる。
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